第20話物語を閉じる前に⑪

『エブリ・スター』


書き物語を愛する友たちよ

読み物語を愛する友たちよ


どうか君たちに星よ輝け

輝きをおくり

輝きを増す

そんな繋がりが

そんな出会いが

君たちに訪れますように


毎日毎日きらめいて

毎日毎日輝いて

君だけの星が

見つかりますように


君だけの物語が

輝きますように





『好きなんです』


歌をうたうことは好きなんです

うまくうたえないけど

絵を描くことは好きなんです

今はもう描いてないけど


たくさんたくさん好きなんです

毎日好きが増えていくのです




あの人が嫌いなんです

よく知らないけど

あの野菜が嫌いなんです

最近おいしくなったそうだけど


たくさんたくさん嫌いなんです

周りは嫌いで溢れてる




例えばあなたを好きならば

嫌いなところは好きになる

例えばあなたを嫌いならば

好きなところも嫌いになる


なんて不思議なコイゴコロ

コロコロ転がる恋心




ボクは貴方が好きなので

アタシは貴女が好きだから

ボクとアタシは嫌われる

「気持ち悪い」と嫌われる


そんなこと言うアナタは誰が好きなの?

「好きな人なんていませんよ」

みんな嫌いと同じじゃない?


みんな好きじゃないことは

みんな他人でどうでもいい

嫌いよりも詰まらない

そんな関係

イヤだなぁ




世界は好きと嫌いで溢れてる

好きか嫌いかじゃないんです

どちらか片方

そうじゃない


世界は白と黒で塗られても

白か黒かの1色では塗ることできない


黒い闇では白い朝を求めてしまうし

白い光には黒いスパイス欲しがっちゃう

結局両方欲しいのさ

なんてワガママ

わらっちゃう




好きな色で染まった世界では

嫌いがないから

好きがボヤける

嫌いな色で染まった世界では

好きがないから

嫌いに慣れる


別の色が入った瞬間

「ちがう」と言って

もとの色で塗り潰す

好きか嫌いかで塗り潰す


3つ目の色は拒絶の色


世界には2つの色しかないんだっけ?


世界には好きか嫌いかしかないんだっけ?


そんなことはないはずなのに

「面倒だから」と2色に塗っちゃう




好きになるかもしれないものも

嫌いになるかもしれないものも

まだまだ知らない

知りたくない?

知ってはいけない

未知のもの


3つ目だからと消しちゃうには

もったいない価値が潜んでる




うたうことは好きなんです

白のうたが好きなんです

黒のうたは嫌いなんです

うたえないから、嫌いです

楽しいから、好きなんです

知らないうたは、わかりません


好きな人は好きなんです

嫌いな人は嫌いなんです

知らない人は知りません

全部が混ざって

世界ができる


どれかが消えたら世界じゃない


どれかを消したら自分も消える





『憎むこと』


嫌いで嫌いでずっと傍にある

好きでもないのに最期まで傍にある

痛くて苦しくて終わらない

そんなものが何処かにある

胸の何処かに居続ける


誰かを想う

誰かを好む

笑って、許して、抱きしめて


次の瞬間


無にかわる


冷たく冷えた愛しい感情

どうしてこんなことになったのか

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