現代で技術者をしていた主人公が、異世界に転移した。ゴーレムコアに魂を写した錬金術師アルタと出会った彼は、魔物だらけの危険地帯から脱出するために資源開発を始める。武器は拾った「ひのきの棒」だけという原始人生活から科学文明を築き上げていく物作りファンタジーです。
主人公が出会ったアルタの錬金術は素材を自在に加工し、さらに労働力となるゴーレムを作る優れもの。ただし生産力はごく僅か。ウッドゴーレムでは簡単に魔物に倒されてしまうし、ストーンゴーレムはすぐに砕けてしまう。
鉄を入手するために鉄鉱山を発掘しようにも度重なるアクシデントが続き、作業は遅々として進まない。
そこで錬金術というファンタジーに頼り切らず、歴史に埋もれた技術を活用する主人公の知識の使い方が上手く、予想外の解決法に驚かされます。
そしてアイデアを元に「ひのきのぼう」で地面に計算式を綴り、設計図を描き上げる。貧弱な棒きれが、知恵によって最強の武器に化ける展開に脱帽です!
彼の指示でゴーレムたちが動き、やがて製鉄所が稼働し始める。ひとつひとつ困難を乗り越えていく達成感と完成した感動が幾重にもワクワクさせてくれる作品です。
(「魔法と科学の融合」4選/文=愛咲 優詩)
ヒロインも可愛くて、騎士?も登場する(柔らかいとは言ってない)
ある意味、王道の異世界転移物語と言えるのかもしれません。
主人公は、上っ面だけの俺ツエー系ではありませんので、魔法チートとか武術チートとか諸々全く持っていません。
持っているのは、言語理解と知識と社会人としての経験だけです(少ないとは言ってない)
しかし出てくる魔物は理不尽なくらい強力且つ凶悪です笑。
どう闘うかは、是非読んでみてください。
これは、元社会人らしく態度が控えめな主人公の驚異的な記憶力と圧倒的な知識量と現実社会の経験値に裏打ちされた、自重なし本気の知識チートが産み出す、楽しい楽しい化(学)物語です笑。
私自身、待ち望んでいた様な設定の物語なので、読む合間に仕事をしながら一気に読み終えてしまいました。
作者様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
今後もこういった情報量の多い素晴らしい物語を是非ともお願い申し上げます。