第48話 2020年……。新年の朝……。(6)
う~ん、でも、おさんは? 容姿こそ、如何にも妖狐の女性らしい妖艶で美しく、色香を醸し出している大人の女性といった感じの容姿……。
でも彼女は? 容姿とは裏腹……。自身の主には大変に控えめであり、良く尽くす、古風的な大和撫子だから。
「うぅ~ん。別に構わない~。瞬は、わらわの御主人なのだから~。気にしなくてもよい~。それよりも~。コタツに入り~。ドン! と、主らしく座っていろ~」
と告げ。キッチンへと移動──。
そして移動後は、雑煮の入った鍋の蓋を開けて、お玉を入れ、すくいながら。
「瞬~。雑煮は~。未だ沢山~。胃の方に入りそうか~?」
と、訊ねる。
「ん? あああ~。おさんさまの作ってくれた御雑煮は、大変に美味しいから。僕の意の中に、まだまだ沢山入りそうだよ~」と。
山田瞬は明るい声色で、おさん狐さまへと告げる。
「そ、そうか~。そ、それはよかった~。わらわも、お主が喜んでくれるなら、御雑煮を作った甲斐があるというものだ~」
と、嬉しそうに告げ。
「では~? 大盛りでよいな~?」
と、訊ねる。
「うん、いいよ~。おさんさま~」
山田瞬はおさん狐さまの問いかけに対して、また嬉しそうに答える。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます