11》♠︎村長の娘を助ける〜互いに動く〜♠︎
山賊のボスに取引しないかと言われ、トウマはどうしたらいいかと悩んでいた。
そしてトウマは、山賊のボスと取引をしない事にしたが、この場をどう切り抜けたらいいか、思考を巡らせていた。
その時マリエスの肩の上にいるウッピィが、トウマに思念を送った。
“トウマ。ウチが今から話すことを、そのまま黙って聞いていてください”
そう言われトウマは、ウッピィの言葉に耳を傾けた。
“マリエスの方はウチがなんとかします。ですので、トウマは思いっきり力を出し、そいつと戦ってください。それと……”
そして、ウッピィがトウマにある作戦を告げると、そこで思念は途絶えた。
(……うん大丈夫。あっちはウッピィが、上手くやってくれる。こっちは、オレがアイツを倒せばいいだけだ)
トウマは、まぶたを閉じ息をはき吸うと、そう自分に言い聞かせ目をあけた。
そしてトウマは、鞘におさまったままの剣を構え直すと、鋭い眼光で山賊のボスをみた。
「色々と考えてみたけど。やっぱりやめておくよ」
「ほう。ガキが俺と一端にやり合おうってのか?できもしねぇのに、やめとけ怪我するぞ」
山賊のボスはそう言い鼻で笑った。
そう言われトウマは、悔しさのあまり、一瞬われを忘れそうになるが、冷静になれと自分に言い聞かせ、気持ちを落ちつかせた。
(……あぶないあぶない。もう少しで、理性を失うとこだった)
トウマは、鞘に収まったままの剣をにぎり直し振り上げると、右足を一歩ふみ出し、山賊のボス目掛け突進した。
そしてウッピィは、それを確認すると獲物を狙うような目で、迫りくる山賊たちを睨みつけ待ち構えた。
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