4話 次に向かう
レイセ:黒戸零維世。
レイセ・クリア・クロト・ノキシュ。
連合国クロトと聖国クリアの王。
ルプリレ:プロミとリビアと女性の元管理者が融合した存在。
リビア:リビア・クロト。
聖国クリアの元代表。
レイセと結婚している。
プロミ:プロミネンス。
ルビー・アグノス。
黒崎鏡華。
月と太陽の国アウグストラの女王。
現人神。
レイセと結婚している。
シロ:黒巣壱白の分裂した姿。
『ロストエンド』の元マスター。
『能力』が使える。
ガリム:『狂奔』のリーダー。
老人の管理者。
スーリー:『狂奔』のサブリーダー。
チームの纏め役
ラドセス:『狂奔』のサブリーダー。
広報担当。
ストルム:『狂奔』のサブリーダー。
ダットル:『狂奔』のサブリーダー。
キシ:キシ・ナトハ・ソアミ・カジャー。
死兵国プロンシキの元英雄。
『リーベラティーオー』の纏め役。
ジャド:『マギ』のエース。
キシに次期纏め役に推されている。
三番目の真理への到達者。
アルコル:黒巣壱白の分裂した姿。
『能力』が使える。
『リーベラティーオー』のリーダー。
(レイセ視点です。)
キシが死にやがった。
態と致命傷を受けて、完全に武器化したらしい。
アルコルの武器が足りなかったら、その都度武器化すればいいだけの話だ。
死ぬ必要は無い。
なんでも、死んだらその特性を写し使用できるようになるメダルが有ったらしい。
ダンジョン産だ。
レムリアスから聞いた。
何故か触れなくても解ったらしい。
そのメダルを取り込んでの武器化だ。
バカな事しやがって。
大体、運命への叛逆って必要か?
運命なんて全て自業自得だろ。
自分の選択の延長上に未来が有るんだ。
自分がしてきた選択の結果を受け入れろ。
現実を見ろ。
先へ進むにはそれが必要だ。
あいつは正しい反省をしなかった。
決められた配役に文句を言う、って感じか?
どの人生においても自分が主人公の筈だ。
誰かと比べて羨ましがるからそうなる。
コツコツとした地味な作業の積み重ねを続ければ、自分に自信が付く。
自信が付けば他を羨ましがらない。
自分に出来る事を精一杯やったかどうかだ。
目標が高すぎるんだ。
あいつは何処か卑屈だった。
意表を突く方法や、相手を怒らせる方法に力を入れる。
卑屈なのは過去に傷があるからか?
諦めないで徳を積めよ。
人生に失敗したと感じても、投げ出すなよ。
お前が投げ出した人生を羨む人がいるかもしれないだろ。
なんとかして前を向かせたかった。
説教してやりたかったな。
試合から一時間って所だ。
試合が終了した時から、その場に突っ立ったままだ。
状況を受け入れるのに、一時間をかけた。
ルプリレも俺に合流しない。
何か理由があるんだろうか?
俺はアルコルに話かける。
レイセ:「共闘するって事で良いんだな?」
アルコル:「ああ、仕方ない」
レイセ:「キシが死んだな」
アルコル:「予定通りだ」
アルコル:「俺が発破をかけていた」
レイセ:「どういう事だ?」
アルコル:「アイツには伸びしろが無かった」
アルコル:「ジリ貧だ」
アルコル:「アイツも解っていた」
レイセ:「お前の価値観は、俺にはわからないな」
アルコル:「そうか」
アルコル:「役に立たなくなっていく辛さがわからないか?」
レイセ:「…………」
アルコル:「打ち合わせが必要だろう」
アルコル:「場所は、聖都クリアにしてやる」
アルコル:「三日後でどうだ?」
レイセ:「承知した」
レイセ:「時間は後日連絡する」
アルコル:「ああ、じゃーな」
アルコルは瞬間移動した。
ルプリレが近寄って来る。
レイセ:「大丈夫か?」
ルプリレ:「ええ、大丈夫」
ルプリレ:「落ち着いたわ」
レイセ:「キシが……」
ルプリレ:「そうですね」
ルプリレ:「殺されそうになったわ」
レイセ:「そうだな」
レイセ:「気配を追っていた」
レイセ:「途切れ途切れだけどな」
ルプリレ:「貴方が分裂を思いついた時にピンと来てたのよ、私も練習するべきだ、って」
レイセ:「そうか」
ルプリレ:「ガリムさん」
ルプリレ:「ありがとうございました」
ルプリレ:「引き上げます」
ガリム:「そうか」
ガリム:「役目は終わりじゃな」
ガリム:「迷宮都市に帰るかの」
レイセ:「ありがとうございました」
レイセ:「他の四人にも言っといてください」
ガリム:「ああ、そうするわい」
ガリム:「じゃーのー」
ガリムさん他四人は瞬間移動した。
レイセ:「帰って酒飲みたい」
ルプリレ:「私もです」
レイセ:「打ち合わせって何話す?」
ルプリレ:「魔物の王をどう攻略するか、でしょうね」
レイセ:「南大陸のどこかに拠点があるって事しかわからないんだよな?」
ルプリレ:「そうですね」
ルプリレ:「まずは、居場所を特定しないと」
レイセ:「じゃー、帰るか、な?」
ルプリレ:「そうね」
俺達は、聖都クリアに瞬間移動した。
その日の夜。
居酒屋。
俺と、コナル、ファガスで飲む事になった。
他の皆は、別で集まっているらしい。
コナル:「お疲れー」
ファガス:「お疲れー」
レイセ:「お疲れー」
コナル:「生三つお願いします!」
店員:「はーい!」
ファガス:「色々あったけど、ついに共闘まで来たな」
レイセ:「そうな」
コナル:「長かったなー」
レイセ:「そうな」
ファガス:「次は魔物の王と決着か」
コナル:「どうすんの?」
レイセ:「二チーム合同で鍛えないとな」
ファガス:「時間かかるかもなー」
コナル:「こっからも長いのかよ」
レイセ:「まーそう言うなよ」
店員:「生三つです」
コナル:「そこに置いてください」
コナル:「あと、注文良いですか?」
店員:「どうぞ」
ファガス:「枝豆一つ」
コナル:「ナスの漬物一つ」
レイセ:「出汁巻き卵一つ」
店員:「枝豆、ナスの漬物、出汁巻き卵ですね?」
レイセ:「はい」
店員は戻って行った。
コナル:「ところで、お前ら夫婦仲はどう?」
ファガス:「なんだあらたまって」
レイセ:「変わらずだぞ」
ファガス:「変わらずだな」
コナル:「俺、進展しないんだけど」
レイセ:「しらねー」
ファガス:「本人に相談してくれ」
コナル:「冷たくない?」
レイセ:「何か約束してしまえば良いんじゃねー?」
コナル:「え?」
ファガス:「婚約してしまえってさ」
コナル:「付き合ってないんだけど」
レイセ:「あれで?」
レイセ:「確認した?」
ファガス:「確認したらダメだろ」
ファガス:「でも大丈夫じゃないか?」
レイセ:「指輪買いに行けよ」
コナル:「やってみる」
レイセ:「ビールうまー」
ファガス:「アルコルはどうだった?」
レイセ:「強かったな」
レイセ:「不安になったわ」
コナル:「色々不安になるよな」
ファガス:「ああ」
コナル:「ジークが寂しがってたぞ」
レイセ:「俺か?」
レイセ:「なんで?」
ファガス:「もう一試合したかったらしい」
レイセ:「あいつ強くなったなー」
コナル:「だなー」
ファガス:「小学六年生か」
ファガス:「向こうでどっか行くか?」
レイセ:「そうだなー」
レイセ:「イタリア料理行くか?」
ファガス:「あそこなー」
ファガス:「美味いよなー」
コナル:「資金は?」
レイセ:「ベル」
ファガス:「いつもだから悪いな」
ファガス:「シロさんとか無理か?」
レイセ:「聞いてみるわ」
そのまま夜中までダラダラ飲んだ。
三日後、聖都クリアの会議室に、代表が集まった。
各チームとか、各国だと人数が多過ぎて話しできない。
四人に絞った。
全員はまた今度だ。
今回は、俺、ルプリレ、アルコル、ジャド、だ。
ジャドとは初対面だ。
レイセ:「お前がジャドか?」
レイセ:「初めまして、レイセだ」
ジャド:「初めまして」
レイセ:「キシの後を引き継いだと思ったんだが、態度は普通だな」
ジャド:「基本普通です」
アルコル:「さっさと進めるぞ」
レイセ:「打ち合わせとしか聞いていない」
レイセ:「魔物の王をどう攻略するかで良いんだな?」
アルコル:「そうだ」
アルコル:「どう攻略するかだ」
アルコル:「俺は一度魔物の王の城に行った事がある」
レイセ:「っは」
レイセ:「話が早くて助かる」
レイセ:「なるほど、流石だな」
アルコル:「場所や、建物の見取り図は後で端末に送る」
アルコル:「問題は敵だ」
ルプリレ:「つづけて」
アルコル:「俺が攻めた時は、魔物が集まっていなかった」
アルコル:「だが今は違う」
ジャド:「敵が城に集結しています」
アルコル:「サテライトを一組飛ばして確認した」
アルコル:「お前らも一応衛星で確認しろ」
ルプリレ:「衛星の画像の精度はイマイチなの」
ルプリレ:「場所を教えて貰わないと」
アルコル:「後だな」
ジャド:「大量の魔物を相手にして、王まで辿り着かないといけません」
アルコル:「万単位の敵を切り崩す必要が有る」
レイセ:「必要なのは?」
アルコル:「連携を含めた練度だ」
アルコル:「不本意だが鍛え直す」
レイセ:「わかった」
レイセ:「やはり合同演習だな」
アルコル:「そちらの現状を確認したい」
レイセ:「わかった」
レイセ:「その後、計画を立てる」
レイセ:「それでいいか?」
アルコル:「ああ」
アルコル:「実力を見る為に一人づつ順番に試合をする」
アルコル:「手配してくれ」
レイセ:「わかった」
アルコルは手を抜く気が無さそうだ。
意外と冷静に対応してくる。
怒りが前面に出て来なくなっている?
頼りになりそうで安心した。
ジャドは良く解らない。
ルプリレはどう評価しただろうか?
ルプリレも初対面だ。
あとで聞いてみるか。
俺もアルコルのマネをしてみるか。
レイセ:「俺も『リーベラティーオー』と試合しておくよ」
ジャド:「聖都クリアに収集連絡します」
ジャド:「宿の手配をお願いします」
レイセ:「わかった、手配する」
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