第32話 2020年の初夢が正夢に? (1)

「むにゃ~、むにゃ~」


〈ムニュ~、ムニュ~〉


(うぅ~ん、何て柔らかく温かい枕なのだろうか~?)


〈ムニュ~、ムニュ~。サワサワ……〉


(僕の頬への感触も申し分ない柔らかさ~。その上、僕の手のひら……。触り心地も文句ない感触だから、寝心地も大変に良いよ~)と。


 山田瞬は新年……。


 2020年の夜明け……。


 床の中……。


 彼いわく? 極上の枕の上で、夢枕を堪能しているのだ。


 まあ、夜明けと行っても? 彼自身が極上の枕の感触を、自身の頬や手のひらで味わい堪能をしたために爆睡……。


 その為彼は? 新年のゲン担ぎの為にと計画を立てていた初日の出と初詣を、見て行くことができなくなってしまったのだ。


 まあ、彼自身は、未だその事に気がついていないようだから。


〈サワサワ~。ムニュ~、ムニュ~〉と。


 自身の頬と手のひらを駆使して、極上の枕を堪能し続けている。


 う~ん、でもさ~? 山田瞬……。


 彼は、深い眠りから覚めようとしているみたい?

 

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