30話 連携3



 レイセ:黒戸零維世。

     レイセ・クリア・クロト・ノキシュ。

     連合国クロトと聖国クリアの王。

     カーミュ・セーグルと融合した。

 ルプリレ:プロミとリビアと女性の元管理者が融合した存在。

 リビア:リビア・クロト。

     聖国クリアの元代表。

     レイセと結婚している。

 プロミ:プロミネンス。

     ルビー・アグノス。

     黒崎鏡華。

     月と太陽の国アウグストラの女王。

     現人神。

     レイセと結婚している。

 ジャド:『マギ』のエース。

     キシに次期纏め役に推されている。

     三番目の真理への到達者。

 アルコル:黒巣壱白の分裂した姿。

      『能力』が使える。

      『リーベラティーオー』のリーダー。

 ぺセシュ:『創聖』のヒーラー。

      ロミールの双子の妹。

      戦闘の指揮を行う。

 アスマ:神木遊遊間。

     『トウェルブ』のサブリーダー。

     カーミュとは兄弟。

     チームの纏め役。

 ローク:『トパーズ』のリーダー。

     樹原鈴生。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 ジーク:聖国クリアの守護者。

     クレラメイと融合。

     真理への到達者。

 アリシア:『悠久の旅人』のエース。

      クリアの孫。

 アスマ:『トゥエルブ』第二席。

      アスマ・アーゼス・カミキ・セーグル。

 マサト:『トゥエルブ』第三席。

      マサト・バフェル・ショウウン・メジー。

 リク:『トゥエルブ』第四席。

     リク・ジュカー・アザイ・ゲームク。

 メイ:『トゥエルブ』第五席。

     メイ・ルイ・カジワラ・トト。

 オウジ:『トゥエルブ』第六席。

     オウジ・べワド・フジモト・ブルク。

 ソウタ:『トゥエルブ』第七席。

     ソウタ・オセル・カミキ・リンブル。

 ソラ:『トゥエルブ』第八席。

     ソラ・ボイム・ハライ・フェイス。

 ゲン:『トゥエルブ』第九席。

    ゲン・ナドエワ・タツミ・ロミル。

 ミキ:『トゥエルブ』第十席。

    ミキ・イヴ・クリバヤシ・マーズル。

 ハルキ:『トゥエルブ』第十一席。

    ハルキ・タトー・モリ・タリオク。

 ヒカル:『トゥエルブ』第十二席。

    ヒカル・カイオン・ナルミ・ハウルス。

 ニック:『トパーズ』の調整役。

     日下忠。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 ガドル:『トパーズ』の合いの手。

     宮元大輔。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 マリブ:『トパーズ』の頑固者。

     佐々木昭三。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 フレア:『トパーズ』の広報担当。

      栗木朋美。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 サリーン:『トパーズ』の言い出しっぺ。

      曽山綾花。

      『リーベラティーオー』のメンバー。

 ケイト:『トパーズ』の調整役その二。

      石塚祥子。

      『リーベラティーオー』のメンバー。





(レイセ視点です。)


『トパーズ』の関係性を整理する。


『トウェルブ』の時もやれば良かった。


『トウェルブ』は次回合流した時にやるか。


 とにかく今は『トパーズ』だ。


 リーダーはローク。


 寡黙な男だ。


 だが喋らないという事は無い。


 必要なことは話す。


 頭の回転は速いが、語彙が少ない。


 あまり高等な教育を受けていないのではないだろうか?


 現実世界での年齢は高そうだ。


『トパーズ』全員がそうだが。


『トパーズ』全員が現実世界の年齢が高めな印象だ。


 話が逸れた。


 ロークの話だ。


 ロークが会社員なら、立場のある役職に就くというより、スペシャリストな立場な気がする。


 そういう印象の人物だ。


 世渡りが苦手そう。


 だがリーダーだ。


 性格に裏表が少ない。


 実直なのがすぐに解る。


 騙す気が無いから信用されやすい。


 何度も言うが、性格の割に頭の回転が速い。


 誰が接しても好感を抱くだろう。


 少し真面目過ぎるところもあるが、そこも仲間は信頼するだろう。


 最終判断は彼がする。


 皆大抵はその事に疑問を持たない。



 ニックはチームの調整役。


 調整役はもう一人いる。


 ケイトもそうだ。


 二人は他のメンバーが出した話題を、納得できる方向に導く。


 チームの纏め役だ。


 チームの話題は、ローク、マリブ、フレア、サリーンが提供する場合が多い。


 その提供された話題を、二人で納得できる結論に導く。


 二人は結託していない。


 自然とそうなる。


 あと、喫煙所で考えをまとめる事が多い。


 タバコが好きなのだ。



 ガルドは、話を合わせるのが旨い。


 話し手が聞いて欲しそうな事をあえて聞く。


 それは戦闘にも活きている。


 連携が異様に上手い。


 ただし、合わせるのが旨いって事は、間違いを修正するのに向いていないって事だ。


 何か問題が起きた時に相談する相手としては不足している。


 本人には悪気が無い。


 ニックとつるむ事が多い。



 マリブは頭が固い。


 最初に決めた事から臨機応変に手を変えるのを嫌う。


 出来るだけ初心を貫こうとする。


 組織は初心を忘れがちだ。


 組織は、状況が変わったと言って、初心をないがしろにする。


 そしてブレてしまう。


 マリブはそれを嫌う。


 マリブを動かせれば、それは初心を動かすに値する事態という事になる。


 組織を長期運用する上で、非常に有用な人物だ。


 状況に流されない。


 洋食屋で成功しているのも偶然じゃ無いのだろう。


 そう思わせる。



 フレアはチームの広報担当。


 チームを一歩下がった視点から俯瞰し、不足を補う発言をする。


 調整役の二人の会話に無かった話題をあえて提供し、是非を考えさせる。


 全ての可能性を潰そうと考えている。


 その指摘は経験からの積み重ねによるものだが、盲点となっている場合も多い。


 方向性が決まって、動き出してから後で迷うという事が無いように、との配慮だ。


 ついマリブに話しかけてしまう。


 どの方向から話してもブレないマリブに好感を持っている。



 サリーンは、チームの言い出しっぺだ。


 大体の物事は彼女が言い出す。


 根拠は無い。


 勘で言っている。


 俺と似ている。


 鋭い所も。


 彼女は大抵言葉が足りていない。


 それをケイトが噛み砕いて、皆に説明する。


『トパーズ』内の戦闘能力ではしばらくロークがトップだったが、今では彼女がトップだ。



 ケイトはもう一人の調整役だ。


 上述した通り。


 ニックが全体の調整役なら、彼女はサリーン寄りの調整役だ。


『トパーズ』は全員仲が良いが、サリーンとは特に仲が良い。


 彼女はサリーンを理解したい。


 だからサリーン寄りの調整になる。


 皆も気付いている。


 皆の不快感は無い。


『トパーズ』は人生経験が豊富、と思っている。


 全ての事象を経験に頼ってしまう。


 サリーンの経験に無い発想は貴重だ。


 評価出来ない事が多いが、議論の余地がある。


 それを噛み砕くケイトの存在も有用だ。



 以上が俺の分析だ。


 ルプリレにも意見を聞いた。


 大体同じ意見だ。


 他の引率役にも話を聞いてみたいが、大体同じ意見に成るだろう。


 戦闘では、ロークの武器役をニックが、マリブの武器役をガルドが、サリーンの武器役をケイトが、それぞれ行い、フレアはぺセシュの盾役になった。


 タンクは俺とジーク。


 アリシアとルプリレが盾役だ。


 ジャドもアタッカー。


 ぺセシュは今回自分で防御しないといけない。



 戦闘は三百九十階層まで順調に進んだ。


 多少時間は掛かったが、順調だ。


 俺は文句を言うつもりが無い。


 三百九十階層。


 階層主が再出現した。


『トパーズ』と俺達引率役が相手をする。


『トウェルブ』は観察に徹するらしい。


 アルコルもこっちに加わらない。


 どうなるか、まー、見てろ。



 敵は両手と大鎌が一体化したあいつだ。


 俺とジークが前に出る。


 ジークが注視を使う。


 俺も使う。


 敵はジークに鎌を振り下ろした。


 ジークは盾で弾く。


 ギン!


 ジークが盾で弾いた瞬間に俺は部分融合の片手剣でデーモンの脇腹を刺した。


 ロークはデーモン横に瞬間移動し、剣でデーモンを突いた。


 人が武器化した武器の攻撃力は高い。


 今の一撃でデーモンは瀕死だ。


 瀕死になったデーモンはそこからが長かった。


 隙が少ない。


 両手で大鎌を戻す素早さが増した。


 ローク、マリブ、サリーンの三人で突いても崩れない。


 この状態に入った時点でジャドは戦闘から外れていた。


 ジークの守りが硬い。


 俺は補助だ。


 攻撃役に一切攻撃が流れない。


 勝負は着いていた。


 後は決定打だけだ。


 この勝負を『トウェルブ』は見ていた。


 衝撃だろう。


 五年間意地を張って来た連携の答えを見せられたのだ。


 そうだ。


 得意技の連続攻撃は長期戦に向かない。


 留めにやる行為だ。


 時と場合による。


 サリーンが階層主に留目を刺そうとした時だった。


 違和感がした。


 死神だ。


 割って入りやがった。


 それも二体。


 ふー。


 サリーンは階層主に留目を刺した。


 そのまま後退。


 様子を見る。


 出てきた死神は四方八方に銃撃。


 全員が後退して凌いでいる。


 次に死神が出たら、ルプリレが相手する手筈だった。


 俺は武器化する。


 ルプリレは盾化から元に戻った。


 俺を装備する。


 アルコルとジャドは観察している。


 ジークは動けない。


 ルプリレは瞬間移動。


 死神の一体の目の前に出た。


 死神は両手の大鎌で防御。


 ルプリレはそのまま切りつけた。


 大鎌が両断され、死神も同様に両断。


 ルプリレの振り下ろしは、コンパクトでありながら力強く、エネルギーが逃げていない。


 武器ごと留目を刺す一撃だった。


 その通り。


 死神の一体は霧に成って消えた。


 もう一体はルプリレを恐れていた。


 銃弾の連射。


 標的はやはりルプリレ。


 両手拳銃による、マシンガンの様な銃撃を、ルプリレは防いだ。


 全てその場で叩き落とす。


 素早い動き。


 ローク、マリブ、サリーンは動けなかったが、状況に意識が追いついた。


 階層主がいた場所から残りの死神に瞬間移動した。


 三人とも。


 三人とも同時に攻撃。


 ローク、マリブの攻撃を死神は防いだが、サリーンの攻撃は防げなかった。


 死神は両手の大鎌でローク、マリブの攻撃を防いだ後、サリーンの攻撃が頭に入った。


 そこで死神の意識は無くなった。


 死神は頭の部分を消失。


 後は死ぬまでの本能の動作。


 死にながら、死神はルプリレを狙った。


 頭が無い。


 判断が出来ない。


 その状況で、本能の攻撃。


 ルプリレは冷静に判断し、死神の胸を、心臓を貫いた。


 死神の機能が止まる。


 戦闘は終わった。


 死神は消えて行く。


 余裕の勝利。


 レイセ:「アスマ、今ので解ったか?」


 アスマ:「解った」


 レイセ:「連携の大事さが本当に解ったか?」


 アスマ:「クドイ」

 アスマ:「解ったって」


 レイセ:「お前ら真面目にやれよ、出来るだろ?」


 アスマ:「出来る」

 アスマ:「やるから、四百階層は良く見といてくれ」


 レイセ:「そうか、頼んだぞ」


 アスマ:「任された」


 良し。


 信用してやるか。


 ホントに頼むぞー。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る