第23話 おっさんは裏切り者 絶対に許さない。


 いやぁ……いい天気だなぁ。

 このままのんびり昼寝したい。

 出来ることなら何も考えずに寝たい。

 しかしそうは出来ないのですよキミィ。

 いい加減記念枠を考えないといかん。

 こういう時企業勢の人はマネージャーさんと打ち合わせして決めるのだろうか。

 羨ましい。あたしゃ1人でっせ。……このままグダグダやってても仕方ないので、とりあえず話せる人に話してみますか。


 まずは……この時間空いてるのってあの子しかおらんやん……。


 



 

 「やほー、ユイさん。登録者数5000人に増えちゃった」


 「……おめでとうございます」


 「ありがとう」


 「……それで?」


 「まだ記念枠何するか決めてないんだよね」


 「大丈夫なんですか?それ」


 「まぁ……どうにかなるでしょ!」


 「そうですか」


 「……というのは冗談で、意見欲しいので少し協力してほしいかなと」


 「……それは、私に言ってるんですか?」


 「うん。やっぱり嫌だった?」


 「……いえ。いいですよ」


 「ほんと?ありがとね」


 「それで……雹夜さんは何かやりたいことはないんですか?」


 「俺?んー……こういうのって視聴者さんが喜ぶことやったほうがいいのかなーと」


 「それもアリですけど、貴方がやりたい事をやったほうが皆さんも喜ぶと思いますよ」


 「そういうもんなのかね?」


 「多分そういうものかと」


 「ふーむ」


 「……私個人の意見ですが」


 「うん?」


 「貴方はその……声は良いと思うので、歌を歌うとかはどうでしょうか」


 「えー……」


 「な、なんですかその反応は」


 「俺歌下手なんだよね」


 「知りませんよそんなこと……」


 「皆倒れたりしないかな」


 「……そんなに酷いんですか?」


 「多分。いやまぁ、1人カラオケしかしたこと無いからわからんけど」


 「……私でよければ」


 「まぁどうにかなるでしょ。うん。参考にするわ」


 「……そうですか。それならよかったです」


 「んじゃ俺おっさんにも聞いてくるから、またね。ありがとー」


 「お疲れさまです。……ハァ」




 とりあえず候補に歌……っと。うーん歌かぁ。

 そもそもレパートリー少ないんだよなぁ。あと好き嫌い激しいし。

 それに下手な歌声聴かせるのも恥ずかしい……あ、でも、どっちみち睡眠ボイスで皆寝るのか。なら問題ないかなぁ。最悪眠らせて……うんうん、結構便利ですなぁ、睡眠ボイス。よーし、次々聞いてみよー。おっさんは今出れるかな?

 


 けーたいとっりだし~


 「おぅ、お疲れさん」


 「でーとしてくれまっすっか」


 「切っていいかの?」


 「ごめんて」


 ブチン。ツー……ツー……


 「ごめんて」






 「で?どうしたんじゃい」


 「きねんわく おれ かんがえてない」


 「そうか。頑張りなさい」


 「それだけ?」


 「たまには厳しくいかんとのぅ」


 「かなちぃでち」


 「切っていいかの?」


 「ごめんて」


 「まぁ、あれじゃ、声良いんだから、歌でもやりなさい」


 「あ、それさっきユイさんに言われたわ」


 「……ほほう?」


 「うん?」


 「キミィ……ちゃんとユイちゃんに連絡してるのか」


 「今の所意見聞いたりする時だけだけど」


 「かーっ!もうちょっと連絡してあげなさい」


 「えー……あの子怖いもん」


 「……やれやれ。まぁ、歌以外なら……酒飲み配信とかどうじゃ?」


 「雹夜のキャラで飲んでいいの?」


 「今更設定なんぞ誰も気にせんよ。あ、もちろん中身が未成年だったらアウトじゃが」


 「その点は大丈夫だな。しかし酒かぁ……最後に飲んだの何時だっけ」


 「去年の年越しに飲まなかったか?」


 「あー、思い出した。おっさんとム○デ人間見ながら年越したんだ。最低な年越しだったわ」


 「たまにはああいうB級映画もよかろう」


 「B級というかZ級というか……今年の年越しはまともにしたい」


 「……そういえば」


 「うん?」


 「今年の年越しは、ちと一緒に過ごせんかもしれん」


 「は?」


 「彼女と過ごす予定なんじゃよ」


 「は?」


 「すまんのぅ……おっと、そろそろ仕事だからまた夜にの。お疲れさん」


 ブチン。ツー……ツー……。




 「は?」




 

 気付いたら夜になってました。




 「ということがあったんですよサキさん」


 「そ、そう……大変だったわね……?」


 「まぁ仕方ないからいいですよ。ただ今年はボッチですよ。独りで年越しですよ」


 「……」


 「悲しいなぁ。今年はム○デ人間2を独りで見ながら過ごすか」


 「……あ、あのね雹くん。私も独りだから一緒に過ごす?……なんて」


 「え、いいんですか?」


 「え」


 「やったー。それじゃ今年は宜しくおねがいしますね!」


 「え……ええ。き、聞こえていたのね……恥ずかしい」


 「それでですね、サキさん。記念枠、何やればいいですかね?」


 「そうねぇ……いつも通りでも良いと私は思うけど」


 「雑談配信とか、音読配信とか?」


 「ええ。ただ音読だと皆寝ちゃうから、今回は歌枠にするとかどうかしら」


 「あー、やっぱり歌枠かぁ」


 「私も雹くんの歌聴きたいわ」


 「下手くそですよ?」


 「それでもいいの」


 「んー……仕方ない。腹くくりましょう」


 「ほんと?楽しみにしてるわね」


 「んじゃ、飲みながら雑談配信。そこから少しゲーム。最後に歌っておしまいかなぁ」


 「それでいいと思うわ。……あ、雹くんのお家って防音とか大丈夫かしら?」


 「あー……あまりうるさすぎるとヤバいっすね。んじゃ静かな歌にしよう」


 「なら、これで全て解決かしら?」


 「そうですねぇ。後は絵師さんから新しいイラスト受け取ってですね」


 「そういえば、絵師さんにやっと会えたのね」


 「ええ。まぁ、意外な人物でしたけど」


 「有名な人かしら?」


 「いやいや。昔のオンゲの知り合いですよ」


 「あら、そうなの?」


 「当時はいっつも文句言いながら後ろに付いてくるから面倒な人でしたよ」


 「へぇー…………ねぇ雹くん、その人って女性かしら?」


 「うん?よくわかりましたね?」


 「……ええ、まぁ」


 「女の勘というやつですなぁ。なかなかの鋭さ」


 「ふふふ……ちなみに、仲は良いのかしら?」


 「うーん……多分普通に嫌われてるので仲良くはないですね」


 「そう。変なこと聞いてごめんなさいね」


 「気にしてないっすよ。あ、そうそう……」









 「……んじゃ今日はこの辺で。いろいろありがとうございました」


 「いいえ。またいつでも頼ってね?」


 「わーい。ではでは、お疲れさまです」


 「お疲れさまです。おやすみなさい」


 「おやすみなさーい」



 ふぅ……なかなかの収穫だったぜ。

 とりあえず記念枠はお酒を飲んで雑談しつつ、ゲーム実況して、最後に歌で終わるという感じになりやした。20時に開始して、23時くらいには終わろうかな。

 

 主に雑談をメインにしたいから、ゲームはのんびり出来る系にしようかな。

 流石にホラゲーはやめとこう。あとマイン○ラフトもやめよう。皆寝てしまう。

 んー……まぁいい感じのゲームを見つけておこう。

 お酒はあんま強くないから、いつものやつにしよう。

 瓶で売ってるレモンサワーの素とサイダーで割ってレモンサワー。これ好きなんだよねぇ。個人的にはサイダーはソーダ水じゃなくて三○矢サイダーで割るといいですぞ。甘酸っぱくてグイグイ飲めまっせ。あ、でも度数25あるので気をつけてね。

 

 ということで、特別な日に飲むあのレモンサワーの素と適当につまみを買っておこう。お酒よーし。ゲームもよーし。後は歌……まぁヨシ!!歌う曲は一応決まってるし、これで解決だな!SNSを更新して~……さて!


 寝るか。すやぁ。



 

 




そして、二回目の記念枠当日!!



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