第53話 2020年の初仕事前の車内の会話……(2)
でッ、その後は彼……。只今、自身の愛車を運転───。走らせている山田瞬へと、『わらわは~、瞬の初夢を正夢にしてやったのだから~。瞬は今後……。いや~、生涯わらわに尽くし、養うように~。よいか~? わかったか~? 瞬よ~』と、押しかけ彼女……。
というか? 押しかけ女房的な台詞と要求を山田瞬へと告げてきたのだ。
だから山田瞬は、男としておさん狐さまへと責任……。
『生涯かけて君を守り、養うよ~。だから心配しないで~。おさんさま~』
と、優しく告げ。二人は今後、お互いで励ましあい。寄り添いながら。生涯を共に暮らすことを誓いあったのだ。
だからいつも一人寂しく、独り言を漏らしながら、愛車を運転──。走らす山田瞬なのだが。彼は、今日はいつもと違う……。
と、いうよりも? 今後は、余程のことを男山田瞬がしない限りは。彼の真横──。助手席には、妖艶で美しい、おさん狐さまの御姿ある筈なのだよ。
……ッて、話しが少し外れたようだから修正……。冒頭のシーンへと戻す。
でッ、自身の愛車を運転──。ふとあることを思い出した山田瞬は、助手席に座る大変に高価なお年玉……ではなく。
おさん狐さまに優しい声色で、「おさん~?」と、話しかける。
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