放課後

帰る準備をしているとラインがきた、飛鳥からだった

「今日用事あるから先に帰ってて!」


まだ2人で会いたくなかったしちょうど良かった


「白石くんっ一緒に帰りませんか?」


そこには結城さんが立っていた


「あれ日山は?」


「なんか今日は用事があるからと聞いてもいないのに言って、どこかに行ってしまいましたとてもラッキーですね!」


「そうかなら帰るか!」



「はいっ!」


だからなんでそんなに可愛く返事ができるんだよ世界返事選手権優勝間違いなしだね


結城さんといると飛鳥のことを忘れられるか凄く楽だ


校門をでると


「私放課後に友達の家で遊ぶの夢だったんですっ!今から着いていっても大丈夫ですか?」



え?

でもなぁ昨日あんま食べれなかったから今日ガッツリ食べたくてスーパー寄って行こうと思ってたんだよな、てか親父は絶対帰ってこねーし部屋に男女2人はまずいしなぁ飛鳥はなんか特殊枠みたいなもんだし…


「ダメですか?」


はいっ上目遣い選手権優勝〜


全然ダメじゃなです!


「いいんだけうち多分俺1人だしスーパー寄って行くけどいい?」


「もちろん!全然大丈夫です!」


「夜ご飯の買い出しですか?」


「そうだよ」


んー何作ろうかなぁ〜


「もしかして白石くんが作るんですか?」


「親はあんまり帰ってこないから基本1人なんだ」


「じゃあ白石くん料理できるんですね!?」


「ん〜料理と言うか炒めたりするぐらいしか出来ないけどね味付けとかも適当だし」


「それができれば十分ですよっ!」


ん〜できるっていうのかなぁ

今日何にしよう…肉は確定なんだよなぁ


「あ、あのもし白石くんが良かったらで良いんですけど今日私が作ってもいいです?」


ん?  ん?  ん?


「えーっとそれは結城さんが俺の家で俺にってこと?」


「はいっそうです!」


「え、逆にいいの?」


「はいっあともう一つお願いがあるんですけど私も材料費だすので一緒食べて行ってもいいですか?」


「それは全然良いんだけど帰り遅くなるし親御さん心配しない?」


「今日は帰っても1人なので大丈夫です!

お昼あまり一緒に食べられなかったのでやり直しって感じでどうでしょう」


「分かった一緒に食べよう!」


「はいっ!白石くんは何が食べたいですか?」


「んー今日はガッツリ肉って感じかなぁっておもってたんだけど結城さんはどお?」


「お肉最高です!じゃあハンバーグとかはどうですか?」


「お、いいねハンバーグお願いしようかな」


「かしこまりました!」ビシッと敬礼


それはあかんてぇぇ〜      



キュンです



「結局材料費だしてもらっちゃってすみません!」


「全然良いんだよ作って貰えるんだし!むしろプラスだね」


「そー言ってもらえると助かります」



「ここが白石くんのお家なんですね」


「うん、ここの8階だね」


「学校から近くて良いですね!でも今朝の道遠回りですよね?」


「あ、うんちょっと気分転換したくてな」


「そ、そうですか」


玄関を開ける


「うわぁ綺麗なお部屋ですねぇ」


「一応掃除はしてるからね」


「白石くんのお部屋も見て良いですか?」


「あ、うんいいよあんまり面白いものはないけど」


「初めて友達のお部屋に来ましたっ!私のお部屋とちがって男のって感じがします!」


「そ、そお?とりあえずまだご飯までは早いしゲームでもする?」


「はいっ!やりましょう!今すぐやりましょう!」


結城さんめちゃくちゃ目が光ってるよもう星になっちゃってるよ


「じゃあこの中から選んで」


「私が選んでも良いんですか?」


「ああやりたいのを選んで」


「んー困りましたやりたいのが多すぎますやっぱり放課後友達の家といえばこのスマブラですよねんーでも初心に帰ってスーパーマリコでピチオを助けに行くのもありですしでもやっぱりこのレースゲームも捨てがたいしマリコパーティも捨てがたいでもパーティゲームは2人じゃ微妙ですよね…ぶつぶつぶつ」


「決まったかな?…決まらないならまた来ていいからその時やらない?」


「あ、はい!悩んだ結果マリコカートにします!是非またお邪魔させてください!」


「よし!じゃあ始めようか!」


こ、これは心臓に悪いぞ初心者あるあるでカーブするたびに体ごと曲がるのだなんども優勝さんの肩がぶつかってくるし近いし良い匂いだし良い匂いだしだめた集中できんっ!


案の定初心者の結城さんに負けてしまうのだった


「やった!1位です!私マリコカートの才能があるかもしれません!」


こんだけ喜んでくれるなら負けた甲斐があったな ってもう18時なるじゃん!


「結城さん!もうすぐ18時だ急いでご飯を作ろう!」


「わぁ本当だ!やっぱり楽しい時間はあっという間ですねっ急いで作りましょう!」


「俺はゲーム機片付けるからキッチン行ってもらっててもいい?」


「分かりました!準備しておきます!」


あんなに楽しんでゲームやるこ初めて見たよ

本当に友達と遊びたかったんだろうな

どうやってか日山を引き剥がせればいいんだが…そんな事を考えていると



「――あっ♡――あっ♡――あっ♡ 」


ん?

壁の向こうからいかにもな音が聞こえてくる

こっちの壁は飛鳥の家だそして俺の部屋の壁の向こうは飛鳥の部屋のはずだ…まさか


壁に耳をつけてよく聞いてみる



「――あっ――あっ――あっ♡……今日げしっ……んっ……んっ…あっあっ♡ 」


今まで聞いた事も無いような飛鳥の声が聞こえてくる…現実と胸の痛みを堪えられなくなったおれは部屋を飛び出していた

頭がぐらぐらする気持ち悪いうっ


トイレに急ぎまた吐いてしまった


はぁ…はぁ…














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