第11話

「――あ、悠真さん!」

「おお......朱莉が一人で来るなんてめずらしい」

「ふひひっ、これでも頑張った方ですよ?」

「うん、朱莉は偉いなー」

「あ......えへへ......」

学校帰り。

学校が終わり校舎から出るとそこには、ロリ美少女の朱莉がいた。

今日の朱莉は、いつもみたいに髪を結んでは無く、長い髪をそのままにしていた。

「それで、学校の方はどうだってんですか?」

「ん?ああ、大丈夫だったよ」

「そうなんですか!それじゃあ、今日からずっと一緒ですね!」

朱莉は嬉しそうにしながら、俺の右腕に抱き着いてくる。

今日は、昨日先生に渡された書類に記入して今日持って行ったのだ。

「まあ、うん、それはそれでいいんだけど......」

「なにか困ったことでもあるんですか?」

朱莉は、俺の顔を見入る様にして訊いてくる。

「ああ......その、学校を辞めてこれからどうしようかなと。あと、生活費とかはどうしようかなって」

「ああ、でしたら、生活費とかは私に任せてください。最初会ったときに言ったじゃないですか、お金は稼いでるって」

「ま、まあ、そうだけどさ......」

所直な所、お金のことに関しては朱莉がいるので何とかなるとして――って、何を心配してるんだ俺は?

「とりあえず......帰りましょっか」

「そうだな」

俺は朱莉に抱き着かれたまま、この学校と別れた。


「ただいまー」

「あっ、おかえりお兄ちゃん」

と、家のドアを開けると出迎えてきたのは、内気な性格ながらも、エッチなことにはすごく興味があるという、破廉恥系ロリのゆあ。

朱莉と同じくものすごくかわいいが、朱莉と違う所は、エッチなことをいつも考えるという事。

「んっ......えへへ」

俺はすぐさま、ゆあの頭を撫でてやった。

というか、基本的には、家に帰るたびに朱莉とゆあの頭を撫でている。

「ふぅ......これからどうするかな」

学校には行かなくて済んだが、それからの生活をどうするかが問題だ。

まあ、小説を書いている俺としては、この後も小説を書いていればいいと思うが。

「とりあえず、何か飲み物でも飲みます?」

「あ、うん」

ここで考えていても埒が明かないので、俺は朱莉、ゆあと一緒にリビングのソファーで一服することになった。


「――あ、そうだ、ちょっと二人に訊きたいことがあるんだけど」

「はい、なんですか?」「にゃあ、なにー?」

「その、ちょっとおかしい質問だけどさ......二人の胸の大きさを知りたいんだけど」

「えっ?えっと......」「んにゅぅ......あえ?胸?」

俺の質問に、二人は混乱する。

そりゃそうか......というか質問しなくてもいいだろ......。

そもそも、ロリにそんな質問する方がおかしいって......でも、一度聞いてみたいんだ俺は。

これはまさに、普通じゃないロリコンだ。

「ええと......」

「あ、あうぅ......」

朱莉とゆあの顔が赤くなっていく。

......質問しない方が良かったなこれ。

「あ、あの、ごめん......変な質問した......」

俺は、さっきの質問を撤回しようと努力はするものの。

「い、いえ!ゆ、悠真さんが聞きたい事ですから、あの......!」

朱莉はそう言うものの、なぜか自分の胸を押さえている。

「ん......お兄ちゃんが聞きたいって言うなら......言ってもいいけど」

ゆあに関しては、なぜか俺に寄りながら言ってくる。

「わ、私は......多分、Aはあるかな......?」

そう言いながら、自分の胸を触るゆあ。

「私は、Aも無いと思いますけど......」

顔を赤くしながら言う朱莉。

「そ、そっか、うんありがとう。ごめん、変な質問して」

「い、いえ、その......この質問って、何になるんですか?」

「小説のネタというか、小説の参考っと思ってね」

「なるほど......じゃあ、これからも参考にしたいときは言ってくださいね?」

「う、うん......」

「あ、私は、えっちな物の参考ね」

「......はいはい」

結局の所、朱莉はオールマイティーになんでもしてくれるが、ゆあに関してはエッチなものだけという、やっぱりエッチなものに興味かあるんだなと改めて思った。






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