本音

「何故あなたがここの居るんですか?」


「か、楓でこそなんでこんなところに…

そ、そうかお前!また楓の優しさに付け込んで騙して連れ込んだんだろ卑怯者!

帰るぞ!楓」


ブチッ


「帰りません。何故あなたに決められなくてはならないのですか?あなたこそ早く帰って下さい。それと白石くんに謝罪し訂正してください!」


「お、おい楓どーしたんだよ、そんな言い方しなくても、それになんでこんなやつに俺が謝罪しなきゃいけないんだ?」


「こんなやつ?あなたなんかより100倍増しです早く謝って下さいそして早く帰ってください!」


「どうしたんだよ楓俺よりこんな奴の方が良いって言うのか?」


「当たり前です。そもそもあなたを友達とすら思った事はありません、幼馴染なんて言われるのも不愉快です」


「やっぱり今日の楓はおかしいぞ?

幼稚園の頃からおれらずっと一緒にいたじゃないか」


「おかしいのはあなたです。幼稚園の頃からかってに付き纏ってきて仲が良いとおもってるのはあなただけです!」


「う、嘘だよな?いつもの冗談だよな?

お、俺は幼稚園の頃からずっと好きだったんだぞ?楓もだよな?いつもは照れてるだけだよな?」


「嘘じゃ


ドガッ


「イッ」


結城さんの発言を遮って秋が日山の頬を殴る


「「キャッ」」


「おい!日山!飛鳥の前でそんな事言ってんじゃねぇよ!飛鳥の気持ちも少しは考えろよ!

それとさっきから聞いてりゃ自己中な事ばっか言いやがって自意識過剰も大概にしろよ!」



「急に殴ってくんじゃねーよ、そもそもお前も北条さんも関係ないだろ!これはおれと楓の問題だ!」


ドガッ


「ヴゥ」


どさっ


秋の拳が日山の鼻に直撃して日山が尻餅をつく。



「関係ないだ?お前飛鳥に手ぇ出しといてふざけんじゃねぇぞ!」


「もうやめて、あっくんこれは私がした事だから良いよ…ありがと」


「そうだ!こいつが勝手に誘ってきたんだ!

少し胸がでかいからって誘惑したら俺が落ちると思ってる」


「テェメェ!」



バゴッ


秋のが足の裏で日山の顔面を蹴り飛ばし日山が仰向けになったところを馬乗りになって胸ぐらを掴んだ。


「これ以上飛鳥を傷つけてみろ!○ろすぞ」


「うっうっう うわぁぁぁぁん」


バタン


飛鳥は泣いて自分部屋に走り逃げてった



鼻に2発もらった日山の顔は鼻下から血まみれだった


「へっお前あの女の事好きだったのかァブフェ


日山が喋ってる途中に右拳が振り下ろされた


「お前これ以上喋んな」


「白石くんこんなやつ放っておいて今は北条さんを…」


「あぁ」


「日山さん今後一切私達に関わらないで下さい。」


「い、嫌だよ楓ぇ…ヒッ」


結城さんがこれ以上無いってぐらいに怖い顔で睨む


「名前で呼ばれるのもそこに居られるのも不愉快です。早く消えて下さい。」


「うっうっぅっ ズゥゥズゥゥ」


半泣き状態で鼻血と鼻水が混ざった物をすすりながらとぼとぼと消えていった



あークソっまだ胸糞わりぃわ




ピーンポーン


ドンドンドン


「飛鳥ぁーー?」


携帯が一瞬バイブする、飛鳥からだった


「今日はちょっと誰にも会いたくないや

ありがとね、あっくん」



分かったとだけ返信して結城さんと部屋に戻る事にした


血の着いた手の甲を洗い流す、あの時のあいつの表情と発言を思い出してまた腹が立つ

あのまま殴り続ければこ○していたのかな




すると結城さんが

すーーっと後ろから腰に手を回してギュッとされた


「実は私も聞いちゃったんです白石くんがトイレに駆け込んだあと携帯を部屋に取りにもどったら…辛かったですよね、白石くは良く耐えましたっ本当なら自殺したっておかしくありませんしそれにあんなやつこ○してもおかしく無いです、白石くんは良く耐えました」



中身は物騒だけど凄く優しく落ち着く声で少しずつ癒されていく前身で力んでた俺の身体は力が抜け膝から崩れ落ちる

涙が止まらない…悔しくて、苦しくて


腰に巻かれた腕はほどけ今度は頭を包み込むように抱いてくれた


「力を抜いて沢山泣いていいんですよ、

私が支えますから…」


そういって優しく頭を撫でてくれる


結城さんの胸の中でめちゃくちゃ泣いた

30分くらい泣き続けた、結城さんの温もりに安心してか思ったよりも早く泣きやめた

多分今日1人だったら一晩中泣きじゃくってただろう


「ありがとう、結城さん」


「全然大丈夫ですよっ、それよりお腹空きましたねっ!ご飯にしましょう!温めて来ますので少し待ってて下さい!」



「ありがとう、結城さん…」













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