第230話 本当なのか? 嘘なのか?(9)

 声を大にして叫びと、言うことはないのだ。【おさむちゃん】はね。だって彼は、漁師さんだからいつも声が他人……。



 そう、普通の人達よりも大きいのだ。


 だから【おさむちゃん】はいつもの如く振る舞い。いつも通りの【おさむ君】仕様でね。山田瞬へと、おさん狐さまは、誰? 誰の彼女若しくは、妻なのか? と、驚愕しながら問いかける。


「ん? ああ~。おさむ君には言ってなかったけぇ? おさんは、僕の妻だよ。おさむ君……」


 と、説明をするのだ。


 それも? どうよ~? おさむ君? うちの女房は、いい女でしょう? と、言わんばかりの様子で、己の胸を張りながら、【おさむ君】へと説明。


「おお、えのぉ、山田……。幸せになれよ……」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る