第二回性癖小説選手権講評置き場 ～クリスマスは性癖の夜～

鮫滅の鋸 アンリミテッド・シャーク・ワークス／武州人也

作品名：鮫滅の鋸　アンリミテッド・シャーク・ワークス

作者名：武州人也

性癖：特殊能力を持ったサメによるパニック

性癖：B級な雰囲気のパロディ

性癖：長髪

性癖：悲壮な決意を胸に戦う中性的な容姿の戦士

作品ＵＲＬ：https://kakuyomu.jp/works/1177354054935145468

　様々な鮫（元人間）と戦う鮫滅隊の炭戸凪義が主人公のシャークパニックと〇〇の刃を組み合わせた作品。

　自分の好みを詰め合わせまくってやりたい放題した結果の作品で笑いしか出ません。本当にやりたい放題すぎる（笑）

　しかし、単なる欲張り出オチ作品で終わらず、鮫映画の流れと〇〇の刃の雰囲気を上手く混ぜ合わせてあって芸術点が高いです。完全にＢ級パロディ映画の設定なんですが、鮫映画の事と〇〇の刃の事を知らなくても楽しく読む事が出来ます。この完成度は流石という所。

　作中に出てきた鮫もきっと元ネタがちゃんとあるのでしょう。鮫映画に対する愛情がこれでもかと伝わってきますし、武州さんお馴染みの薄幸の美少年が主人公な所も性癖力がよく伝わってきます。

　何気に男キャラばかりなところが本当に武州さんという感じ。鮫映画と言ったらお色気シーンがある物なんじゃないんですか？え、それは性癖じゃない？なら仕方ないですね。性癖じゃないなら仕方ない。

　絶対に色んな所に怒られるでしょうが実写化して欲しいです。勿論低予算のＢ級映画でちゃちぃ模型の鮫を使ってる感じで。

　前回の性癖小説選手権から今回までの間に武州さんに目覚めた『パニック映画』という性癖が、こんなに高いレベルで固有武器化しているとは思いもよりませんでした。ショタと同じぐらい攻撃力ありますよこれ。

　このまま武州さんがどんどん新しい性癖力を身に付けて行ったらどうなるのでしょう。恐ろしくあり楽しみでもあります。