第9話 惜別の時……。

2021年7月12日、17時。


私がこよなく愛するブラウザゲームがサービス終了を迎えた。


以前、このページで紹介した

かんぱに☆ガールズ が閉幕したのである。


2021年6月上旬にサービス終了が告知された時には

呆然とした。


待ってくれ!これからがメインクエストのクライマックスだろ?

ミステリオ世界を消滅させる ウラディエナとの決戦はどうなるんだよ!

怪しい行動をしている教国上層部と監視組織「ナイトウオッチ」の抗争は?

まだまだ語られていないエピソードが山のようにあるんだぞ!


以前、私はこのゲームの最大の魅力は「緻密なストーリー」に

あると書いた。

そのストーリーを未完のまま終わらせるなんてのは絶対許せない!


とまぁ、荒れ狂った訳だが。


最終アップデートでメインクエストが完結することを知りホッとした。

このミステリオ世界の行く末がどうなるのか?

それを見届ける事にしよう…。

そう自分に言い聞かせてアップデートを待った。


そうしてアップデートされた第4部のメインクエスト。


第1章のエピソード1はそれ以降のエピソード2~8までに繋がる

色々な出来事・事件を各社員が回想するダイジェストとして語られた。


私はこれをプレイしながら

シナリオライターの無念さを噛みしめる事となったのだ。


推測されるそのボリュームは以前に語られた1部丸ごととほぼ同じなのである。

つまりサービスが継続していた場合、

1年から2年に渡ってじっくり進んでいくはずの物語が

細かいところを全て端折って「経緯とその結果」しか語られないダイジェストとして

1エピソードに詰め込まれてしまった。


きっと元々の各章・各エピソードには、それぞれに関わるキャラクター(社員)が

生き生きと活躍していたに違いない。

彼女たちの成長や生き様・信念。

それを私たちにお披露目することなく、

ダイジェストとして描かざるをえなかったシナリオライターは

どれほど悔しかっただろう……。

あと1年、いや、2年あれば完全な形で完結できたのに。


とは言え、

かってのTVアニメの打ち切りのようにストーリーを破綻させることなく、

(以前は半年・26話が基本パッケージだった。視聴率やスポンサー企業の事情により放映途中で作品制作自体がキャンセルされるケースもあった。

例:宇宙戦士バルディオス)

ラストの重要なエピソードに注力してメインクエストを完結させてくれた。

その姿勢に1ユーザーとして最大限の敬意と感謝を捧げたい。


第4部第1章で実質的なエンドを迎えて、第2章ではその後日談が描かれた。

エピソードは3っ。


ミステリオ世界を構成する公国・王国・中立国に加えて隣接次元に存在する

神威・魔界・神境エルドラドなど。

傭兵会社と関わりを持った全てのキャラクターがカーテンコールのように

次々と表示されていった。


私の「傭兵会社」に入社していないキャラクターもいたけど

メインクエストやイベントストーリーで顔なじみになっていた

彼女たちの姿はとても凛々しくて

数年間、一緒に冒険してきた私には眩しく感じられたのだ。


最後に表示されたテキスト。

Strider's Company journey is continue…

《傭兵会社の旅路は続く…》


そう、彼らはミステリオ世界で生きていく。

私たちは数年間、PCを通して彼らの生き様を覗き見していたにすぎない。

だからこそ願うのだ、祈るのだ。

彼らの行く末に平安と幸多からんことを…。


たとえ、私たちの世界との繋がりが消え失せても

私の心の中に君たちはいつまでも生き続ける。


《無限の世界 飛び越えて出会えた奇跡 さあ旅を始めよう…》


オープニングソングの歌詞のように、これからも君たちと旅を続けよう。









6年と10ヶ月。

短いとは言えない期間、私たちを楽しませてくれた

運営・開発スタッフの皆さん。本当にありがとうございました。


皆さんの次なるステージでの活躍を祈念しております。



今回はここまで。


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次回予告

かんぱに☆ガールズ 完結記念として

Insprie story's 

かんぱに☆ガールズ fit.モニク・ワロキエ を

投稿予定です。















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