第90話 新年早々縁起の良い? 狐と狸の化かしあい?(12)

 すると今度はね~? 二分の一方程式へと変わる。


「よし~! 買う~!」


 と、声をだしながら即決をするお客さまと。


「う~ん、どうしようか~?」


 と、自身の顔の眉間に皺を寄せて両手を組み──。


 更に自身の口から。「う~ん、う~ん」と、唸り声を漏らしながら思案を始めるお客さま達とで別れるのだ。


 まあ、最初に竹輪の購入を即決されたお客さま達へは御老体──。彼は大変に高らかな声色で。


「ありがとう~!」


「まいど~!」


「おおきに~」


 と、声をかけお礼を告げろ。


 そして竹輪を袋に入れて手渡し──。料金を頂く。


 これを娘さんと一緒に繰り返していくのだ~。


 御老体はね~。


 まあ、ごく当たり前な販売方法でね~。


 う~ん、でもさぁ~?


 竹輪を購入思案中のお客さまに対しては、もう一本竹輪をサービスするジェスチャーを続ける。

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