第56話 2020年の初仕事前の車内の会話……(5)
だって、西国の大妖怪であるおさん狐さまは、山田瞬が想像つかないほどの悠久の時を生きてきた女性だと思う?
だから彼女には、多数の異性との交流があったと思われるから?
山田瞬は、おさん狐さまと交流のあった男性(ひと)達に嫉妬……。
だから彼女の、遠い昔の過去の話しを聞き──。
その最中に、彼女と仲の良かった異性の名前が出て──。彼は聞かされるのが嫌だから訊ねないようにしていたのだが。
やはり彼は? おさん狐さまの過去が、多少なりとも知りたくはなったのだ。
彼女自身が日の本の大妖狐の一人だとしても、彼自身が大変に魅入り、気に入った女性だから。
彼は勇気を振り絞り──平常心を保ちながら、おさん狐さまへと訊ねたのだ。
でッ、そんな様子の山田瞬におさん狐さまは。
「そ、そうか~? そうだったのか~? 瞬の母さまの里は、三次だったのか~? それは知らなかった~?」
と、彼女は少々関心をした表情と声色で言葉を返すのだよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます