深夜テンションで書いたギャグレストラン
私は思いました。二度とリーチェの運転する車には乗らないと。
本当にひどい運転でした。道が悪いこともありますが、それ以上に運転が酷い。
十分ほどで吐きそうになるのだから余程です。
その後みんなでのんびりと話していると、リリさんが逮捕されました。
どうやら脱獄犯だったようで、何やってるんですかねあの人は。
とりあえずリリさん以外のみんなはついて来てくれるそうです。重要なことは隠しているようですが……私には関係ないでしょう。
そして、明日の朝から旅に出るということに決まりました。
なので今は、四人で夕食を食べに向かっています。
「リーチェ、いいお店知ってるって言ってたけど、どんなところ?」
「転生者が料理作ってるお店って言えばいいかな、久々に日本食も食べられるんじゃないかな」
日本食ですか、米も食べたいですが、やっぱりお茶が飲みたいですね、私自身お茶が好きというわけではありませんが、こちらに来てからは、ジュースや酒みたいなものばかりでしたからね、ヨーロッパによく似た地形だからか、水も飲めませんし。
「ほらほら、ここだよ」
「このいろいろな意味で危なそうな店はなに?」
「ここが、転生者の料理人がいる、「ネズミの都」です」
ねずみを料理店の名前に出すのはまずいでしょう、衛生面が気になります。
レ〇ーのおいしいレストランにでも憧れたのでしょうか。
ですがそんなことよりも、この店の壁に描かれた絵が気になります。
とにかくネズミのキャラクターの絵が描いてあります。濁して言いますが、ネズミーマウスとか、ピカ虫とか、ぐrとぐrみたいな、私の知らないキャラクターも多くいます。
元の世界にあったらとんでもない店です。異世界なので著作権はありませんが。
まあ、外見で味は分かりません、早速入ってみましょう。
なるほどなるほど、外と変わりませんね、相変わらずキャラクターまみれです。
「趣味悪い店ですね」
「そうか?私は結構良いと思うぜ」
「私も慣れたら結構いいところと思ったかな」
慣れればですか、というかポーラさんの反応を見る限り、こんな店でもこの異世界においては十分素晴らしいデザインということなのでしょうか。
とりあえず、リーチェについていき席に座ります。
「いつもの注文できないかな」
店の奥側でベルが二回なる。
「リーチェ、つまりどういうこと」
「ここの店長話すのが苦手だからかな、「はい」だったら二回、「いいえ」だったら三回ベルを鳴らす、そこの紙にも書いてあるんじゃないかな」
たしかに、そういうニュアンスのことが書いてあります。
「それじゃあ、お茶とおにぎりお願いします」
ベルが二回なります。
「メニュー表はないんですね、おすすめとかはありませんか」
ベルが二回なる、おすすめの料理もあるらしいです。
「私も同じくおすすめを頼むぜ」
またもベルが二回なりますが、おすすめが必ずおいしいとは思えませんが……
数分もすると、お皿が浮いて全員の前に配られています。
なかなかにおもしろい魔法ですね。
リーチェに配られたのは、なんでしょうか和菓子ですかね、それと餅変わった趣向を持っているようですね。
そして、おすすめを頼んだ二人の元にはステーキのようなものがあります。
私の元には普通の三角おにぎりとお茶があります。
久しぶりのおにぎりはおいしいですね。甘味があって、コンビニで買ったものとは違う手で握ったという感じがしていいですね、中に具が入っているというわけではありませんが、塩握りでも久しぶりに食べるとこんなにおいしいものだったのかと思わせてくれます。お茶は少し苦いくらいですが、それくらいの方がおいしいですね。
そして、他の人も十分満足しているようです。
「思ってた以上においしいぜ、これでいくらだぜ」
「多分これくらいじゃないかな」
リーチェがポーラに紙を見せます。私もこっそり覘きましたが、日本円で千円強といったところでしょうか。
「それで、これだけ安いとは驚きだな」
「そうですね、私も初めてこんなにおいしいもの食べました」
みんな満足しているようですが、店の名前からか、私は嫌な予感がします。
これ、ネズミの肉とかそういうことありませんよね、どうにも気になります。
それを食べてる二人の前で言うわけにはいかないので、あとでこっそり聞きましょうかね。
全員結構満足して帰るのでした。
ちなみに質問への回答は肯定とのことでした。知らない方が幸せなこともあるものです。
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