第6話 モッツアレラチーズのトマトオムライスとパフェ(3)

店員さん「お待たせ致しました!シーフードドリアとモッツアレラチーズのトマトオムライスです!」


店員さんの声が聞こえて、私はある意味少しホッとした…。


このままパパとの会話を続ける勇気が無かったからだ。


私はシーフードドリアを無言で食べた。


そして目の前では、パパが、嬉しそうにモッツアレラチーズのトマトオムライスを頬張っている。


よくよく考えてみると、モッツアレラチーズのトマトオムライスなんて、女性がいかにも頼みそうなメニュー…。


私達は、そのまま無言の食事を楽しんだ…。


しかしパパは、モッツアレラチーズのトマトオムライスを食べ終わった頃に、またメニューを見始めた。


それから、いきなり私の方を見るなり、


パパ「ねぇ!パフェも食べたいわよね?2人でシェアしない?」


と瞳を輝かせながら、話しかけてきた。


私はシーフードドリアを食べる手を止めた…。


心美「父親とパフェをシェアする29歳の娘がどこに居るのよ!?それに、その口調も辞めてくれない?」


その瞬間、パパは極端に落ち込んだ顔をした…。


私はなんだかそんなパパの姿を見て、親不孝な事をしているような気持ちになってしまい、


心美「最初に取り分けてくれるんだったら、良いけど…。」


と、思わず言ってしまった…。


パパの顔はみるみる間に明るくなった…!

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