第6話 ノートの続き
起きたあと、片付いた部屋の中でぐっすり眠りアラームよりも先に目が覚めた。
「ここ最近日の光を浴びていない。久しぶりに浴びたいものだ。」
そう思いながら珈琲を入れて、また昨日見つけたノートをペラペラとめくることにした。
どうやらノートに番号が振られていて、昨日読んだものはまぐれにも1だったらしい。
そして私は次の2を読むことにした。
2冊目は、私が少し成長しているものだった。
やはり勉強だののことばかりだが、読み進めるうちに自分の存在やなぜ自分が生きてるのかなどとも書かれてきた。
3冊目は成長してもうそろそろ大人になる頃のもので、人との関係が組まくいかないことや、日々の辛さが書いてあった。
4冊目は社会人なりたて、というものだった。
人付き合いや仕事が上手くいかないことについてだった。
なんだか懐かし恥ずかしの気持ちになりながら読み進めていき、そして5冊目になった。
その冊から、何だかおかしくなってきた。
いや、気のせいかもしれないが字が乱れてきたのだ。
そして読み進める度、どんどん乱れていき、内容は生きたくない死にたいなどのネガティブなものになっていった。
「そんな事あったかな…いや、まて。私は今なぜこの日常を過ごしているのだ?この明けない無い夜の始まる前は何をしていた?」
突然そんなことがふと頭に浮かんだ。
そう、覚えてないのだ。
そして6冊目になると次第にたどの日記ではなくなり、他人が書いたもののような文の書き方、文字になり、その言葉が交互に日にち毎に書かれているのだった。
そう、まるで交換日記のように。
「なんだ…これ…こんなの書いた覚えもないぞ…?よく見たらこれ、最近のものだ…」
自分でもおぞましくなった。
そして、読み進めるうちどんどん狂っていき読むのも苦しくなってきたが、突然あるページから朝よくるな、とひたすら書いてあるようになったのだ。
そして、そのノートの最後には
遺書が書かれていた
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