エピローグ
(キシ視点です)
最後のダンジョンの攻略が完了した。
一週間前の事だ。
更に一週間後に『フィナリスラーウム』と試合だ。
僕が重症だった所為で、試合が一週間先延ばしになった。
僕は、黒鬼に首元を噛み付かれて、気を失った。
目を覚ましたのは二日後だ。
気絶した僕をアルコルは運んでくれたらしい。
首に大きな傷痕が残った。
そんなのは、もう問題じゃ無いが。
魔物の王が消滅してしばらくすると、いつものコインの他に、一回り大きいメダルが置かれていたらしい。
メダルは僕に託された。
メンバーの中にこれを鑑定できる人物がいなかったらしい。
多重契約者にも解らなかった。
なのに、僕の神獣、ラーナーシルは知っていた。
このメダルは、持ち主が死んだ時に、その特性を吸い取る性質が有るらしい。
特性を吸い取ったメダルを所持すると、その特性を使用できる。
伝説級アイテムだ。
僕が所持していて、僕が死ねば、僕の特性がメダルに移動する。
移される特性は、七つの大罪、死兵を操る特性、具現化した像を複数創り出す特性、とかだろう。
僕が死んだ場合、アルコルに必要になって来る特性だ。
本来、運命は僕に味方しない。
その筈だが、死を覚悟すると変わる事も有るらしい。
やはり、次の試合で僕は死ぬ。
いい土産を残せそうで安心した。
最後に特殊なダンジョンを攻略して良かった。
笑って死ねるかね。
(レイセ視点です。)
キシがダンジョン攻略で重症だったらしい。
試合日を一週間延期した。
キシ達も必死なのだろう。
力の融合について解ったのは最近だが、キシ達は先に知っていた様だ。
今は力の融合についてチーム内で訓練している。
俺と、プロミ、リビアは力の融合の持続時間が長い。
今度の試合では問題にならないだろう。
俺は、プロミとリビアの秘策とやらを聞いた。
エウェルと同一存在の管理者。
女性の管理者。
その存在と、プロミ、リビアは融合したらしい。
プロミ、リビア、管理者の三人が融合した。
女性の管理者は、管理者の権限を放棄した。
選定は、四人に増えた。
プロミとリビアは融合したが、プロミに見える時とリビアに見える時と両方ある。
エウェルは稀だ。
俺がそう思うと、そう見えるらしい。
呼び方はその時の気分で良いらしい。
元管理者と融合した事で、愛しい人の基礎能力は飛躍的に向上した。
問題は、俺かもな。
ついに試合か。
長かった。
どうなる事やら。
どうなろうが、出来る事をするだけの事だ。
それにしても、融合する時に相談して欲しかった。
不満だ。
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