オモチャの進化

パソコン

おもちゃの進化

俺には5歳の子供がいる。

俺はその子の誕生日のために誕生日プレゼントを買いに来た。

俺はおもちゃ屋さんに着いて驚いたね。

色んなおもちゃが進化しているのだ。

実際に熱が出てくるアイロンや簡単な料理が作れるおままごとセットなどは知っていた。

だが、今 俺の前にあるおもちゃはそんな物じゃない。

実際に車と同じ位のスピードが出るラジコンだ。こんな物を作ってどうやって遊ぶのか疑問に思ったが、おもちゃの説明欄にラジコンの大会の様子が映っている。

俺は一人で誕生日プレゼントを悩んだが、俺が最近の子供の好きなおもちゃについて知らなすぎたので、店員に尋ねることにした。

「あの、すみません。5才の男の子か好きなおもちゃについて教えて下さい。」

「分かりました。では私に付いてきて下さい。」

店員に案内されるまま、俺は奥の棚に誘導された。

「例えば、この戦車のラジコンとかですかね。」

と棚の中段にあった少し大きめのラジコンを指差した。

俺はその時、一つの不安が頭をよぎった。

この戦車のラジコンは実際に砲弾が出てきて、実際の戦車のように破壊出来るのではないかと。

そんな俺の不安を察したのか店員が

「このラジコンは実際の戦車のように破壊出来たりしませんよ。砲弾も打つことが出来ないですよ。」

「そうなんですか。ありがとうございます。」

「最近はおもちゃが高性能化しているとは言っても法律で規定されている部品しな使えないので、威力のある物は大変少ないですよ。」

俺は安心した。

これなら、 無事に誕生日プレゼントを渡せそうだ。

「他に、人気な物はないんですか?」

「うーん。他にはあれですかね。」

店員が指差した方向を見ると、大きな箱が置いてあった。どうやら、おもちゃの電車とミニカーの大きな街らしい。

「これは結構人気ですよ。街の模型がリアルに出来ているので、大人にも好評を得ている商品です。しかも、このおもちゃには電池も充電も必要ないんですよ。まぁ、皆さん 充電して遊んでますが。」

俺はこのおもちゃの値段を見た。

俺が予想していたよりも、安かった。

この大きさでこの値段は安すぎるのではないだろうか。

俺はこれを買って帰ることにした。

そして、家に帰ると俺はこのおもちゃが気になった。

俺はおもちゃを箱から出した。

説明書には大きく

「このおもちゃを使う場合は必ず、この説明書を読んで下さい。」

と書いてある。

俺はそんな物は無視して、電源を入れた。

このおもちゃは電池や充電を必要しないと店員が言っていたので、充電や電池を用意せずに電源を入れた。

すると、

「必ず説明書を読んで下さい。読んでからお使い下さい。」

と合成音声が聞こえて来た。

俺はそれも無視して、操作を続けた。

すると、街のおもちゃの電車とミニカーが動き出した。

俺は驚愕した。

こんなにも、おもちゃが進化していたのかと。

すると、電話が震えた。

画面を見ると、上司からの電話だった。

俺は電波のよい所に移動して、電話をした。

そして、上司との長電話が終わった時 おもちゃから爆発音が聞こえた。

おもちゃの方を見ると燃えていた。

俺は台所に置いてあったボウルに出来る限りの水を入れて、おもちゃにかけた。

これを何度か繰り返すと、火は消えた。

俺は怒った。

これは欠陥商品じゃないかと。

もし、俺の子供が使ってたらケガをするところだった。

俺はおもちゃ屋の店員に電話をかけた。

「今日、大きなおもちゃの電車とミニカーの街を買った者なのだが、それを使っていたら自然発火したんだが。これはどうゆう事なんだ?」

すると、店員は慌てる様子もなく

「もしかして、説明書読んでいませんか?」

「あぁ、読まなかったが。」

もしかして、あの説明書に保証書でも入っていたのだろうか。

「じゃあ、電池や充電をせずに使いましたかか?」

「あぁ、お前が電池や充電が無くても遊べると言ったから、使わなかったよ。」

店員は納得したように大きなため息をついた。

「お客さん。何で、あのおもちゃに電池や充電が無くても遊べると思ってるんですか。

あのおもちゃの街には原子力発電所があるんですよ。そこに水を定期的に入れないと、爆発してしまいますよ。だから、多くのお客さんは充電したり電池を使ってるんです。」

そして、店員はこう続けた。

「あのおもちゃの街はリアルに作られているって言いましたよね。

あと、もしかして原子力発電所の上に説明書の中に入っていた粉を撒きましたか?

あれ、撒かないと放射線が家中に広がりますよ。」

俺はその声を聞くと同時に意識を失った。



※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

また、この物語はフィクションです。

実在の人物、団体などとは一切関係はございません。


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