第7話

夏の終わりに始まった新しい恋

9月に入って、創太に誘われて3日に1度デートするようになった

8月のいつか、彼がリスケと言い当日変更された時に、あなたの予定に全て合わせるのは嫌ですと伝えた

その後、会社の部下と共有しているGoogleカレンダーに私との予定も入れるようになっていった

私は十数年来お習字とお茶のお稽古を続けている

3年くらい前からジャズピアノと英会話のレッスンもの始めた

その予定も含めて入れていたみたいだ

アシスタントの子に、『お茶のお稽古ってなんですか〜?』って聞かれたって言ってた

そりゃ言われるでしょ、って思った

多少強引ではあるが、9月10月は月に10回程度のデートをする様になった

私は17時きっかりに終業するので都内には18時には着ける

創太は18時にしかオフィスを出られないので、都内が多かったが、彼の名古屋方面への出張の帰りに新横浜でデートする事も多かった

食事の趣味はすごく合ったので、私が好きなお蕎麦、鰻、ガレットのお店を都内だと創太が、横浜なら私が見つけて楽しんだ

創太はイタリアンとトンカツと鰻とお肉が好きなんだと思う

B型の人に嫌われるの覚悟で言うと、とにかく身勝手だ。だからバツ2なんだと思う

高校時代、ほんの少し付き合った記憶があるが

その時は気付かなかった

創太と私は、関西の地方の公立進学クラス出身である

2人とも落ちこぼれていたというか、国立理系を目指すという雰囲気に合わなかった

創太はその後2浪してW大理工学部博士課程を卒業したらしい

高校時代から考えると本当にびっくりする

私は創太を賢いと思った事は1ミリもなかったからだ

かくいう私も医学部には入れず地方国立大の経済学部に進み、23歳で1年働いた会社を辞めて専業主婦になった

大学時代に大好きだった彼と別れて、姉のご主人の親友を紹介され半年で結婚してしまった

2人の男の子を育てたが、子育てはホントに楽しかった

なので元夫とは合わなかっただけで、これといった悪い部分のある人ではない

大学の理事やら体育会系の監督やら子供達の通う中高の父母会長をしていたから、父から引き継いだ会社の経営に没頭出来なかったらとしておこう

元夫の改善すべき点は、もっと考えた方がいいという事だ

創太は考え過ぎるほど考えるし、いつもたくさん本をバッグに入れて読んでいる

そこは私の二男くんと似ている

いつもリュックに何冊も本を入れて読んでいる

私は電子書籍派なのでわからないが、ホントに本の好きな人はそうなのだろう

また創太はとても束縛したがる

私にはだいぶ年上のお食事する男性が何人かいる。彼らは私の1年だけ働いた会社の上司であり

面白くいろんな知識を持っている

なので、美味しい食事と、その会話がたまらなく好きなのだ

でも創太にとっては年上の異性とデートしているように見えるらしい

日にちを決めて人と合えば、デートではあるが

創太とのデートでも、私が先に着いたお店でたまたまいた女性と話してたら、それだけでイライラしていた

創太が来たからといって、なんとなくフェイドアウトするのが常識かと思って少し話していると、時間の無駄だと割と大きな声で言う

つまり子供だ。子育てをしていないから、忍耐はない

でもその分辛い思いもしているのだろう

子供の出来ない体質らしい。子供がホントに欲しそうだった

私が息子と呑みに行く話を羨ましそうに聞いていた

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てきとう女 トモヒショウ @tomoshokichi

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