54話 前



 レイセ:黒戸零維世。

     レイセ・クリア・クロト・ノキシュ。

     連合国クロトと聖国クリアの王。

     カーミュ・セーグルと融合した。

 ルプリレ:プロミとリビアと女性の元管理者が融合した存在。

 リビア:リビア・クロト。

     聖国クリアの元代表。

     レイセと結婚している。

 プロミ:プロミネンス。

     ルビー・アグノス。

     黒崎鏡華。

     月と太陽の国アウグストラの女王。

     現人神。

     レイセと結婚している。

 ジャド:『マギ』のエース。

     キシに次期纏め役に推されている。

     三番目の真理への到達者。

 アルコル:黒巣壱白の分裂した姿。

      『能力』が使える。

      『リーベラティーオー』のリーダー。

      ビレンティと融合した。

 ぺセシュ:『創聖』のヒーラー。

      ロミールの双子の妹。

      戦闘の指揮を行う。

 ジーク:聖国クリアの守護者。

     クレラメイと融合。

     真理への到達者。

 アリシア:『悠久の旅人』のエース。

      クリアの孫。

 リアンナ:リアンナ・ドバスカリ

      海洋国家ドバスカリ女王。

      黒沢香織。

      ファガスと結婚している。

      万能サポート。

 シロ:黒戸壱白の分裂した姿。

    ビレンティと融合した。

    『能力』未来予知が使える。

 レイ:レイ・サファー。

    『光の旋律』のリーダー。

    引き取っていた子供は成人し独り立ちしている。

    長命種。

    長髪。

    中肉中背。

    金髪。

    男性。

 リンド:『光の旋律』のサブリーダー。

     弓の名手。

     長髪、高身長。

     水色の髪。

     女性。

 グリスタ:『光の旋律』のメンバー。

      武器タイプ。

      長めの髪。

      中肉中背。

      男性。

 イレア:『光の旋律』のメンバー。

     魔法タイプ。

     長髪。

     青い髪。

     グラマラス。

     中背。

     女性。

 ラメル:『光の旋律』のメンバー。

     武器タイプ。

     長髪。

     痩身。

     高身長。

     猫背。

     銀髪。

     男性。

 ミル:『光の旋律』のメンバー。

    武器タイプ。

    短髪。

    低身長。

    茶髪。

    女性。

 シド:『光の旋律』のメンバー。

    武器タイプ。

    短髪。

    黒髪。

    がっしりした体格。

    隻眼。

    男性。

 アスト:『光の旋律』のメンバー。

     武器タイプ。

     短髪。

     緑の髪。

     がっしりした体格。

 フレド:フレドリック・ユルロア。

     連合国クロトの代表代理。

     紫幻忠時と融合した。

     『能力』リフレクトを使える。

     ピナンナと結婚している。

     男性。

 コナル:青井友介。

     連合国クロトの戦闘顧問。

     武器タイプ。

     男性。

     ニーナとは上手く行っている。

     近衛兵四人とは相変わらず仲が良い。

 ボーデン:ボーデン・バレット。

      連合国クロトではフレドの補佐。

      黒戸和馬から力の一部を譲渡されている。

      黒戸和馬とは同一存在。

      魔法タイプ。

      男性。

 セシル:セシル・マイカ。

     連合国クロトの近衛兵。

     お嬢様風。

     武器タイプ。

     女性。

 シャレット:シャレット・キニクル。

       連合国クロトの近衛兵。

       お転婆風。

       武器タイプ。

       女性。

 ゼレア:ゼレア・ロットル。

     連合国クロトの近衛兵。

     姉御風。

     武器タイプ。

     女性。

 シルドレ:シルドレ・ナバリ。

      連合国クロトの近衛兵。

      不思議さん風。

      魔法タイプ。

      女性。

 ラトス:ラトス・ミュラ。

     連合国クロトの守護者長。

     武器タイプ。

     男性。

 ピナンナ:ピナンナ・ラクトリ。

      連合国クロトの守護者長。

      武器タイプ。

      フレドと結婚している。

      女性。

 リドット:リドット・シルベスト。

      連合国クロトの守護者長。

      武器タイプ。

      男性。

 ワイツル:ワイツル・アフガーニ。

      連合国クロトの守護者長。

      武器タイプ。

      中性。



(レイセ視点です。)


 万象のクリムゲル、絶空のエルハンドラ、天城のサルバトス。


 エルハンドラとサルバトスはクリムゲルが連れて来る。


 この人選には意味がある。


 そもそも最初にクリムゲルが来た事も。


 俺達は魔物の王の配下、ギルバド、キトレル、ユノルドと戦う。


 正確には、この三人を担当するのは、『光の旋律』、連合国クロトだ。


 ギルバドの替わりをクリムゲルがする。


 そのつもりで四百八十階層に来た筈だ。


 キトレルとユノルド役をエルハンドラとサルバトスが務める。


 この二人もそういう想定になっている筈だ。


 魔物の王の配下が遠距離攻撃を仕掛けて来る気がしていた。


 その為にジークを引率役に選んだ。


 エルハンドラが遠距離攻撃を仕掛けて来るんだろう。


 俺の勘だが。


 短槍を投げて来る筈だ。


 なら、俺もそれを予想してその役をやってみる。



『光の旋律』のメンバーは八人。


 レイ、リンド、グリスタ、イレア、ラメル、ミル、シド、アスト。


『光の旋律』のメンバーはかなり成長した。


 以前セラリア跡地で戦闘した時とは別人だ。


 あの時、レイは全員の名前を俺達に教えなかった。


 あの時槍を投げて来たのは、リンドとシド。


 気配を消していた斧使いはグリスタ。


 弓でリビアを狙っていたのは、ラメル。


 魔法で地面を凍らせようとしていたのは、イレア。


 はじめから姿を見せていたのは、ミルとアスト。


 レイもか。


 リンドは槍から双剣に切り替えてリビアと戦った。


 斧使いのグリスタも双剣に切り替えて俺と戦った。


 あの時『光の旋律』のメンバーは全武器で部分融合出来なかった。


 出来たのはレイだけだ。


 今は当然の様に出来る。


『光の旋律』とは出会いが早かった。


 実は模擬戦も数多く行ってきた。


 全員万象のクリムゲルを乗り越えている。


『光の旋律』と連合国クロトは関係性が近い。


 連合国クロトと連携を取りやすい。


 頼りになる八人だ。



 連合国クロトは十一人。


 フレド、コナル、ボーデン、セシル、シャレット、ゼレア、シルドレ、ラトス、ピナンナ、リドット、ワイツル、この十一人。


 シズルはこの戦いには不参加だ。


 本人が辞退した。


 守護者長としての仕事を優先するらしい。


 無理強いできないからな。


 死ぬ可能性が高い。


 コナルは完全に連合国に馴染んだ。


 近衛兵四人には、ニーナと仲良くなる為のアドバイスをもらっている様だ。


 ほほえましい。


 フレドは紫幻忠時さんと融合した事によって格段に強くなった。


『能力』リフレクトも使える。


 戦闘で魔銃を使う事も多くなった。


 ボーデンはバランサーと一部融合した。


 詳細は不明だ。


 教えてくれない。


 こいつは頭が良い。


 そして信頼できる。


 心配はしていない。


 魔銃での戦闘に切り替えている。


 近衛兵四人は相変わらず仲が良い。


 連合国クロトの守護者長の四人も仲が良い。


 全員が万象のクリムゲルを乗り越えたのは、『光の旋律』と同じだ。


 頼りになる。




 模擬戦は、大迷宮四百八十階層で行う。


 戦闘を万象のクリムゲルに見せる。


 そしてアドバイスを貰う。


 俺の提案だ。


 皆は同意した。


 万象のクリムゲルのお墨付きを貰えば、そのまま五百階層まで行く。





 四百八十階層まで来た。


 万象のクリムゲルが待っていた。


 番人:「遅いぞ」


 レイセ:「ああ」


 番人:「ああ、じゃない」


 レイセ:「いいから、殺気を解いてくれ」


 番人:「慣れておかないと、後悔するぞ」


 レイセ:「それも訓練なのか?」


 番人:「勘が鈍いな」


 レイセ:「初めて言われたわ」


 番人:「レイセ、ラーメン」


 レイセ:「模擬戦が終わってから、みんなで食べる」


 番人:「良し、見てやる」

 番人:「さっさと始めろ」


 レイの武器はリンド。


 リンドは弓なった。


 グリスタの武器はイレア。


 イレアは斧になった。


 ラメルの武器はミル。


 ミルは槍になった。


 アストの武器はシド。


 シドは大盾になった。


 フレドの武器はピナンナ。


 ピナンナは剣になった。


 コナルの武器はセシル。


 セシルは剣になった。


 ボーデンは武器がいらない。


 魔銃を使う。


 シャレットの武器はゼレア。


 ゼレアはハンマーになった。


 シルドレも武器を使わない。


 魔法と魔銃で補佐する。


 ラトスの武器はリドット。


 リドットは薙刀になった。


 ワイツルの武器はジャド。


 ジャドは双剣になった。


 ぺセシュは武器を使わない。


 回復に徹する。


 ぺセシュをルプリレとシロさんとフレドとアストで守り、シルドレとボーデンが補佐する。


 ジークは敵を引き付け、レイ、グリスタ、ラメル、コナル、シャレット、ラトス、ワイツルの攻撃を捌く。


 俺は今回武器を投げる為武器役は無し。


 ジークの武器はアリシア。


 アリシアは大盾になる。


 アルコルはキシで出来たカタナ。


 番人:「レイセ、全力を出せ」


 レイセ:「言われなくても」


 番人:「殺す気でやれよ」

 番人:「エルハンドラにはそう指示してある」


 レイセ:「…………」


 番人:「時には厳しさも必要だ」

 番人:「やれ」


 レイセ:「ルプリレ、ぺセシュの回復役をしろ」


 ルプリレ:「私がいるんだから、守りを抜ける筈無いでしょ!」


 レイセ:「頼んだぞ」


 ルプリレ:「もう!」



 四百八十階層は沙漠だ。


 砂の起伏はなだらか。


 全員配置に着いた。


 距離は五十メートル程。



 番人:「始め!」


 声と同時に俺は槍を引き絞った。


 フレドがリフレクトを出した。


 アストが大盾を構える。


 レイセ:「うるあぁああーーーー!!」


 俺は槍を投げた。


 シロさんはとっさに盾になった。


 ルプリレが装備する。


 俺が投げた槍は、空中で消えた。


 槍は空間転移で、ぺセシュの真後ろに出た。


 ルプリレがシロさんで出来た盾で防ごうとする。


 軌道は若干逸れた。


 だが不十分だ。


 速度を優先させて投げた槍はぺセシュの背中に刺さった。


 ルプリレが慌てて回復魔法で治療する。


 俺が槍を投げた瞬間、ボーデンが消えていた。


 瞬間移動して、魔銃を発砲していたみたいだ。


 自分の声が大きすぎて発砲音に気付かなかった。


 今度は声を出さずに投げるか。


 俺の頭は吹き飛んだ。


 回復には時間がかかる。


 痛み分けだな。


 リアンナが即時回復しても数瞬の時間がかかる。


 頭が吹き飛んでも関係が無い。


 それが今の俺だ。


 リアンナに回復させながら、槍を投げる体勢を取る。


 ボーデンが再び発砲。


 それをジークが防ぐ。


 ジークは注視を使う。


 グリスタ、ラメル、コナル、シャレット、ラトス、ワイツルが瞬間移動してジークの前に出る。


 アルコルがキシのカタナを四メートルの長剣に変化させる。


 アルコルは右に構えて、左に振った。


 射程二十メートルの薙ぎ払いを再現した。


 グリスタ、ラメル、シャレット、ラトス、ワイツルが切られた。


 アルコルの動作が速すぎた。


 コナルだけが武器で致命傷を避けた。


 切られた五人は致命傷だ。


 普通なら。


 ぺセシュが範囲回復魔法を使った。


 切られた五人の傷が回復する。


 ぺセシュは気を失った。


 無理し過ぎたんだろう。


 俺は槍を投げた。


 槍は消えて、ぺセシュの前に出る。


 今度は転移させる位置を調整した。


 ルプリレには防げない。


 いつの間にかクリムゲルがぺセシュの前に立っていた。


 クリムゲルが槍を掴んで止めた。


 だろうな。


 そうなると思った。


 番人:「レイセ、正解だ」

 番人:「ルプリレ、負けを認めろ」


 ルプリレ:「わかった、降参よ」


 番人:「絶空の二つ名は伊達じゃない」

 番人:「良く再現したな」


 レイセ:「ここまでやる必要あったか?」


 ぺセシュ:「それをお前が言うなよ」


 レイセ:「お、生き返ったか?」


 ぺセシュ:「死んだら生き返れるか!」

 ぺセシュ:「死んでねーわ!」


 番人:「全員一旦休憩しろ」

 番人:「バカ三人を乗り越えられるまで、挑戦し続けろ」


 ルプリレ:「バカって言うか、鬼なんですけど」


 アルコル:「動き足りないぞ」


 ジーク:「同じく」


 レイセ:「ジーク、お前、遅れていただろ」


 ボーデン:「ですね」


 ジーク:「バレてたか」


 レイセ:「次は油断するな」


 もうしばらくは俺が前を走るらしい。


 はー。


 疲れた。



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