第4話

 さて、俺は2000ものSPを使い、スキルコピーと譲渡のスキルを取得し、3000のSPを使いスキルレベルを最大である5まで上げた。スキルの詳しい効果を知るためには、鑑定スキルが必要になる。そのため、鑑定スキルを100SPで取得し、15SPでスキルレベルを5にした。ここでわかるように、スキルによって必要なSPが異なるが、中でもスキルコピーと譲渡のスキルは取得にかかるSPが尋常でないほどに高く、その上効果が期待したものと異なっていた場合、このスキルを取得した冒険者は冒険者としての活動が難しくなると考えられていたため取得する冒険者はいなかった。俺は今取得した鑑定スキルを使ってスキルコピーと譲渡の効果を見る。

「予想通りだ」そこには俺が思い描いていた通りの効果が示されていた。


スキルコピー(譲渡不可)効果

レベル1 他人のスキルでスキルレベル1までの物をコピーできる、同一スキルは1度しかできない

レベル2 他人のスキルでスキルレベル2までの物をコピーできる、同一スキルは1度しかできない

レベル3 他人のスキルでスキルレベル3までの物をコピーできる、同一スキルは1度しかできない

レベル4 他人のスキルでスキルレベル4までの物をコピーできる、スキルレベル3までの物はコピーする、同一スキルは2度までできる

レベル5 他人のスキルを無条件にコピーする、同一スキルに対して回数の上限はない


譲渡(譲渡不可)効果

レベル1 他人に自分のスキルレベル1のスキルを譲ることができる、ただし譲渡不可を除く

レベル2 他人に自分のスキルレベル2のスキルを譲ることができる、ただし譲渡不可を除く

レベル3 他人に自分のスキルレベル3のスキルを譲ることができる、ただし譲渡不可を除く

レベル4 他人に自分のスキルレベル4のスキルを譲ることができる、ただし譲渡不可を除く

レベル5 他人に自分のスキルレベル5のスキルを譲ることができる、ただし譲渡不可を除く


 この2つのスキルを組み合わせ、他人のスキルコピーをしたり、パーティメンバーにも譲渡することで最強の冒険者パーティを作ることができる。だが、俺はレベル5だ。今のままこのことがばれると、俺は高レベル冒険者たちに飼い殺されスキル譲渡をさせられ続けるだろう。俺はSPは自力で貯められるが、かと言ってスキルだけでステータスの差が埋まるほど甘くはない。早急にレベル上げが必要だろう。そう思い、経験値増加のスキルを取ろうとした時、特殊スキルという項目があることに気づく。そこにはSP獲得量増加というスキルがあった。

「SP獲得量増加?そんなスキル聞いたことないぞ?まさか、SP特殊取得者の称号を手に入れることで表れるのか?そんなの、俺だけのユニークスキルじゃないか。というかこのスキル、取得にSPが必要ないのか…とりあえずとってみるか」


SP獲得量増加(譲渡不可)効果

このスキルを持っているとSPを10倍獲得できるようになる。このスキルを持つものがパーティにいる時、パーティメンバーのSP獲得量が5増加する。

「レベルはないみたいだが、なんだ、このスキルはまさか1時間ゲームをするだけでSPが10手に入るのか?しかも、パーティメンバーのSP獲得量を増加させる?SP獲得量が決まっているのだから、たった5でも差は次第に大きくなるじゃないか、いよいよ、ばれるわけにはいかないな」

 その後、俺は経験値増加のスキルをレベル5まで取得し、ダンジョンを目指し、家を飛び出した。


経験値増加効果

レベル1 経験値が2倍になる

レベル2 経験値が4倍になる

レベル3 経験値が8倍になる

レベル4 経験値が16倍になる

レベル5 経験値が32倍になる


残りSP 4772

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