一件落着
「結城さん!これ凄く美味しいよ」
こんな美味いハンバーグいつぶりだろうか…
母さんのハンバーグの味なんてとっくに忘れたし俺の中でハンバーグと言えばビックリドンチーだしなぁ
「そう言ってもらえると作らせてもらった甲斐がありますっ!出来れば出来立てを食べて欲しかったんですけどね…」
「とりあえずその事は一旦忘れよ!
あいつのこと考えるとせっかく美味しいのに不味くなりそうだ アハハ」
「ふふっそうですね気を取り直して食べましょう!」
「はぁぁぁ美味しいかったぁー
ご馳走様ですっ!」
「お粗末様ですっ!あのー白石くんっまた作りに来ても良いかな?ほら出来立て食べて欲しいし」
少し頬を赤らめてもじもじしながら聞いてきた…結城さんこんな傷心中にそんな事されたら折れちゃいますよぉ
「も、もちろん、俺も結城さんの作った料理また食べたいし!」
「本当に?嬉しいなぁ次はもっーと美味しいの作るねっ!」
ボキッ
?何だ今の音?
…まぁいいか
19時47分か
「それにしても随分遅くなっちゃったね」
「そうだね、そろそろ帰ろうかな」
「わかった、送って行くよ」
.
.
.
「あいつ結城さんの事諦めたと思う?」
「どうでしょうかまだ分かりませんね」
「だよな〜幼稚園の頃からだもんなそんな簡単に諦めなあよな、俺のせいでなんか無理やりとか酷い目に遭いそうな気がしたら俺に連絡してくれよな」
「幼稚園の頃からとか知りません!自己中心的にもほどがあります!分かりました、ただでさえ幼稚園の頃から付き纏って来てるのに何かしてきたら警察につきとばしてあげます!」
結城さんは状態混じりに言って笑ってるけど俺には本当にそうなりそうで少し怖くなった
「では此処なので、送っていただきありがとうございました!」
「全然大丈夫だよ、意外に近かったし!」
「それじゃ白石くんおやすみなさいっ」
「おやすみなさい結城さん」
自分の住んでいるマンションには帰ってきたが自分の部屋ではなく1つ隣の部屋の扉の前にいた。
ピーンポーン
「はーい、ってあら秋くんじゃない」
出てきたのは飛鳥のお母さんの咲江さんだ
飛鳥とは違ってふわふわしてて大人しい感じの人だ、顔もお父さんにだから唯一似ていると言ったら少し天然なとことお山さんぐらいだ……お山さんぐらいだ
「こんな遅くにすみません、飛鳥居ますか?」
「いるけど私が帰ってから部屋に篭りきりで出てこないわ、何かあったの?」
「まぁ、少し…、少しの間で良いので飛鳥と話をさせてくれませんか?」
「そうね、私が言っても何も言ってくれないからあとご飯も食べる様に言ってくれないかしら」
「分かりました」
コンコン
「飛鳥、聞こえるか?」
…「あっくん?」
返ってきた飛鳥の声は今まで聞いた事が無いくらいかぼそくてすぐにでも折れてしまいそうだった
「ああ、少し話さないか?」
「うん…でもちょっと待って…」
2,3分経って
ガチャ
「いいよ」
飛鳥の顔みたらさっきまで泣いていたのが分かる充血した目は少し潤んでて目の下は真っ赤になっていた何回も擦ったのが分かる
「結城さんは?」
「送ってきたよ」
「そっか」
……………
「回りくどい言い方とか得意じゃないから単刀直入でわるいけど、まだあいつの事好きか?」
「分からない、でももう関わりには行かないと思う」
「そうか、なら良いんだけど、飛鳥も見た通りあいつはクズだもしあいつからきても絶対に関わるな」
「うん、分かってる…」
「それとまた何かあったらすぐに俺に言えよ」
うんっありがと、
やっぱりあっくんは昔から優しいねっ」
「何だよ急に」
「あっくんの優しさが当たり前になってて
何で今更気づいたんだろうって」
「そうか」
「うん」
「じゃ俺はもう帰るから、咲江さん心配してたしちゃんとご飯食べろよ」
「うん、ありがと」
「あ、あと次ちゃんとした彼氏が出来てここでヤる時はもう少し声気をつけろよ」
「あ、え、それってあっえーーー」
バタン
最後に顔を真っ赤にした飛鳥を見届けて扉を閉めた。
最後の一言は傷ついてる飛鳥には悪かったけどもう幼馴染の喘ぎ声は2度と聞きたく無かったから仕方なかった、
あと彼氏でも無いやつに体を許すなぐらい言ったが良かったかな、まぁもう大丈夫だろう
お風呂なう
たく今日は疲れたなぁすげー濃い1日だった…
早く上がって寝よ
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