第6話

そのあとは、とりあえず大学生活を楽しんだ。それなりに勉強し、それなりに遊び、それなりにバイトし、、、



ある日、大学にて医師による授業があった。

それがものすごい面白い授業だった。

私は夢中で聞いた。授業が終わったあと、先生に付いていって、すごく面白かったと伝えた。そして、医学を学べて嬉しいのを伝えた。

「人の身体ってすごいです。洗練された美しさみたいに感じます。」

「麻酔医の話、感動しました。命をギリギリのラインまで下げて、それを引き上げる仕事、凄すぎです!」


大体こんなような事を言っていたと思う。元々ボキャブラリーがたりてないのと、気持ちが高揚しているためほとんど言葉になっていない。


そんな私の話を聞いていた先生が、こう言った。


「そんなに医学が好きなの?それなら、

you、医者になっちゃいなよ。」


医者…??

私が??


こんなに馬鹿な私が??



正直、私は頭が良い方ではない。

でも理系はとにかく苦手で、文系の暗記科目をとにかく叩き込んでなんとかテストをクリアするような感じだった。


「いやいや、先生!こんな私がなれるわけないじゃないですか!」


「そんなこと言ってたらこの世界には医者はいないよ」




でも、、

この一言を聞いた時

世界が変わった



うまく言えないけど、今まで白黒の世界だったのが、一気にカラフルになったような

そんなように見えた



医者


医者…


考えたこともなかった

でも…


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