僕とお狐さまとの令和奮闘気！

第237話 本当なのか？ 嘘なのか？（16）

「おじさん？　自分自身の寿命をまっとうする前から。そんなに早く。あの世──。冥府へといきたんか？　おじさん？」と。

　いつもの彼──。お天道様のようにニコニコと陽気に微笑んでいる。神か？　仏か？　それとも山田瞬か？　では、仕様ではなく。大変に目つきの悪い。座った目に、「おい！　こら！　くそ、爺！」と、大変に低く、重たい声音で。己の両腕の掌の指の関節をポキポキと音を立てながら。たぬきの御老体へと、憤怒しながら迫る。

　と、いった状態を度々、おさん狐さまと山田瞬、たぬきの御老体は多々続けている状態だから。

　この度？

　山田瞬の大事な宝物、財宝、財産である。おさん狐さまへと、おさむ君は落ち牡蠣を貢物として持参──。彼女へと手渡したのだから。

　これは大変！　大変だ！　おおごとにならなければ良いのだがと。ついつい思ってしまう。

　でッ、そんなことを思いながら三人……。

　おさん狐さまと山田瞬……。

　そして？　おさむ君達三人の様子を注意深く見詰める。

　それも？　ごくんと、己の喉を鳴らしながら、緊張気味で伺うのだ。