第8話 ガーデンオーダー(楽園の守護騎士)

「報告は、以上さぁ……ヒヒヒ」

「もうホント大変だったよ!死ぬかと思った!死ぬ!瘤とかできたよ!よ!!」

 秋葉原はガーデン関東支部のブリーフィングルーム。ゴブリンメイツとバーンナウトの二人は再びパースエイダーの前にいた。

「お疲れ様です。迅速な対処、有難う御座います。部屋の処理と追加調査はこちらで進めておきます」

「追加調査?そんなのいるの?」

「ネフィリムの発生原因や、未確認の被害者がいないかなどですね。貴方方は本日は業務終了して構いませんよ?」

「やった!やっとアイドル成分補給できる!メンタル回復できる!じゃあお疲れ!駄目って言っても帰るから!おねーがいー インテリアー 一戸建ては夢で終わらないー……」

 アイドルソングらしき歌を歌いながら勢いよく部屋を出ていくバーンナウトを見送りながら、パースエイダーが口を開く。

「で、彼女はどうでした?」

「ヒヒヒ、地道な調査には向いてねえなぁ。メンタルが弱いと本人は言ってるが、たんねぇのは恐らくスタミナだ。だからすぐへばる。ただ、ネフィリム用の火炎放射器としては申し分ねぇ。空中に投げ出されて攻撃を優先できるセンスってのは悪くない」

「そんなことしたんですか、ゴブリンメイツ」

 呆れたようなパースエイダーにバツが悪そうな顔でゴブリンメイツは頭をかいた。

「あんときゃそうでもしなきゃ、子蜘蛛がベランダから逃げるのを阻止できなかったからなぁ……。失策だったな、ヒヒヒ」

「仕掛ける前に報告くださいね。手があいてれば応援出せますので」

「それが期待できねぇんだよぁ……」

「耳の痛い話です」

 椅子から身を起こしゴブリンメイツが部屋を出ていく。

 人類の天敵ネフィリムと戦う楽園の守護騎士ガーデンオーダーはいつだって人手不足で、人類同士の争いもなくなったわけではない。

 だが、今日の彼らの戦いも、明日を迎えるための必要な戦いだったと信じ、パースエイダーはゴブリンメイツを見送った。

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ブレインサッカーとゴブリンメイツ @seidou_system

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