27話 意見交換




 レイセ:黒戸零維世。

     レイセ・クリア・クロト・ノキシュ。

     連合国クロトと聖国クリアの王。

     カーミュ・セーグルと融合した。

 ルプリレ:プロミとリビアと女性の元管理者が融合した存在。

 リビア:リビア・クロト。

     聖国クリアの元代表。

     レイセと結婚している。

 プロミ:プロミネンス。

     ルビー・アグノス。

     黒崎鏡華。

     月と太陽の国アウグストラの女王。

     現人神。

     レイセと結婚している。

 ジャド:『マギ』のエース。

     キシに次期纏め役に推されている。

     三番目の真理への到達者。

 アルコル:黒巣壱白の分裂した姿。

      『能力』が使える。

      『リーベラティーオー』のリーダー。

 ぺセシュ:『創聖』のヒーラー。

      ロミールの双子の妹。

      戦闘の指揮を行う。

 アスマ:神木遊遊間。

     『トウェルブ』のサブリーダー。

     カーミュとは兄弟。

     チームの纏め役。

 ローク:『トパーズ』のリーダー。

     樹原鈴生。

     『リーベラティーオー』のメンバー。

 ジーク:聖国クリアの守護者。

     クレラメイと融合。

     真理への到達者。

 アリシア:『悠久の旅人』のエース。

      クリアの孫。

 マリブ:『トパーズ』所属。

     佐々木昭三。

     現世で洋食屋をやっている。

     人気店。

     頑固な性格。

 ベル:聖国クリアの守護者長。

    黒羽学園高等部の物理と数学の教師。

    黒沼直樹。

    ランと結婚している。

    開発メンバーの設計担当。

 フィビニ:フィビニ・ドリー。

      月と太陽の国アウグストラ出身。

      連合国クロトと聖国クリアの司法担当。

      開発メンバーの試作担当。

 ボーデン:ボーデン・バレット。

      連合国クロトでフレドの補佐役。

      結婚している。

      開発メンバーの試作担当。

 クルダム:クルダム・ゼロス。

      連合国クロトの宰相。

      開発メンバーの試作担当。

 アリア:アリア・アランテ。

     『フィナリスラーウム』所属。

      ニーナと音楽活動。

      開発メンバーの顧問。

 サッサラ:魔道国家ネストロスの魔道技師。

      開発メンバーの設計。

 シロ:黒巣壱白の分裂した姿。

    アルコルとは考えが違う。

    未来予知の『能力』を持っている。

    開発メンバーの評価係。




(レイセ視点です。)


 昨日、アスマやロークと九人で食事に行った。


 マリブの店だ。


 旨かった。


 少しでも二人の仲が良く成れば良いのだが。


 仲の悪いのは、チーム同士だからな。


『トゥエルブ』と『トパーズ』全員の仲が悪い。


 ケンカが起きた時、仲裁するのはリーダーの役目だ。


 今回の食事でリーダー同士の、互いへの尊重の念が深まった筈だ。


 そのケンカの仲裁位はしてくれるだろう。


 アスマは実はリーダーじゃ無かったか。


 リーダーは俺か。


 でもアスマが実質リーダーだからなー。


 アイツに任すしかない。



 そんな訳で、次の攻略に向けて、粛々と準備を進めている。


 次の攻略は明日だ。


 今日一日時間が出来た。


 俺にはする事がある。


 午前中は体を動かし、午後から飲み会だ。


 飲み会は打ち合わせを兼ねている。


 開発メンバーをぺセシュに紹介する。


 全員当然知り合いだが、開発メンバーとして紹介した事は無い。


 そして、開発メンバーが全員揃うのは稀だ。


 今回はルプリレも参加する。


 魔銃の試作品。


 気配察知の魔道具。


 この二つの話と、防護服開発についての進展だ。



 俺とルプリレは訓練で少し遅れた。


 たぶんもう全員揃っているだろう。


 十分遅れて店に入った。


 レイセ:「悪い、遅れた」


 ベル:「十分ぐらい良いですよ」


 シロ:「気にするな」


 クルダム:「座って下さい」


 ルプリレ:「ごめーん」


 アリア:「良いって」

 アリア:「ルプリレは私の隣ね」


 ぺセシュ:「じゃーレイセは私の隣な」


 レイセ:「ややこしい言い方するなよ、ルプリレの隣だろ」


 ぺセシュ:「そうとも言う」


 ボーデン:「一通り、開発メンバーとしての自己紹介は済ませました」


 サッサラ:「そろそろ飲みたいんだけど?」


 ベル:「じゃー、みんなグラスを持ってください」


 全員で生ビールのジョッキを持つ。


 ベル:「カンパーイ」


 全員でグラスを互いのグラスにカンとぶつけた。


 ビールを飲む。


 旨い。


 もう注文が来ていた。


 俺はキュウリの浅漬けを食べた。


 ポリポリ。


 ぺセシュ:「で?」


 レイセ:「ああ、えー、魔銃の試作品の出来と、気配察知の魔道具についてだな」

 レイセ:「戦闘指揮の観点から意見を聞きたい、ってのが建前だわ」


 ルプリレ:「そうねー」


 ぺセシュ:「そうだなー」

 ぺセシュ:「ちょっと時間くれ」


 レイセ:「この飲み会の間に頼む」

 レイセ:「すいませーん、ホッケ追加でー!」


 店員:「はーい」


 揚げ物とか洋食が続いていたからな、魚が食べたい。


 ホッケが来るまで、刺身盛り合わせを食べる。


 旨い。


 ジャドに紹介して貰った店だ。


 ジャドもキシに紹介して貰ったらしい。


 良い趣味してやがる。


 ぺセシュ:「じゃ、言うぞー」


 サッサラ:「おー、意外と早い」


 ボーデン:「お手柔らかに」


 ぺセシュ:「あのままの性能で量産するかどうかだろ?」


 ルプリレ:「その通り」


 ベル:「貴方が答えないで下さい」

 ベル:「僕の役目です」


 ぺセシュ:「量産するべきだ」

 ぺセシュ:「耐久性に問題が有るが、量産して使い捨てに出来れば解決する」


 シロ:「な?」


 フィビニ:「シロさんと全く同じ結論か」


 アリア:「議論の余地無いわね」

 アリア:「ロウエルに量産の指示していい?」


 レイセ:「ちょっと待てよ」

 レイセ:「その他の観点ではどうだった?」


 ぺセシュ:「攻撃力は魔法力に直結するからなー」

 ぺセシュ:「その観点は省く」

 ぺセシュ:「溜めを作らない限り問題ない攻撃力だ」

 ぺセシュ:「耐久力と言った方がいいか?」

 ぺセシュ:「重量や弾数のバランスも良い」

 ぺセシュ:「他に言う事って言ったら、そうだなー、スナイパーライフルとか作ってくれ」


 クルダム:「うーむ」

 クルダム:「概ねシロさんの意見と一致しています」


 シロ:「そうなるな」


 アリア:「やっぱり決定ね」


 ルプリレ:「そうねー」


 アリアとルプリレはおでんを食べている。


 アリアははんぺんが美味しかったらしい。


 アリアははんぺんを追加注文。


 ルプリレはタマゴが美味しかったらしい。


 大根も。


 タマゴと大根を追加注文。


 直ぐ追加が来た。


 アリアはタマゴと大根を、ルプリレははんぺんを食べている。


 クルダム:「魔銃は私からロウエルに伝えておきます」


 レイセ:「うん、頼んだ」


 ベル:「じゃー、次、気配察知の魔道具ね」


 ぺセシュ:「そもそも、そんな魔道具いるのか?」

 ぺセシュ:「目に装着するんだろ?」

 ぺセシュ:「邪魔じゃないか?」


 レイセ:「俺の発案だ」

 レイセ:「俺達の気配察知は感覚による所が大きい」

 レイセ:「建物の見取り図に対して、敵がどこにいるか迄は正確にわからない」


 シロ:「俺に、気配察知の感覚は無い」

 シロ:「訓練中だ」

 シロ:「だが、今回お前が発案したのは、少し理屈に合わない」


 レイセ:「ああ、気配の大きさは、エネルギーの大きさだ」

 レイセ:「今回はエネルギーを測るように指示していない」

 レイセ:「計測するのは、敵の魔物の魔石から発する熱だ」


 ルプリレ:「つまり、レイセは通常の気配察知が通じない場合の想定もあるのよ」

 ルプリレ:「でしょ?」


 レイセ:「ああ、なんとなくな」

 レイセ:「敵は城で待ち構えている」

 レイセ:「気配が察知出来てしまったら、優位性がなくなる」

 レイセ:「可能性、あるだろ?」

 レイセ:「見取り図も、耳に聞こえない音波からの反射で想定と実際のズレをみたい」


 シロ:「ふー、お前に理屈が通じないからなー」


 レイセ:「悪いな」


 サッサラ:「勘でしょ?」


 レイセ:「まあなー」


 サッサラ:「当たりそうなのよねー」


 フィビニ:「魔物の魔石から発する熱は、魔物の強さに依存しません」

 フィビニ:「熱で強さを判別できません」

 フィビニ:「自然にある熱より温度が高い場合が多いのでその範囲で調べます」

 フィビニ:「魔物の魔石の発する熱でいるかどうかを判別します」

 フィビニ:「何度も言いますが、判別は可能ですが、強さまでは解りませんよ?」


 レイセ:「城の中の敵だろ?」

 レイセ:「弱い奴が出て来るか?」


 ボーデン:「確かに」

 ボーデン:「出ないでしょうね」


 ぺセシュ:「使ってみないとな」

 ぺセシュ:「今、試作品あるんだろ?」

 ぺセシュ:「使わせてくれ」


 俺は気配察知の魔道具をぺセシュに手渡した。


 ぺセシュは装着した。


 説明なしでも使えるシンプル仕様だ。


 ぺセシュは魔道具を片目に装着した。


 ぺセシュはしばらく魔道具を使う。


 ぺセシュは外に出て行った。


 まー、店の中だと使用感がわからんか。


 フィビニが後について行く。


 慣れていないと足元が危ない。


 二席空いた。


 俺が瞬きした数瞬の間に席が埋まる。


 フィビニの席に青年の管理者。


 ぺセシュの席に少女の管理者が座っている。


 少女:「おでん」


 ボーデン:「おでん盛り合わせお願いします!」


 店員:「はーい」


 レイセ:「来ると思ったぞ」


 青年:「なら、誘え」

 青年:「時間を作るのは大変だぞ」


 ルプリレ:「私達と同じ時を生きているの?」


 青年:「過去と未来を行ったり来たりだな」

 青年:「言えるのはここまでだ」


 ベル:「出てきた理由は?」


 青年:「特に無いな」

 青年:「そういう時もある」


 サッサラ:「順調って事かしら?」


 青年:「自由に解釈してくれ」

 青年:「バランサーに注意される」


 ルプリレ:「サッサラ、その解釈合ってそう」


 アリア:「はんぺんが美味しかったわ」


 おでんとホッケが運ばれてくる。


 ホッケ、忘れていた。


 俺が食べようと思っていたホッケを少女が食べている。


 もーいいか。


 次に少女ははんぺんを食べている。


 機嫌良さそう。


 はんぺんとホッケが気に入ったみたいだ。


 ルプリレは大根を食べさせたいらしい。


 小さく切って、あーんってしてる。


 少女は餌付けされている。


 少女は嬉しそうだ。


 青年:「俺はお前の頭のおかしさに感心している」


 レイセ:「なんの事だ?」


 青年;「自覚が無いのが怖い」


 レプリレ:「ふふ、そうね」


 レイセ:「お前が同意するなよ」


 ベル:「気配察知の話でしょうか?」


 青年:「自分で考えてくれ」


 シロ:「魔物の王の城では通常の気配察知が使えない可能性が高いな」


 その後、ぺセシュとフィビニが帰って来た。


 気配察知の魔道具は開発を進める。


 どうやら必要そうだ。


 それにしても、俺の評価が謎だ。


 俺は頭がおかしいらしい。


 自覚が無かった。


 これからは、ルプリレに意見を聞いてから発言しよう。


 はーあ。



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