第35話 おかえり。
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それでも貴方を待ってる人がいます。
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はやて丸の休止事件。
それは、彼女がずっと抱えていたモノが原因となっていた。
【友達】
誰にでも手に入るモノで、誰にでも手に入るからこそ、彼女はそれに絶望してしまった。当たり前のように自分の手の中にあると思っていたそれは、気付いた時には、彼女の手の平からこぼれ落ちていた。たった一言、彼女が「友達になろう」と言えば、変わっていたのだろうか。……いや、彼女が本当に欲しかったのは、ただの友達だったのか。
それとも、「本当の友達」だったのか。それは、彼女にしかわからない。
いつか、彼女もまた、歩き始めないといけない日が来る。
支えられるだけの自分じゃなく、誰かを支えてあげれるような自分になるために。でも今は、今だけは、立ち止まってもいいだろう。ずっと独りで歩き続けてきたんだ。ずっと独りで頑張ってきたんだ。
寄り道したっていい。今は、友達とゆっくり歩かせていこう。
さて、彼女のその問題は置いとくとして、もう一つの問題はどうにかせにゃいかん。そう、今後の配信についてだ。はやて丸は出来ることなら今後も続けたいと言った。私もそれは嬉しいし、出来ることなら力になりたい。が……まぁ、簡単にはいかないだろうな。配信をすることは何の問題もない。ただ、休止した理由をどう説明するかだ。
「実は家の事情で」と言えるのなら、それが一番だろう。
だが今回に関しては、先に相手さんが先手を取ってしまった。
はやて丸が休止した事を利用し、脅迫されたという内容で配信をした。
「泣いたりもしたけど、今後も頑張っていこうと思います!」と締めくくったその配信は、その配信者を「姫」と呼ぶファンを更に熱中させ、その姫を侮辱した相手をより一層憎むべき相手として見るようになった。その「姫」が相手の名前を言わなかったおかげで、侮辱した相手がはやて丸に確定されたわけではなかった。
だが、休止したタイミングが良すぎた為、何人かのファンは既に気付き始めているようだ。はやて丸のSNSのDMには、彼女を批判するメッセージが何件か送られてきていた。それらはとりあえず運営に通報するようにはやて丸に言っておいた。わかっていたとはいえ、そのメッセージを見てはやて丸は酷く落ち込んでいた。
内容は……別にいいか。まぁ、面白くはないよ。
とりあえずSNSで近い内に配信をすることを呟かせた。
出来ることなら例の「姫」さんに連絡して取り消すように言うのが一番なんだけどね。残念ながらおっさんに止められた。
理由は「キミがキレるかもしれないから」だと。
いやいや、これでも成長したんだよ?簡単に怒らんさ。
それでも止められちゃった。
「キミが関わるともっと面倒になるかもしれない」とも言われた。
それを言われちゃどうしようもない。
今回の問題は、どうやら俺も関わっているらしいから。
ということでやめた。おっさんが言うから、仕方ないか。
復帰配信の日程が決まり、私とはやて丸は配信で何をするか話し合った。休止に関する謝罪はするとして、残りの時間はゲーム配信をすることに決めた。ただ謝罪だけでは後味が悪い。配信をするなら、最後には「見てよかった」と思える配信にはしたい。
内容を決め、はやて丸の特訓に付き合う。
三週間の休止は彼女に大きな傷跡を残していた。
喋り方がわからない。緊張して声が震える。
所々、どもってしまうなど。
人と話すのが大好きだった彼女にとって、誰とも喋らない日々はこれほどに大きな傷跡を残した。私との会話も、どこか緊張してるところがあるし、急に黙り込んでしまうこともあった。あの頃のはやて丸に戻るには、まだまだ時間が掛かりそうだけど、でもいいんだ。急がなくても、彼女を理解してくれる人はきっといるから。
そうして、特訓に付き合い1週間。その日が来た。
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はやて丸復活【ゲスト 雹夜せんぱい】
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気持ちが悪い。吐き気がする。
出来ることなら今すぐ逃げたい。でも、向き合うと決めたんだ。
深呼吸をする。……それでも、全然収まらない。
焦る気持ちを抑えたい。でも、全然収まらない。
大丈夫だと強く言い聞かせる。全然、収まらない。
息が苦しくなる。辛くて、怖い。
大丈夫だと信じたいのに、信じきれない。
そんな状況を察してか、イヤホンからせんぱいの声が聞こえた。
「大丈夫だ」
たった一言。それだけだった。
それだけで、気持ち悪さは全部消えていった。
あの時、せんぱいは頼りない大人だと言った。
情けない大人だと言った。
……全然、そんな事ないです。
凄く、頼りになるし、カッコいい大人です。
……だから、今だけは、頼っても、いいですよね?
どうか……どうか、今だけは、頼らせてください。せんぱい。
「……お……んんっ」
「……ふぅ…………お久しぶりでスっ!!!
はやて丸、無事帰還したっスっ!!!」
「急に黙っていなくなってごめんなさいでス!
ちょっといろいろあって、休止してました!
無事解決したので、今後も今まで通り配信して行くっスよー!
先輩方もお待たせしてごめんなさ――」
:お前が姫を侮辱したのか
:辞めちまえ
:姫に謝れ!!
:ちゃんと謝れ
:姫を泣かしたのは許さない
:謝れ
:今すぐ姫に謝れ
:そのふざけたキャラやめて今すぐ謝れ
「……っ」
「……先輩方も、お待たせしてごめんなさいでス!!
いろいろ噂も流れていますが、問題はないでス!
喧嘩とかそういうのは無いので、安心してほしいでス!」
:いいから謝れ
:お前の言い訳なんて知るか
:逃げるのか?
:姫が泣いてるのに問題ないだと?
:泣かした本人なのにふざけんな
:謝れ
:今すぐ、姫に謝れ
「……わたしが言っても、無駄だと思います。
でも、言わせてください。
問題は、何もなかったです。少し空気が悪くなったけど……でも……
泣かせたり、ダメ出しをしたというのは嘘です。
それだけは信じてください」
:は?
:嘘つき呼ばわりか
:あーあ、言っちまったな
:ひでぇ女
:謝るだけでよかったのにな
:姫を泣かして嘘つき呼ばわりか。へぇー
:絶対に許さない
「……っ」
「はいはい、ゲストの紅雹夜ですよー。
全然紹介ないから出てきちゃったよ」
「…………えと、ゲストの雹夜せんぱい、です」
「どうしたはやて丸。さっきまで元気だったのに」
「……ごめん、なさい……」
「しっかし、予想してたとおりだなぁ」
「……」
「はやて丸。コメントをしっかり見なさい」
「……」
「大丈夫。もっとちゃんと、見てみなさい」
「……?」
:姫を泣かして嘘つき呼ばわりか。へぇー
:絶対に許さない
:うるせぇぞお前ら!!
:アンチは黙ってろ。
:待ってたぞはやて丸!!
:うぉぉぉぉぉ!!はやて丸ぅぅぅぅ!!
:アンチは黙ってブロック。
:テンション低いぞはやて丸ぅぅぅぅ!!
:泣いてるのか!?そうなのか!?
:笑えー!もっと笑えぇぇぇぇぇ!!
:はやて丸、お前の声が聞けて嬉しいぞ!!!
:いろいろ言われてるけど気にするな!!
:俺達は信じるぞ!!
:アンチなんて無視じゃ無視。それより、待ってたぞはやて丸!!
:コメント見えてるかぁぁぁぁぁ!?
:はやて丸ぅぅぅぅ!!
:おかえりはやて丸!!
:はやて丸!!戻ってきて嬉しいぞ!!
:おかえり!!!
:おかえりー!!
:はやて丸おかえり!!!
:はわわ丸ぅぅぅぅ!!おかえりだこんちくしょう!!
:おかえりはやて丸!!よくやったぞ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:俺は信じてたぞはやて丸!!
:今回ばかりは褒めてやるぞ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:これもやっぱり俺達が信じて待ってたからだな!
:そうだそうだ!雹夜だけの手柄じゃないぞ!!
:意地でも雹夜を認めないスタイル草
:素直になれよ先輩よぉ!
:おかえりはやて丸!帰ってきて嬉しい!!
「……ぁ……」
「よく頑張ったな、はやて丸。コメントでも見て、少し休みなさい」
「……ぅぅ……はぃ……」
「大丈夫だ。後は任せろ」
コメントを見て、涙が止まらなくなって、少しずつ泣き出してしまった
泣かないと決めていたのに、ボロボロと涙が溢れてくる。
批判的なコメントに傷ついたからじゃない。
ただ「信じて」と言っただけなのに。何の説明もしていないのに。
それでも先輩方は「おかえり」と言ってくれた。
こんなわたしを、待っていてくれた。
それが嬉しくて、ただ、嬉しくて。
放送事故になるとわかっていても、涙が止まらなかった。
そんなわたしをせんぱいは止めなかった。
むしろ、もっと泣けと言ってるように聞こえた。
わたしが泣くのと同時に、せんぱいは語り始めた。
最近あった出来事や、この前のコラボの話とか。
わたしが泣いている間、ずっと喋り続けてくれた。
そうして、一通り泣き終わった頃には……批判的なコメントは一切無くなっていた。
「――だからね、次は絶対失敗しないように気をつけようと思いましたね。いやぁ、なかなか恥ずかしい体験でしたよ。……さて、そろそろ1人で喋るのも疲れたし、ゲーム配信に移りますか。任せてもいいかい?はやて丸」
「……はい。大丈夫……でスっ……!……グス……よーし!!それじゃ、ゲームをやっていきまス!!今回やるゲームはこちらっスっ!!!なんとー!前回コラボでやった、あのホラゲーでス!!あの時言ったとおり、今回はクリア目指して頑張るっスよ!!特訓もしたので、大丈夫でス!!……さーて!頑張るっスよー!!」
「特訓に付き合ったのでぜひクリアしてほしいですなぁ」
「任せてくださいっスっ!頑張るっスよー!」
:お、あのホラゲーまたやるのか
:クリア目指してだと!?それはつまり、まだまだ配信が続くわけだな!?
:ちくしょう!!酒買ってくればよかった!
:クリアが先かはやて丸が先に寝るか、気になるな
:寝落ちに気をつけろはわわ丸!!
:寝たら雹夜に罰ゲーム
:寝落ちは罰ゲームな 勿論雹夜が
:特訓に付き合っただと……?
:そこまで頼んだつもりはないぞ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:調子に乗るなよ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:罰ゲーム楽しみにしてろよひょうやぁぁぁぁぁぁ!!
:果たしてクリア出来るのか。楽しみだな
:頑張れよはわわ丸!!
:無理しなくてもいいからな!
「……うぇぇぇ……ここ、やっぱり怖いっス……」
「ライトが強制的に消されるからねぇ。
暗闇の中歩くのはなかなか大変だね」
「大丈夫……大丈夫……ひぃっ!!
……大丈夫……大丈夫……ひぃっ!!」
「語尾すら消えてしまった。それほど怖いみたいですね」
:貴重なはやて丸の素
:可愛いぞはわわ丸!!
:いかん、変な性癖に目覚めそう
:おいやめろ
:ばかやろう!はやて丸は愛でるものだぞ!
:怯えてるはわわ丸可愛いなぁ
:頑張れ!負けるなはわわ丸!
:ライト消える仕様にしたのほんとク○ こんなの怖すぎるわ
:せめて画面に「この後出ます」って書いてくれ
:暗くてこえぇな……
:雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!出るポイント教えてくださいお願いします
「出そうなポイントですか?んー……しょうがないにゃぁ。
あと五歩進んだら出てくるよ。顔のドアップだから注意してね」
「あと五歩……四歩…………一歩……ひぃっ!!」
「よく見るとキレイな瞳してるんだけど、わかるかな?」
「」
:わかるわけねぇだろ 見てないんだから
:わかんねぇよww
:わかりたくもないし見たくもない
:お前はなんでそうなんだ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:警告ありがとな雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:でもその情報はいらねぇぞ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:警告のおかげで見ずに済んだわ
:こえぇぇ……雹夜めっちゃ便利だな
:思わず薄目になったわ……
:ありがてぇ……ありがてぇ……
:ここの配信ホラゲーに弱くない?
:先輩方はホラー苦手だからね仕方ないね
「つ、ついにここまで来たっス!!」
「ラスボスだねぇ。アカネちゃんは初見クリア出来たけど、どうかな?」
「いっぱい練習したので大丈夫っスっ!!!うぉぉぉぉぉ……っ!!」
「勝つには皆の力が必要だ!みんなー!力を貸して―!」
:がんばれはやてまるー!
:まけるなはやてまるー!
:いけー!はやてまるー!
:がんばれぇぇぇぇぇぇ!!
:ぷりきゅあがんばれぇぇぇぇぇぇ!!
:はわわ丸ぅぅぅぅ!!
:いけー!はわわ丸からはやて丸に進化するんだ!!
:やったれ!!
:焦るなよ!?でもがんばれぇぇぇぇぇぇ!!
:うぉぉぉぉぉ!!いけぇぇぇぇぇ!!
「……か、勝った……勝ったぁぁぁぁぁぁぁ!!やったぁぁぁぁぁぁ!!!」
「おー……凄いな、本当に一発クリアだ」
「やったぁぁぁぁぁぁ!!!わたし、やったよぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「お、おぅ。おめでとう。あの、はやて丸さん?語尾がね?」
「みんな見た!?やったぁぁぁぁぁぁ!!!わたしやったよぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「おちつけいはわわ丸ぅぅぅぅ!!」
:よっしゃああああああああ!!
:きたああああああああああ!!
:はやて丸が荒ぶっておる
:きたああああああああああ!!うわあああああああ!!
:あかん、はやて丸が可愛すぎる
:誰だお前……誰だお前!?
:俺の後輩が可愛い件について
:俺達のだ間違えるな!!
:やったなはやて丸!!あとめちゃくちゃ可愛いぞ!!
:喜んでるはやて丸が可愛い
:テンション高すぎて素になるはやて丸の可愛さよ
:おつかれ!!よくやったぞぉぉぉぉぉ!!
「……むふー……楽しかったっス!」
「そりゃよかった。無事クリアも出来たし、そろそろ終わろうか」
「はいっス!!」
「それじゃ……最後に、はやて丸から一言あります」
「……え?」
「何でもいいさ。ただ、最後はちゃんと自分で決めなさい」
「…………はいっスっ!!!」
「…………これから先も、いろいろあると思います。
今みたいに、先輩方にもご迷惑をおかけすると思います。
本当なら、ちゃんと伝えたいし、
言わないといけないのもわかってます。
……でも今は、多くは言えないです。ごめんなさい」
「ただ……信じてほしいです。はやて丸を、信じてほしいです。
これから先もどうか、宜しくお願いします。
はやて丸を、宜しくお願いします」
:いいぞ
:わかった
:しょうがねぇな
:説明がないのは気になるけど、わかったぞ
:言われなくとも信じてるわ
:コメントなんて気にするな!!
:まぁ、いつかちゃんと説明してほしいな
:他の人は知らんけど俺は信じ続けるぞ
:配信は楽しかったけど説明はほしかったな
:うーん、ちょっと甘すぎな気がする
:説明無しか。流石にちょっとどうかと思うぞ
:何とも言えんなぁ
:信じられないなら切ればいい 俺は信じるぞ
:楽しければ後はどうでもいいや
:はやて丸が可愛いから気にしない
:言わせておけばいい
:初期から見てるから信じるぞ
:後輩が信じろって言ってんだ。先輩が信じてやらないでどうするよ
:うるせぇ!信じろ!(ドンッ
:これからも応援するぞはやて丸!!
「……ありがとう」
「よしよし、頑張ったな。あーあと、気になってる人もいるだろうけど、インタビュー配信は今後も続けますよ。ただ今後は、はやて丸と僕の2人でやることに決めました。1人じゃ負担も多いからね。今後は僕も手伝いますので宜しくお願いしますね」
:それは聞いてないぞ
:おい、なんだって?
:勝手に決めるな雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:許可出したつもりはないぞ!!
:なんだと!?……まぁいいか
:まぁ、妥当じゃないか?
:今後も変な噂流されたら困るしな
:雹夜がいればとりあえず大丈夫だろ
:インタビュー自体辞めるのもありだが……はやて丸がやりたいならいいぞ
:つまり後輩が2人になったわけだな?
:雹夜が後輩になったか。まぁ予想はしてた
:生意気な後輩が入ってきたもんだな
:部員としては認めてやる
:ちゃんと守ってやれよ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:頼んだぞ雹夜ぁぁぁぁぁぁぁ!!
:いつでも俺達に相談しろよ
「次回のインタビュー配信はまだ決めてないけど、まぁそのうちやります。それじゃ、今日の配信はここまで」
「……また次回、お会いしましょうっスっ!!!」
「ではでは、皆さんお疲れさまです」
「お疲れさまでした!!ばいばいっスっ!!!」
:おつかれー!
:おつかれはやて丸!!
:じゃあな!!
:次も待ってるぞはやて丸!!
:次回も配信期待してるからな?
:待ってるからな―!おつかれ!!
:お疲れ様。今後も頑張れよはやて丸
:おつかれ!!これからも見続けるぞ!
:おつかれ!それとおかえり!!
:おつ&おかえり これからも応援するぞ
:おかえり!そしておつかれ!
:お疲れさまでした。戻ってきて嬉しかったです。おかえりなさい!
配信を閉じて、そしてまた、わたしは泣いた。
泣いて、泣いて、泣いて。それをせんぱいはずっと黙って聞いていた。
泣き続けて、身体中の水分が消えたんじゃないかって思えるくらい泣いた後。わたしは、せんぱいに強く言った。
――これからも、宜しくお願いします。と。
―次回―
気付けば、知らない女の人が目の前に立っていた。
「初めまして。サキです。貴方は……アカネちゃんね?」
「なんでこんなにもちもちなのよ。腹立つわね」
「しらにゃいよぉぉ……あぅあぅ……」
「やっほー。暇だから来ちゃった」
だから、この人はずるいと思った。
「……大丈夫。まだ、成長途中だもん……」
【わぁー……か、可愛い!!あーちゃん、可愛いよ!!】
……雹夜さんは、どうだろう……?
【あっはっは……可愛いなぁ、アカネは】
アカネ編 ボクがVtuberを始めた理由。
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