第2話 異なる少女
あくる日。
待ち合わせの日である。
時間は早く過ぎるもので、いつの間にか日が昇り特に何もせぬうちに夜を迎えていた。
さて、きららのところに向かおう。
明るい街中から込み入った道に向かい、キャバクラやホストクラブ、風俗店の並ぶ道を足早に駆け抜ける。
特徴は、こじんまりとしたどこか薄汚い建物。
僕はしばらく歩き、その建物を見つけた。
24時20分。
店じまいが進んでいるようで、少しずつスタッフや嬢が出てくる。
二階建ての風俗店。これがオーソドックスなものなのだろうか。
僕はスタッフや嬢が出ていく様子を目で追いかけていた。
しかし、待てどもきららは出てくる様子がない。
「すいませーん。」
僕は出てきたスタッフに尋ねてみると、今日は来てないようだ。
なんだよ。ちょっと期待してたのにな。少し苦笑いを浮かべながら、くるりと建物に背を向け帰ろうとした。
そのとき。
「あ、あの!」
後ろから声をかけられた。
声の方を振り返ると、二人の可愛らしい少女がいた。
「どうしたの?」
僕は尋ねる。
「いえ!きららちゃんから頼まれてて…。」
上目遣いの少女が答える。
「そうなのですよ~。」
まるで小学生のような可愛らしい童顔の少女も続けた。
「きららちゃんはどうしたの?」
「今から私たちきららちゃんのところへ行くのでついてきてもらってもいいですか?」
「なのですよ~。」
「いいよ。ところで二人のお名前を教えてもらってもいいかな?」
二人は顔を見合わせたあと、僕に向かって笑顔で答えてくれた。
「わ、わたしは
「
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