第23話 大晦日の狐そばと昔話しの絵本? (4)

 だから彼は冒頭の通りで、十二月の三十一日の大晦日の日も、一人寂しく特別番組を見ながら過ごす生活をしているのだ。


 ……ッて、ダラダラとテレビ、転寝の繰り返しの大晦日の日だけではなかったね?


 彼は、自身の住み暮らしている賃貸アパートの大掃除を毎年恒例の如く、大晦日の日におこなうのだ。


 だから彼は、今見て笑っている特番を見る前は、部屋やお風呂の大掃除をしていたのだよ。


 でッ、大掃除が終わり一息ついたから、大晦日の毎年放送をしている人気お笑いタレントの番組を見ながら、彼は高笑いをしているのだ。


 その特番が余りにも面白いから、彼は高笑い──。


 まあ、そんな彼なのだが、高笑いをしながら凝視していた特番がコマーシャルへと入るのだ。


 だから彼は立ち上がり、今のうちにトイレ……。


 と、普通の者達の心理ならば、こんな感じで行動をすると思われるのだが。

 山田瞬はそうしない……。


 ん? 何で、そうしないかだって~?


 う~ん、実はね、彼~?


 あるコマーシャルに目を奪われているのだよ~。


 だから彼は、立ち上がることもしないで、テレビ画面──。コマーシャルへと釘付けになるのだよ。


 でッ、彼が釘付けになっているコマーシャルと言うのがね?



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