第124話 マスク(26)

 と、それを聞いた山田瞬は、「(やはり~?僕が想ったことは全部わかるんだね~? おさんには~?)」と、脳裏で微笑しながら思うと~?


「(そうだよ~。あなた~。あなたが~。わらわ以外の女(者)に対して二心~。浮気心を思えば~。直ぐにわかるし~。わらわとお腹にいる子から逃げようとしても無駄よ~。あなたがそんな邪なことを思えば~。わらわには直ぐにわかるのだからね~)」と。


 おさん狐さまは、『クスクス』と、微笑みながら告げるのだよ。妖狐らしく妖艶にね~。


 まあ、そんな妻の様子を凝視した山田瞬は、今度はこんなことを思うことにするのだよ~?


「(じゃ~、おさん~。今後は、僕以外の男(者)に対して。その妖艶な笑みを浮かべる癖をやめてくれないかな~? 僕は、おさんが、他の男(者)達に浮かべる妖艶な微笑を凝視すれば~。嫉妬心を募らせてしまうから~ )」と。


 彼は、おさん狐さまへと。自身の素直な気持ち……。不満を思い浮かべる。


 すると~? 山田瞬の奥さまは素直に、「(あ~い。あなた~。今後は~。わらわも~。あなたの思いを叶えるように~。精進して~。気お付けるようにしますから~。許してくださいね~)」と、思うのだよ~。


 と、同時に~?


「あっ?」と、坪田御老体の口から声が漏れる。


 そう~? 如何にも~? 妖力で傀儡されていた状態が解けたようにね~。



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