パパと娘の1日目

第9話  パパと娘の1日目(1)

翌朝、携帯のアラームと共に目を覚ますと、こんがりと焼けたトーストの食欲をそそる香りが、私の嗅覚を刺激した。


私はベッドから体を起こして、リビングへと向かう。


パパ「あら、おはよう♡朝ご飯作ったから食べて行きなさい!」


心美「…ありがとう。食べてから行くね。」


私は、トーストと目玉焼き、ウインナーにサラダ、ヨーグルトを眺めながら、席に着いた。


(パパって、昔から料理だけは得意なんだよね!でも、朝からこんなに食べられない…。)


パパ「朝はしっかり食べないと、力が出ないし、新陳代謝がUPしづらくなって、痩せにくい体になるから、必ず食べた方が良いわよ~ん♡」


私が考えていることが分かったかのように、パパは言った。


心美「そうなの…?私、朝はあんまり食べられない方なんだけど。」


パパ「心美は昔からそうよね~!でも、少しでも食べた方が良いわよん♡」


私は、全部残すのは申し訳ない気がしたので、トースト半分とサラダ、ヨーグルトだけ頑張って食べた。


そして、食べ終わった食器をキッチンに運び、身支度を済ませてパパに声をかける。


心美「行って来まーす!」


私の声を聞いて急いで玄関に見送りに来たパパは、私を見るなり、ほとんど悲鳴にも似た声を上げた…!


パパ「きゃあああぁぁぁ~!?心美、もしかしてメイクもせずに、毎日仕事に行ってるの…!?」


心美「メイクなら少しはしたよ!リップとファンデーションは塗ったし…。」


パパ「え…?これメイクしてるの…?」


心美「ほんと失礼なんだけど!ちゃんとメイクしてるし…!」


パパ「…よし、まだ時間あるわよね?こっち来て!パパがメイクがどういうものか実演してあげるから!」


心美「仕事行くだけだから、何でも良いよ…。早くしてよね!」


パパはそそくさと大きなポーチを持って来て、私を部屋へ連れ戻し、椅子に座らせたかと思うと、早速メイクを始めた…!

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