33話 連携6




 レイセ:黒戸零維世。

     レイセ・クリア・クロト・ノキシュ。

     連合国クロトと聖国クリアの王。

     カーミュ・セーグルと融合した。

 ルプリレ:プロミとリビアと女性の元管理者が融合した存在。

 リビア:リビア・クロト。

     聖国クリアの元代表。

     レイセと結婚している。

 プロミ:プロミネンス。

     ルビー・アグノス。

     黒崎鏡華。

     月と太陽の国アウグストラの女王。

     現人神。

     レイセと結婚している。

 ジャド:『マギ』のエース。

     キシに次期纏め役に推されている。

     三番目の真理への到達者。

 アルコル:黒巣壱白の分裂した姿。

      『能力』が使える。

      『リーベラティーオー』のリーダー。

 ぺセシュ:『創聖』のヒーラー。

      ロミールの双子の妹。

      戦闘の指揮を行う。

 アスマ:神木遊遊間。

     『トウェルブ』のサブリーダー。

     カーミュとは兄弟。

     チームの纏め役。

 ローク:『トパーズ』のリーダー。

     樹原鈴生。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 ジーク:聖国クリアの守護者。

     クレラメイと融合。

     真理への到達者。

 アリシア:『悠久の旅人』のエース。

      クリアの孫。

 アスマ:『トゥエルブ』第二席。

     アスマ・アーゼス・カミキ・セーグル。

 マサト:『トゥエルブ』第三席。

     マサト・バフェル・ショウウン・メジー。

 リク:『トゥエルブ』第四席。

     リク・ジュカー・アザイ・ゲームク。

 メイ:『トゥエルブ』第五席。

     メイ・ルイ・カジワラ・トト。

 オウジ:『トゥエルブ』第六席。

     オウジ・べワド・フジモト・ブルク。

 ソウタ:『トゥエルブ』第七席。

     ソウタ・オセル・カミキ・リンブル。

 ソラ:『トゥエルブ』第八席。

    ソラ・ボイム・ハライ・フェイス。

 ゲン:『トゥエルブ』第九席。

    ゲン・ナドエワ・タツミ・ロミル。

 ミキ:『トゥエルブ』第十席。

    ミキ・イヴ・クリバヤシ・マーズル。

 ハルキ:『トゥエルブ』第十一席。

     ハルキ・タトー・モリ・タリオク。

 ヒカル:『トゥエルブ』第十二席。

     ヒカル・カイオン・ナルミ・ハウルス。

 ニック:『トパーズ』の調整役。

     日下忠。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 ガドル:『トパーズ』の合いの手。

     宮元大輔。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 マリブ:『トパーズ』の頑固者。

     佐々木昭三。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 フレア:『トパーズ』の広報担当。

     栗木朋美。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 サリーン:『トパーズ』の言い出しっぺ。

      曽山綾花。

      『リーベラティーオー』のメンバー。

 ケイト:『トパーズ』の調整役その二。

      石塚祥子。

      『リーベラティーオー』のメンバー。





(レイセ視点です。)


 次の日。


 攻略を行う前。


 ここから先、ぺセシュ以外の引率役は手を出さないと話した。


 引率役全員に話を通した。


 ぺセシュは笑っていた。


 自信あるのか?


 って聞いたら、無い、だと。


 危なくなったら助けてくれよ、と言った。


 本当に自信が無いらしい。


 力の抜けた笑い。


 彼女らしく無い。


 だが、状況を正確に把握している気がする。


 三百九十階層から四百階層までの攻略はかなり厳しい事になるだろう。


 特に四百階層の階層主がヤバい。


 それでもやらせるんだが。



 その後、『トパーズ』と『トゥエルブ』に話を通した。


 魔物の王の城を目指すとき、俺達引率役のほとんどは温存されなけらばならない。


 ジーク、アリシア、ぺセシュは城の前までの引率になる。


 他は城の中に入る。


 引率役が手を貸さない状況に慣れて欲しい、と言った。


 二チームは断れない。


 俺は解っていて言った。


 絶対にやらせる。


 仲が悪いから、もめる隙を無くす為とは言わなかった。


 自分たちで気付くだろ。


 嘘は言っていない。



『トパーズ』は、ロークの盾役をニックが、マリブの盾役をガルドが、サリーンの盾役をケイトが、それぞれ行い、フレアが余る。


『トウェルブ』は、アスマの武器役をソウタが、マサトの武器役をソラが、リクの武器役をゲンが、メイの武器役をミキが、オウジの武器役をハルキが、それぞれ行い、ヒカルが余る。


 余ったフレアとヒカルが組む。


 フレアの盾役をヒカルが行う。


 盾役が三人。


 攻撃役が五人。


 ぺセシュの護衛をフレアが行う。



 三百九十九階層と四百階層の間の祠まで進んだ。


 まだ違和感は出ていない。


 仲の悪さも。


 敵の数が多い。


 誰の動きが気に入らない、とか、もっとこう動いて欲しい、とか、戦闘中に四の五の言っている暇は無かった。


 ぺセシュ以外の引率役は、『トパーズ』と『トウェルブ』の攻略を眺めていた。


 祠の中で、引率役は打ち合わせだ。


『トパーズ』と『トウェルブ』は少し離れた所で休んでいる。


 二チームの疲労は相当だ。


 こっちに聞き耳を立てる余裕は無いだろう。


 疲労が酷すぎて、食事の話が出てこない。


 食事は、引率役の打ち合わせが終わってからだな。


 レイセ:「どう思う?」


 アルコル:「少し厳しいかもな」


 ジーク:「難しい所ですね」


 ジャド:「うーん、厳しいかな」


 ぺセシュ:「疲れたー」


 アリシア:「見てるだけでも疲れたわ」


 ルプリレ:「そうですね」

 ルプリレ:「リラックスして見てられなかったわね」


 レイセ:「で?」


 ぺセシュ:「やれって言われたら、やるぞ」


 アリシア:「盾役のあたしは意見保留」


 ルプリレ:「厳しいでしょうね」

 ルプリレ:「意見を求める理由は何です?」

 ルプリレ:「どうせこのまま行かせる気でしょ?」


 レイセ:「そうだな」

 レイセ:「厳しいが、このまま行かせる」

 レイセ:「危なくなったら口出しする」


 ルプリレ:「口だけ?」


 レイセ:「ああ、手は出さない」


 アルコル:「お前は俺にも同じ事を求める気か?」


 ジャド:「?」


 レイセ:「当り前だ」

 レイセ:「俺はもう慣れてきた」


 アルコル:「あー!」

 アルコル:「イライラする」


 ルプリレ:「急に大きい声出さないで下さい」


 アルコル:「はー、そのくらい良いだろ」


 ぺセシュ:「ダメらしい」


 アルコル:「チッ」




 四百階層の雑魚をすべて倒した。


 四百階層と四百一階層の間の祠の前にいる。


 階層主らしい魔物が祠を守っている。


 ライオンの頭に、人間の体。


 デカい。


 身長は四メートルくらいか。


 馬鹿でかい大剣を引きずっている。


 更にもう一体。


 これはそのままライオンだ。


 人型と同じくらいの大きさ。


 四メートル。



 ロークは注視を使った。


 敵の標的がロークに向かない。


 注視が効かないらしい。


 獣型がぺセシュに向かって移動する。


 フレアがぺセシュの前に出る。


 フレアに獣型が体当たり。


 フレアは盾で防いだが、威力が強烈すぎる。


 その場で膝を付いた。


 しばらく動けない。


 体当たりを行った獣型はフレアから離れた。


 様子を見ている。


 ぺセシュは獣型の方を向いたままゆっくりと後退。


 ぺセシュがやられると、全滅する。


 マリブとサリーンがぺセシュの護衛につく。


 マサト、リク、メイ、オウジが獣型を取り囲む。


 人型にはロークとアスマがついている。


 獣型は大きくバックステップ。


 四人の取り囲みから抜け出す。


 同時に二体に分裂した。


 隙を与えると分裂するのか?


 戦闘力は?


 同じ強さで増えるのか?


 気配の大きさは変わっていない。


 同じ強さらしい。


 この間数秒。



 人型が大剣を振り下ろした。


 ロークが大盾で受ける。


 凄まじい衝撃。


 盾は壊れなかったが、ロークの手が痺れたようだ。


 連続では防げない。


 人数が足りない。


 俺はアルコルに視線を向ける。


 視線を逸らさない。


 俺の判断で良いのか?


 ルプリレを見る。


 頷く。


 そうか。


 わかった。


 口を出す。


 アスマはロークの前に出た。


 武器は大剣に変わっている。


 レイセ:「アスマ!」

 レイセ:「力の融合を使って、神獣の力の源を探れ!」

 レイセ:「根源に繋がれ!」

 レイセ:「出来なきゃ負けるぞ!」

 レイセ:「ローク、お前もだ!」


 アスマ:「ギリギリになってから言うな!」

 アスマ:「バカ兄貴!」


 ロークは無言だ。


 人型が大剣を横に振る。


 ロークを狙っている。


 ロークは手がしびれて盾で防ぐ事が出来ない。


 身体を捻ってなんとか避けようとする。


 アスマが防御に回る。


 アスマは大剣で人型の大剣を相殺した。


 金属がぶつかり合う音が響く。


 人型の武器は壊れない。


 アスマの武器も壊れない。


 アスマは攻撃を弾き返した。


 どう見ても地力が増している。


 アスマは根源に繋がったようだ。



 獣型、二体がぺセシュに向かって体当たりする。


 マリブとサリーンが盾で防ぐ。


 獣型の動きは素早い。


 攻撃役はまだ攻撃を合わせられないでいた。


 体当たりを防がれた獣型は、バックステップ。


 二体は四体に分裂した。


 ぺセシュはマリブ、サリーン、フレアに回復を飛ばす。


 ぺセシュの意識がやっと追いついた。


 ぺセシュはロークの為に回復を準備する。



 だが、不味い展開だ。


 攻撃役が機能していない。


 不味いと感じた瞬間、銃声。


 ぺセシュが魔銃で獣型一体を撃った。


 獣型の頭を正確に撃ち抜いている。


 獣型は崩れ落ちた。


 一個しかない試作品のライフルに無理をさせたらしい。


 銃身が拉げている。


 ぺセシュ:「てめえら、真面目にやれ!」

 ぺセシュ:「タイミングを合わせろ!」

 ぺセシュ:「ミスっても、私が回復してやる!」


 ロークに回復が飛ぶ。


 マサトとリクが同時に獣型へ瞬間移動。


 二人は同時に大斧を振り下ろす。


 リクの攻撃が獣型の頭に命中する。


 マサトの攻撃は躱された。


 獣型の頭に深々と斧が刺さっている。


 もう動けないだろう。


 四体中二体倒した。



 アスマは人型の攻撃を弾いた。


 一撃は防げた。


 連続では防げない。


 力を練り上げる余裕が無い。


 ロークが踏ん張る番だ。


 アスマの前にロークが出る。


 回復が間に合った。


 人型の振り下ろしをロークは防ぐ。


 今度はビクともしない。


 地力が大きく増えている。


 ロークも根源に繋がったようだ。



 獣型一体がぺセシュに向かって体当たり。


 フレアはぺセシュの前に。


 マリブが防御。


 マリブに回復が飛ぶ。


 サリーンはもう一体を警戒している。


 マリブが防御したと同時にメイが槍で光る突きを放つ。


 獣型は後ろに飛んで躱す。


 飛んだ先に合わせてオウジが弓で射抜く。


 オウジの矢が刺さったタイミングで、マサトとリクの矢が飛ぶ。


 獣型は躱せない。


 更に二本刺さった。


 メイが光る突きを再度放つ。


 獣型一体は動かなくなった。


 残りの獣型は一体。



 ロークが防御し切った。


 ロークが防御で引き付けていた間、アスマは溜めを入れる事が出来た。


 一瞬の間。


 その一呼吸で出せる力が大きく増幅する。


 人型は防がれたと解った瞬間剣を引いた。


 次のタイミングで、アスマと人型が同時に大剣を右から左へ。


 衝撃。


 武器は壊れなかった。


 だが、人型の腕が折れた。


 アスマはもう一度構えた。


 人型も片手で構えた。


 もう一度、右から左へ。


 そのまま人型の胴体を切断した。


 人型の上半身が滑り落ちる。


 人型の攻撃は、ロークが間に入り、盾で防いでいた。


 二人はその場に座り込んだ。


 根源と繋がるのに限界が来たらしい。



 残りは獣型一体。


 マサト、リク、メイ、オウジは槍で牽制を入れる。


 分裂の隙を与えない為だ。


 獣型はぺセシュに向かって体当たり。


 サリーンが盾で防ぐ。


 サリーンに回復が飛ぶ。


 防いだと同時に、マサト、リク、メイ、オウジが光る槍を伸ばした。


 獣型を槍が貫く。


 獣型は動かなくなった。



 先に立ったロークが、アスマが立ち上がるのに手を貸していた。


 ふー。


 見ているだけ、ってのも疲れるな。



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