15話 宴

 ニーナ:ニーナ・アイマー。

     黒戸美月と融合した。

     五章主人公。

 アリア:アリア・アランテ。

     篠宮美弥子と融合した。

     ニーナとは幼馴染。

 レイセ:レイセ・クリア・クロト・ノキシュ。

     黒戸零維世。

     連合国クロトと聖国クリアの王。

 リビア:聖国クリアの元代表。

     レイセと婚約している。

     すでにリビア・クロトと名乗っている。

 リアンナ:リアンナ・ドバスカリ。

      海洋国家ドバスカリ女王。

      黒沢香織。

      ファガスと婚約。

 コナル:青井友介。

     連合国クロトの戦闘顧問。

     黒戸美月が気になる。

 ファガス:黄山十夜。

      海洋国家ドバスカリの重要処。

      リアンナと婚約した。

 プロミ:プロミネンスの略で通り名。

     本名はルビー・アグノス。

     黒崎鏡華。

     月と太陽の国アウグストラの女王。

     国では現人神として扱われている。

 ダズ:聖国クリアの代表代理。

    レイセの元上司。

    アリアにプロポーズしたが、はぐらかされた。

 ベル:聖国クリアの守護者の纏め役。

    黒沼直樹。

    ランと結婚している。

    物理と数学の教師。

 タロスト:聖国クリアの守護者長。

      寡黙。

      案内人から残った七人の内の一人。

 アル:聖国クリアの守護者長。

    好戦的な性格。

    案内人から残った七人の内の一人。

 カー:聖国クリアの守護者長。

    ベルとは兄弟同然。

    案内人から残った七人の内の一人。

 ラン:聖国クリアの守護者長。

    ベルと結婚。

    案内人から残った七人の内の一人。

 カイン:レナメントレアの元王子。

     ダズが親代わり。

     レイセに父親を殺された。

 シェルミ:レナメントレアの元姫。

      賢者と呼ばれている。

      レイセに父親を殺された。

 フレド:フレドリック・ユルロア。

     連合国クロトの守護者長の纏め役。

     ピナンナと婚約。

 ボーデン:ボーデン・バレット。

      フレドの補佐。

      魔法タイプ。

      エーディンと婚約。

 エーディン:エーディン・バレット。

       戦闘能力は無い。

       ボーデンと婚約。

 ラトス:ラトス・ミュラ。

     連合国クロトの守護者長。

     ゼアスと名乗ったレイセと一騎打ちした。

 ピナンナ:ピナンナ・ラクトリ。

      連合国クロトの守護者長。フレドと婚約。

 リドット:リドット・シルベスト。

      連合国クロトの守護者長。

      二章閑話で主人公だった。

 ワイツル:ワイツル・アフガーニ。

      連合国クロトの守護者長。

      二章閑話でリドットを注意。

 シズル:シズル・マルカ。

     連合国クロトの守護者長。

     レイセが連続で霧化出来るのに驚いていた。

 セシル:セシル・マイカ。

     連合国クロトの近衛兵。

     お嬢様風。

     コナルに惚れてる。

 シャレット:シャレット・キニクル。

       連合国クロトの近衛兵。

       お転婆風。コナルに惚れてる。

 ゼレア:ゼレア・ロットル。

     連合国クロトの近衛兵。

     姉御風。

     コナルに惚れてる。

 シルドレ:シルドレ・ナバリ。

      連合国クロトの近衛兵。

      不思議さん風。

      コナルに惚れてる。



 あれから三日経った。



 宴は当然終了している。


 私は連合国クロトの関係者として扱われている。


 今は他国が到着するのを待ってる。


 ただ待つという、虚無な時間を過ごしていた。


 でも、無益かと言われればそうでもない。


 リビアと仲良く成れた。


 リビアはやる事なす事半端ない。


 突き抜けている。


 参考にしたい。


 私は、一歩引いてしまいそうになりながら踏ん張った。


 私だって、捨てたもんじゃない。


 そう自分に言い聞かせた。


 リビアは素敵だが、友達がもっと必要な筈。


 だからため口を貫いた。


 私とリビアの関係は近づいた。


 もう、ため口でも違和感は無い筈だ。


 アリアもそうだ。


 そうしないと、いずれリビアが孤立してしまう。


 リビア:「今日の昼にプロミ達が到着予定です」


 アリア:「やっとだね」


 ニーナ:「うん」


 リアンナ:「ルビーが来たら、あの子が話の中心に成ってくれるわ~」


 リアンナも行動を共にする事が増えた。


 四人で話すときは彼女が話をまわしてくれている。


 ファガスさんにずっと抱っこされている訳じゃ無いらしい。


 リアンナの私達との接し方は、誰かに寄りかかる事が無い。


 自立出来ている。


 大人な対応。


 確かに女王だ。


 でも、心の距離を感じない。


 大したもんだ。


 リビア:「プロミにしては動きが遅いと思うのですが、どうです?」


 リアンナ:「確かに」

 リアンナ:「あの子の国はあの子の独裁だから、時間が掛るなんてまず無いのよ」


 リビア:「時間が掛ったのは、プロミの力が及ばない何かが有ったという事ですよね?」


 リアンナ:「ツァーリクを連れて来るんじゃ無いかしら」


 リビア:「ああ、あいつかー」


 リビアがあいつ呼ばわりする奴とは?


 リアンナ:「それと、ツァーリクを連れて来る為に、フィビニも連れて来る筈」


 リビア:「フィビニですか?」

 リビア:「プロミから聞いた印象はとても良いですが」


 アリア:「ツァーリクとフィビニってどういう人なんです?」


 リアンナ:「ツァーリクはどうしようもない色物」

 リアンナ:「フィビニはプロミの奥の手かな」


 リアンナ:「フィビニについては、リビアでも詳しく無いんじゃない?」


 リビア:「そうですね」

 リビア:「言いたがらないので、聞き出してません」


 リアンナ:「うん」

 リアンナ:「私も聞き出せなかった」


 ニーナ:「相当有能みたいだね」


 アリア:「そうね」


 私は御供よりプロミが気に成る。


 プロミに会いたい。


 直に仲良く成れると思うが、不安も有るのだ。


 僕、じゃない、私と鏡華は比較的付き合いが長い。


 ミヤミヤと鏡華は関係が微妙だ。


 鏡華はまだ小学六年生。


 こっちの鏡華はミヤミヤと出会ってもいない。


 アリアはどうするつもりなのだろうか?


 私は、アリアの手を握った。


 握り返す強さは弱々しい。


 アリアの不安が伝わって来る。


 私は、握る力を強めたり、弱めたりしない。


 ただ握る。


 私も傍にいる。


 その事が伝われば、それでいい。




 城の食堂で昼まで四人で話すのが日課に成っていた。


 昼ご飯を食べてから、訓練を開始する。


 今は英気を養う時だ。


 適度に、鈍らない様に体をほぐす程度の訓練だ。


 まだ昼ご飯迄時間が有る。


 ニーナ:「ツァーリクが色物ってどういう事?」


 リビア:「月と太陽の国にいる時に、プロミを口説いていました」

 リビア:「レイセが居てもお構いなしです」


 アリア:「まだ婚約だから、一応有りなんじゃ無い?」


 リビア:「現人神がハッキリと断ってるのに口説き続けるなんて、有り得ません」

 リビア:「実力が無かったら投獄している、とプロミは言ってました」


 そんな話をしている時だった。


 リアンナの魔道具の音が鳴った。


 リアンナが席を外す。


 城内の動きが慌ただしく成ってきた。


 そうかと思うと、リビアの魔道具がブブブ、ブブブと震えた。


 何件か着信が有った様だ。


 リビアは内容を確認している。


 リビア:「プロミが遅れるそうです」

 リビア:「そして、ドバスカリ、ネストロス、メロイリスが先に着く様です」


 ニーナ:「三国同時?」


 リビア:「同時です」


 アリア:「また、宴か」


 ニーナ:「アウグストラはいつごろ到着するの?」


 リビア:「明日ですね」


 ニーナ:「二日続けてかー」


 アリア:「盛大に成るのは確定だね」


 ニーナ:「はー、同時かー」

 ニーナ:「ややこしそう」


 リアンナが戻って来ていた。


 リアンナ:「顔と名前と紹介文は端末に送られて来てるでしょう?」


 ニーナ:「そうなんだけど」

 ニーナ:「私、頭悪いし」

 ニーナ:「自信無い」


 アリア:「頭悪い発言」

 アリア:「また出た」


 リビア:「ハードルを下げようとしてますね」

 リビア:「自分に確信なんかみんな持ってませんよ」


 ニーナ:「うっ、厳しめの反応」

 ニーナ:「そんな事無いよって、慰めてよ」


 リアンナ:「基準を頭が良い人に設定するから、劣等感を感じるのよ」


 リビア:「それは言えますね」

 リビア:「理想が高過ぎます」


 リアンナ:「黒羽学園の癖に吠えよる」


 アリア:「確かに進学校ですからね」

 アリア:「気に成るなら、バレない様に単語で話せば?」


 ニーナ:「アリアは味方してよー」


 リアンナ:「言っとくけど、本当に頭が良い人は頭が悪いフリをして生きてるものよ」


 アリア:「頭良く見せようとしたら、逆効果って事?」


 リアンナ:「そうみたいよ~」

 リアンナ:「頭悪い人より、頭良い人の方が脅威だから」

 リアンナ:「私は頭良いけど、性格上そういう計算出来ないから」


 リビア:「それは知ってます」


 ニーナ:「うん」


 アリア:「だね」


 ニーナ:「じゃあー、広間に行きますか」


 リビア:「ですね」


 アリア:「緊張する」


 リアンナ:「女王らしいことしなきゃ、かしら?」

 リアンナ:「めんどい」


 ニーナ:「もうレイセと打ち合わせなくて良いの?」


 リビア:「…………」


 リアンナ:「…………」


 二人はレイセの執務室に向かった。


 アリアと広間に向かう。



 広間には、人が溢れていた。


 聖国クリアの面々。


 ダズさん。


 ベルさん。


 タロストさん。


 アルさん。


 カーさん。


 ラン。


 カイン様。


 シェルミ様。



 連合国クロトの面々。


 フレドさん。


 ボーデンさん。


 エーディンさん。


 ラトスさん。


 ピナンナさん。


 リドットさん。


 ワイツルさん。


 シズルさん。


 セシルさん。


 シャレットさん。


 ゼレアさん。


 シルドレさん。



 ファガスさんとコナルさんが居ない。


 レイセと一緒なのだろう。



 スウと扉が開いた。


 魔導士風のローブを着た男性三人と戦闘服の女性、作業用のつなぎを着た女性が続けて入って来た。


 魔道国家ネストロスの五人だ。


 魔導士風のローブは、宰相リトアニ様。


 宮廷魔導士のラナイアさん。


 同じく宮廷魔導士のへサルさん。


 戦闘服は戦士長のシアさん。


 作業つなぎは魔道技師のサッサラさん。



 まだまだ入って来る。



 ドレスに身を包んだ妙齢の美女を筆頭に、戦闘服が四人。


 武闘国家メロイリスの五人だ。


 女性は国家長のクラウシア様。


 戦闘服は、守護者長のまとめ役ダリドベさん。


 守護者長ファニルさん。


 守護者長キニダゼさん。


 守護者長レートルさん。



 まだ入って来る。



 戦闘服を着たスキンヘッドのおっさん。


 同じく戦闘服を着たオールバック。


 同じく戦闘服を着た短髪。


 海洋国家ドバスカリの三人。


 スキンヘッドが戦士長のスーサルさん。


 オールバックがスーサルさんの弟子のダダンさん。


 短髪はスーサルさんの弟子のドレファさん。



 会話が無い。


 皆整列してる。


 静まり返ってる。


 緊張感が凄い。



 部屋の奥の出入り口から、レイセ、リビア、リアンナ、ファガスさん、コナルさんが入って来た。


 全員で四十人位か?


 そして明日は月と太陽の国アウグストラが加わる。


 大広間にはまだ十分に人が入れる。


 今日来た全員の顔と名前が解った。


 私も捨てたもんじゃない。



 レイセが口を開いた。


 レイセ:「よく来てくれた」

 レイセ:「条約を守り、態々助太刀に来てくれた事に深く感謝する」

 レイセ:「月と太陽の国は明日到着する」

 レイセ:「お互いの自己紹介は情報交換されているから必要無いだろ?」

 レイセ:「飲んで騒いでの懇親会だ」

 レイセ:「堅苦しいのは抜きにしたい」

 レイセ:「だが、海洋国家ドバスカリ、魔道国家ネストロス、武闘国家メロイリスより、一言ずついただきたい」

 レイセ:「あと、ダズ、フレド、一応お前らもだ」

 レイセ:「お願いできるか?」


 宴が始まろうとしている。

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