第112話 マスク(14)
と、なれば?
山田瞬は驚愕──。
でッ、我等も? 山田夫妻結婚初日から離婚の危機──。二人が離婚をして別々に暮らしてしまえば。自然とこの物語は終焉を迎えるだろう?
と、いうことで?
我等も山田瞬と一緒で、自身の両手で頬を押さえながら驚愕──!
「……ん? 山田~。お前は一体何をしているのだ~?」
我等ともどもと一緒で、自身の頬を両手で押え、顔色を変えている山田瞬へと坪田御老体は、怪訝しい表情で訊ねたのだ。
一体何をしているのかとね。
う~ん、実は先程も説明をしたとは思うのだが?
山田夫妻は、大島のおじさんと坪田御老体親子が周りにいる最中……。
その上~? 只今、自分達夫婦の生活の糧となる商いをしている最中でもあるので。おさん狐さまも妖狐の姿に戻って、夫である山田瞬と、声を大にして叫び──。怒号を吐きながら荒々しく騒ぎ立て、夫婦喧嘩をおこなうわけにはいかない。
だから二人は、自身の脳内で、言葉の台詞をイメージしながらの会話……。
二人の脳内で夫婦喧嘩をしている最中なのである。
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