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 今日もまた、海岸を歩く。


 ボトルメールを拾って読んだり、指輪を拾ったり。


 指輪は、両親の墓前に捧げておく。この海底の爆発物に、全てを捧げた両親へ。


「今日もね。大丈夫。爆発物に異常はないよ」


 自然発生した爆発物で、国も街も手の打ちようがないものだった。だから、わたしの両親がなんとかして海に沈めた。


 そして、両親はここに生きると決めて。わたしが生まれた。


 両親がいなくなって、わたしは、自分がここから逃れられなくなるように、自分に言い聞かせた。


 わたしの身体は、爆発物と一緒に海に沈んだ。ここには、わたしの心があるだけ。


 わたしは。


 ひとりで、ここにいる。

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