第10話 パパと娘の1日目(2)

パパ「まずは、今してあるメイクを落とすわね!」


パパはコットンに何かを染み込ませ、私のファンデーションやリップを落としていった。


パパ「メイクをする時は、最初にスキンケアをしてからよ!スキンケアの順番は昨日教えたわよね?」


心美「…えっと、化粧水、美容液、乳液の順番だっけ?」


パパ「そうよ!今は時間が無いから、化粧水だけつけるわね。」


そう言うなり、パパは私の顔にヒンヤリと冷たい化粧水を肌に伸ばす。


パパ「化粧水が肌に馴染んだら、次に化粧下地とファンデーションを重ねていくのよ♡」


心美「ファンデーションは分かるけど、化粧下地ってそんなに必要なの…?」


パパ「必要よ!化粧下地を使わないと、ファンデーションのモチも悪くなったりするんだから!今は冬だから、乾燥しないような化粧下地を使うのが良いかもしれないわ。ポール&ジョーのラトゥーエクラ ファンデーションプライマーNなら、プライマー効果で毛穴の凹凸も埋めてくれるし、ラベンダーカラーのパールがくすみも飛ばしてくれるから、アラサーの心美のお肌もキレイに見せてくれるわよ!」


パパは化粧品の説明をしながら、私の顔をまるでキャンパスのようにドンドン塗っていく。


パパ「ポール&ジョーのラトゥーエクラを化粧下地に使ったから、次はファンデーションだけど、今日は時間が無いから、CLIOのキルカバー ファンウェアクッションXPをファンデには使うわね!あと、チークは自然な感じで、セザンヌのナチュラルチークカラーNの18を乗せようかしら♡」


パパは目をキラキラと輝かせながら、とても楽しそうに言った。


まさに、されるがままにメイクされていく娘の私…。


パパ「ベースメイクはこれで完成よ!あとは、眉を描いて、アイメイクで完成ね♡アイシャドウには、時間が無い時でも使いやすい、チークと同じセザンヌのトーンアップアイシャドウを使うと良いかも♡」


パパはもはや独り言のように、私の顔を使って作業を進めていく…。


心美「でも私、美人って訳でもないし、何より一重だからアイシャドウなんか使ってもそんなに印象変わらないと思うんだけど…。」


パパ「そんな事ないわ!セザンヌのトーンアップアイシャドウは3色のカラー配色なんだけど、特に02のローズブラウンは自然にデカ目効果を演出してくれるから、一重さんにも使いやすいのよ~ん♡」


パパはアイシャドウのカラーも手際良く乗せていき、最後にマスカラ、リップを塗って、とうとうメイクが完成した。


パパ「はい♡鏡見てみて!」


パパに手鏡を渡されて、私はビックリした!


心美「パパ、どこでこんなメイク技術覚えたの…!?」


パパ「今まで隠れてメイクや美容の勉強してたのよ~ん♡」


不覚にも、パパのメイクでこんなに自分の印象が変わる事に、私は感動してしまった…!


心美「パパ、ありがとう!それじゃあ、仕事に行って来るね!パパももし出かけるなら、鍵は置いておくから、戸締りして出かけてね!」


私はそう言い残して、仕事に向かった。

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