第10話、武道大会の顛末
勇者セイタは、金ぴかの武具をつけており、まるでどこぞのセイントかってくらい輝いている。
一方の俺は、革鎧に鉄のショートソードだ。
その勇者の姿が消えたと、会場の誰もが思った。
だが、単なる高速移動だ。
ガキッ!
セイタの動きは十分に見えている。
俺は難なく上段からの打ち込みを受けた、
キン キン キン
セイタの連撃もすべて跳ね返す。
「なるほど、お前の連れは、優れた魔法師のようだな」
「お褒めにあずかり、どうも」
「だが、これまでだ『斬鉄剣!』」
ガキッ!
「なに!鉄の剣が切れないだと!」
「ああ、お婆ちゃんからもらった特別性だ」
「ならば、『
ピカッ!
「おっと」
俺は難なく避ける。
感電しそうだったからだ。
『
『
ヒョイ ヒョイ
「おのれ、『幻魔剣!』『雷神剣!』『風神剣!』」
ヒョイ ヒョイ ヒョイ
「卑怯者!堂々と打ち合え!」
「スキルの乗った剣と打ち合うバカがどこにいるんだよ」
「ならば、『
「おっと、『
その程度じゃ俺には効かないぜ」
「くそ!最終奥義『
『絶対回避!』
俺は回り込んでセイタの首筋に一撃入れる。
「あっ…」
パタッ…
【おーっと、番狂わせだ!
勝者、東国セナン選手!】
こうして、俺たちは優勝した。
東国は男女ペアは逃したものの、3種目で優勝という成果を下げて帰国した。
最終的なオッズは1対80になっており、俺たちは
元は金貨1000枚だったんですけど…一回戦、二回戦、三回戦と全額賭けた結果だ。
後で聞いた話だが、ここまでオッズが上がったのは中央国が国費を賭けに投じたかららしい。
俺は、観客席にいる中央国の国王にアッカンべーをしてやった。
今回の優勝で、俺たちの冒険者レベルはSSランクに上がった。
メイドの二人はAランクだ。
帰国した俺たちは、国王の主催する祝賀会に招かれた。
国王から、望みの褒美を取らせると言われたので、俺は薬剤師と鍛冶職、魔道具技師の仕事を見せてほしいと頼んだ。
国王ならば一流の職人たちを紹介してくれるだろうとふんだのだ。
それから、屋敷を買い、奴隷のキツネ耳の子供を5人買い取って屋敷の運営を任せる。
そして、しばらく休養してから、魔王盗伐の準備を始めるのだった。
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