第22話 インタビュー配信その2 ゲーマーVtuber アカネ


 皆さんどうも、私です。

 まさかまたこの配信枠に戻ってくるとは思いませんでした。ええ。

 はやて丸さんとのコラボ自体は考えてましたとも。

 しかしだねキミィ……まさかインタビュー配信に戻ってくるとは思わんでしょー。

 まぁ今回はサポート側なので、インタビューされる側じゃないから助かった。

 配信で詰まったら手を貸してほしいとの事で、基本は相槌打つだけです。

 はやて丸さんもインタビューに関してはだいぶベテランだし、大丈夫でしょ!





 「えーと……」


 「…………」



 :もう放送事故

 :はえぇよww

 :やっぱりだめでした

 :これは……どっちが悪いんだ?

 :悪いとかいう次元では無い気もする。

 :あのはやて丸が負けるなんて……

 :はやて丸は時代の敗北者じゃけぇ……!

 :はい……ぼく……!?

 :取り消せよ……今の言葉ぁぁぁ!!

 :先輩方楽しそうっすね。

 :コメントで尺稼ぎするしかねぇ

 :助けてひょうえもーん

 :雹夜出番だぞ



 「はいはい。雹夜ですよー。躓くの早くないかい?」


 「おかしいっス……いつもの調子が出ないっス……」

 

 「……すみません」


 「多分はやて丸さんは相手が乗ってこないからいつもの調子が出ないと思う」

 

 「むむむー……申し訳ないっス……」


 「まぁ、とりあえず僕が会話の間に入るから続けてみましょうか」


 「はいっス!」


 「……はい」


 

 :いいぞ雹夜!

 :お前が頼りだ。

 :今度スパチャするから頼んだぞ!!

 :男の人?声結構好きかも

 :イラスト可愛いよねー。

 :でも声低くてちょっとびっくり。

 :アカネちゃんも好きだけどこっちの人の声もいいなー

 :雹夜にも遂に女性ファンが……?

 :一応いるけど少ないからなぁ。

 :今回の配信で遂に男性を超えるか?

 :アカネさんのインタビュー見に来たのか、雹夜のインタビュー見に来たのか、これもうわかんねぇな。



 

 「それじゃ、続けるっス!2つ目の質問っス!」


 【アカネさんの好きなゲームを教えて下さい】 


 「でス!」


 「……えと、いろいろあるんですけど、今はバトロワにハマってます」


 「バトロワっスかぁ。わたしも一回やったっスけど難しかったっス……」


 「慣れるまではなかなかねぇ。でも他のバトロワに比べれば、結構やりやすいゲームだと思うよ」


 「……ですです。建築バトルも好きでしたけど、今は純粋にエイム力競うゲームの方が好きです」


 「単純だけど奥が深いんだよねぇ」


 「そうなんスねぇ」


 「……今度、一緒にやってみます?」


 「え、いいんスか!?」


 「その……ボクでいいなら」


 「わーい!お願いするっス!!」


 「んー……なんか子供同士のやり取りを見守る親みたいだなぁ」



 :達観してて草

 :お母さん、はやて丸ちゃんをください。

 :お母さんをください

 :ママー!!

 :いいサポートだぞ雹夜ぁぁ!!

 :やりゃできんじゃねぇか!!

 :せんぱい呼びは許さんけどママならいいぞひょうやぁぁぁぁぁぁぁ!!

 :アカネちゃん今度コラボするの?

 :初コラボ絶対見に行くね!!

 :はやて丸さんとのコラボ楽しそう!

 :雹夜さん?もコラボするんですか?




 「僕?僕は……どうだろ?」


 「……雹夜さんがいいならボクは大歓迎、です」

 

 「勿論せんぱいも来るっスよ!」


 「いいのかな?」



 :いいでしょ

 :いいんじゃないかな

 :いいんじゃないかな

 :そらいいでしょ

 :ママがちゃんと見守らんと

 :親の務めだぞ。

 :来なかったらSNSのトレンドに載せるぞ

 :とんでもねぇ脅迫で草

 :PTも3人で一組だし、いいんじゃね?

 :ついでに乗っかっとけ雹夜。

 :媚び売っとけ!

 


 「お許しが出たのでコラボさせて頂きます」


 「3人でコラボ!楽しみっス!!」


 「ボクも……楽しみにしてます」


 「日程はまた後ほど考えるとして、次の質問いきますか」


 「はいっス!次はですねー……」



 【ズバリ、好みのタイプ】


 

 「これ聞いていいものなの?」


 「マネージャーさんには許可もらったっス」


 「ボクも、大丈夫って言いました……」


 「ほぇー……」


 「じゃあ、どうぞっス!」


 「えと……優しい人が、好きです。あと、頼れる人……」


 「なるほど!わたしと同じッスね!!」


 「はやて丸さんの好みも同じなのね」


 「そうっス!!ちなみに、せんぱいは今ポイント高いっスよー♪」


 「そうなんだー」


 「そうなんスよー♪」

 

 「ちなみに、これ配信してるってわかってる?」


 「そりゃ当然っス!……あっ」


 「はわわ丸ぅ……」


 「は、はやて丸さん……」


 「う、嘘っスよ!?冗談っス!!やだなー!」



 :さらっと暴露してて草

 :はわわ丸ぅぅ……

 :これはもうはわわ丸

 :そういう、関係だったのか……

 :ポイント高いってそれもう……

 :お?炎上かな?

 :でもどっちかと言うとママだしなぁ

 :俺らから見ても保護者なんだよなぁ

 :全然フラグが立たないはわわ丸

 :兄妹に見えなくもない

 :身長的には雹夜が弟か。

 :おねショタっすか!?

 :ほほーぅ

 :アカネちゃんも頼りたい系なんだな

 :そら女の子はそうでしょう

 :まぁ、見た感じいつも頼られてそう

 :女性人気のカッコいい女の子がたまに見せる乙女な瞬間よ

 :よい……よい……

 :頑張って頼られる男になるわ

 :アカネちゃん可愛い!

 :わかる!でも私はアカネちゃんに頼りたい!



 「ママはいいけど弟はやめて」


 「ママはいいんスね」


 「もう諦めた」


 「……雹夜さん、お兄さんって感じです」


 「そう?照れるなぁ」


 「にいにい!!」


 「なんだはわわ丸」


 「違うっス!!そこは「なんだい我が妹よ」っスよ!!」


 「えー……しゃーない」





 「ふはははははは!何用だ、我が妹よ!!!!」



 「ぶっ!」


 「……ふふふふ」



 :やめろwww

 :魔王降臨ww

 :めちゃくちゃ良い声で言うからクッソ腹立つww

 :おいお茶返せww

 :ふざけんな雹夜ww

 :お前そういうキャラじゃねぇだろ雹夜ぁぁぁぁぁ!!

 :このアドリブよ。

 :雹夜嫌いだったけどちょっと好きになりそうだわw

 :これは子○ww

 :いや、どっちかと言うと若○

 :どっちにしても声が濃すぎるww

 :テンション高い雹くん見るの初めてだな。

 :ちょっとびっくりした。

 :この雹夜、ノリノリである。



 「あまりやりすぎると怒られるのでこれくらいで。メインはアカネさんだし」


 「くふふふ!き、切り替え早いっスね……」


 「凄い……ふふふふ」


 「次の質問ね。はやて丸さんがダメそうなので僕がやります。えーと」



 【ホラーゲームは得意ですか?苦手ですか?】



 「ほい」


 「ホラゲーっスかぁ。わたしは普通っスね!」


 「ボクも……普通だと思います」


 「ふむふむ。ホラー耐性はとりあえずあると……どっちかと言うと?」


 「うーん……得意だと思うっス!」


 「得意……かな?」


 「んじゃ得意ということで」


 「ちなみにせんぱいはどうっスか?」


 「ボクも、気になります……」


 「え?……あぁそうか、二人共僕の配信見てないのか」


 「せんぱいの配信夜遅いっスから見れないっス!」


 「ボクは見てないです……ごめんなさい」


 「いやいいよ。えーと……」



 

 「……苦手かな」


 「そうなんスか!?」


 「意外、です」



 :おい嘘つくな!

 :おい雹夜 それはだめだろ!

 :お前……まさか……

 :余裕で嘘をつくなww

 :こいつ絶対笑ってるぞ

 :はやて丸!!騙されるなぁぁぁ!!

 :コメント見て!そいつ嘘ついてまっせ!!

 :二人共純粋すぎてやばい

 :ここでドS属性出さなくていいから……

 :草




 「じゃあ、今度3人でホラゲー実況するっス!!」


 「……面白そう、です」


 「えー……しょうがない。やだなー怖いなー……」


 「ふっふっふ!せんぱいを弄り倒してやるっスよ!!」


 「ほ、ほどほどに……弄ります」


 「マジかー」


 

 :やめたげてよぉぉぉ!!

 :どうしてこんな酷いことを!!

 :はやて丸が遊ばれてる未来が見える

 :鬼畜すぎひん?

 :こんな幼い子をいじめるなんて!!

 :まぁ……これも親としての教育よ

 :スパルタすぎて草

 :はやて丸の叫ぶ姿がもう……

 :すまんなはやて丸、正直見たい

 :ごめんはやて丸、こればっかりは逆らえないわ

 :先輩方もだいぶ鬼畜で草

 :アカネちゃんは大丈夫そう

 :イケメン2人に支えられるはやて丸……ゴクリッ

 :羨ましいぞはやて丸ぅぅぅ!!


 




 「最後の質問っス!!」


 「なんとか順調にここまで来れたね」


 「ですね……よかったです」


 「でもあと一つ残ってるから、頑張ろうね」


 「はい……!」



 :これは保護者

 :さっきまでの鬼畜っぷりは一体

 :基本は真面目だからなぁ

 :はっちゃけた時の爆発力よ

 :これ怒らせた時もヤバそう

 :今日のアカネちゃんめっちゃ喋ってるな

 :正直放送事故になるの覚悟してたから、めちゃくちゃ助かった

 :はやて丸さんのインタビューも面白かったけど、雹夜さんのサポートがよかった

 :はやて丸ちゃんと雹さんのチャンネル登録しました。

 :俺も登録した。

 :雹くんのボイス買いました!!

 :これは良いインタビュー配信だった。

 :無事終わりそうだな。




 「では最後の質問!こちらっス!!」



 【今後仲良くしたいVtuberさんって誰ですか?】



 「あー、なるほどね」


 「……実は、もう決めてます」


 「お、早いっスね!誰っスか?」


 「えと……事務所で一番人気の、サキさん、です。カッコいいし、ハッキリ喋るのが憧れで……」


 「カッコいいっスよね!サキさん!」


 「……うん。前に一回話した時、凄く優しくしてもらって……」


 「ほんとっスか!?いいなぁー……」


 「なるほどねぇ」


 「あれ、せんぱい反応薄いっスね?」

 

 「いやまぁ、僕は触れない方がいい話題だろうし……」


 「ん?……あっ……すみませんっス……」


 「……えと、何かあったんですか?」


 「アカネちゃん知らない感じか。まぁ配信終わった後に話すよ」

 

 「……わかりました」


 


 :アレだな。

 :アレやなぁ。

 :炎上しちゃったしなぁ

 :おい出すな出すな

 :ぼかしとけ

 :まぁアレでアレですよ

 :ここは正しい判断

 :しかしサキさんとアカネちゃんの絡みか……予想が出来ない

 :憧れかぁ。いや、気持ちはわかるぞ。

 :やっぱり女性には憧れの存在なんすねぇ。

 :最近積極的にコラボしてるからね、サキさん

 :話してみたら意外と優しくてお姉さまって慕ってる人もいるらしい

 :前の固いサキさんも好きだったけど、今のもいいよね。

 :次のインタビューがサキさんと聞いて。

 :インタビューできんのか?



 「えーと……これで終わりかな?」


 「あ、あの……」


 「うん?どうしたっスか?」


 「……実は、もう2人居ます」


 「あれ、そうなんだ?」


 「お、誰っスか!?」


 「えと……はやて丸さん。それと、雹夜……さん」


 「あれま」


 「え!ほんとっスか!?」


 「う、うん……もっといっぱい、話したいです」


 「わー!嬉しいっス!!仲良くしましょうっス!!!」


 「よかったなぁはわわ丸」


 「嬉しいっス!!ぽかぽかするっスよ!!」


 「は、恥ずかしい……けど、今後とも、よかったら仲良くしてほしい……です」


 「こちらこそ宜しくお願いするッスよ!!」


 「はい視聴者さんはくしゅー」


 

 :尊い。88888

 :これが愛か。8888

 :いいぞー!88888888

 :泣いた88888

 :眩しすぎて溶けそう8888

 :ナイスサポートだ雹夜8888888888

 :いい話だなぁ……888888

 :これからも仲良くやってほしい888888

 :こんな友達ほしかったなぁ……8888

 :俺達がいるじゃねぇか8888

 :先輩方良いこと言うっすね8888

 :いいぞ!!いいぞ!!!88888888 



 「あ、あの……雹夜さん」


 「ん?」


 「雹夜さんも……仲良くしてくれますか?」


 「もちろん。僕でよければね」


 「……やった」


 「うん?大丈夫?」


 「だ、大丈夫です……よ、宜しくおねがいします……!」


 「うん。宜しくね」


 「お二人の仲も深まった所で……こほん!さてさて、アカネさんのインタビューはこれで終わりっス!」


 「魅力はたっぷり感じたっスか!?」


 

 :十分可愛かった。

 :正直不安だったが、良い配信だったな。

 :登録しました。

 :今後のはやて丸との絡みに期待。良い配信だった。

 :悪くなかったぞはやて丸ぅぅぅ!!

 :こんなに喋るアカネちゃんは初めてだったから見れてよかったです!

 :インタビューしてくれてありがとうございます!楽しかった!

 :文句なしのインタビューだったぞはやて丸!!

 :雹夜さんのサポートも凄い良かった。

 :雹くんもありがとう!

 :すんごい癒やされた。



 「めちゃくちゃ好評価だね」


 「あ、ありがとうございます……」


 「いやー、大成功っス!!お二人共、今日はありがとうございましたっス!」


 「ボクも、ありがとうございました。雹夜さんも、ありがとうございます」


 「僕は何もしてないよー」


 「いやいや!せんぱいのおかげっスよ!」


 「そう、です。おかげで……インタビュー受けれました」


 「2人が頑張ったからですよ。僕は何もしてませーん」


 「素直じゃないっスねぇ……照れてるっスか!?」


 「まぁね」


 「ふっふっふ、可愛いっスねぇ!」


 「……照れてるの、可愛い、です」


 「やめやめ。これ以上は恥ずかしくなるので終わりましょ」


 「しょうがないっスねぇ~。それじゃ、最後に、お二人から何か告知ありまスか?」


 「えっと……ボクは、ないです」


 「僕もないかなぁ」



 :お前はあるだろ雹夜

 :お前は記念枠告知しろww

 :記念枠忘れてるぞ!!

 :記念枠は告知しとけww

 :ちゃんと告知しろ

 :雹くん!記念枠!記念枠!!

 :ここは甘えとけ雹夜!!

 :おう早く告知するんだよあくしろよ

 :何で告知しねぇんだよww

 :記念枠あるんですか?見れたら行きます!!

 :え、記念枠?

 :記念枠すら忘れるのか……

 :記念枠おめでとうございます!!



 「あー……3000人記念やるので宜しくお願いします」


 「え、それだけっスか?」


 「いや、あまり告知しすぎるのもアレかなぁと。僕今回緊急で来たし」


 「……もっと、してもいいと思います」


 「んー……スパチャ解禁されるので、お金ください」


 

 :いやそういうことじゃ……

 :お金くださいww

 :素直で好き スパチャするわ

 :ここでポンコツ出すなよww

 :切実すぎて草

 :まぁまだ何やるか決めてないみたいだしなぁ

 :とりあえずスパチャはするわ

 :視聴者が反応に困るという

 :仕方ねぇな、金貯めてくるか。

 :スパチャ投げるからちゃんと記念枠しろよ雹夜!!

 :記念枠楽しみにしてますー!

 :雹夜さん可愛いww




 「ではでは!今日はこれで終わりまス!!皆さんお疲れ様でしたっス!!」


 「お、お疲れ様です……!」


 「お疲れさまでした。皆さん、おやすみなさい」



 :おつかれー。

 :おっつおっつ。

 :さて寝るかー

 :お疲れさまでした!!

 :お疲れさまです!!

 :おつ!!

 :楽しかった!!おつかれ!!

 :おやすみなさい!

 :おやすみーおつかれー

 :じゃあな!!







 「いやー!どうなるかと思ったっスけど、無事終わってよかったっス!!」


 「ほんとに、よかったです……ありがとうございました」


 「こちらこそ!インタビュー受けてくれてありがとうございましたっス!!」


 「……雹夜さんも……あれ……?」


 「うん?あっ……せんぱい落ちたっスねぇ」


 「お礼、言いたかった……」


 「今度遊ぶ時言いましょうっス!!」


 「……うん!」




 

 「ふぃー」


 配信は無事終わったし、二人共良い友達になれそうだし、私の役目は終わりかな。

 これ以上お邪魔するのもねぇ。後は若い二人に任せて、おいらは寝ますよー。

 スピード○ゴンはクールに去るぜぇ……グッバーイ、ジョ○ョ~。





 後日。



 「……どうしよ」



 アカネちゃんのインタビューを手伝った結果、朝起きたら登録者数5000人突破しました。とりあえずSNSを開き、呟いてから再度ベッドの上にダーイブ。

 

 もうどうにでもなーれ。


 


 



あとがき


今回の配信枠は本来特殊タグ(某サイトの編集システム)を使っています。

結構違いがあるので、気になった方は某サイト(概要欄に詳細)を御覧ください。

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