第4話、初めてのパーティー

Eランクになると、ゴブリン討伐やイノシシ退治などでぐっと依頼内容が増える。

それに、収納が持てたおかげで、CやDランクの依頼物を先に済ませておくこともできるようになった。


とりあえず、ゴブリンにターゲットを絞り依頼をこなしていく。

ゴブリンの巣などは本来Dランクの依頼なのだが、単体のゴブリンとして申告すればEランクでも討伐可能なのだ。

トラブルに見舞われながらも、一か月ほどでDランクにあがることができた。

これで、やっと宿に泊まることができるようになる。

ボロボロになってきたスウェットも冒険者風の服に買い替える。


「ああ、やっぱり布団で眠れるのはいいな」


コンコン 「お客さん朝ごはんの支度が…」

バキッ! 「キャー!」


「ど、どうしたんですか」


「いや、床が抜けてね…、後で修理しておきますね。

御飯ができたので、食べてくださいね」


「ありがとうございます」


朝ごはんはパンとスープだった。

やっぱり、温かい食事は体が元気になるよね。


「お客さん、今日はまたモンスター狩りですかい」


「ええ、稼がないとここにも泊まれませんからね」


食事を終えてギルドに行く。

Dランクの依頼はと、西の村でオーク退治があるな。

これにするか。

依頼書を掲示板からはがす。


「あっ…」


「えっ?」


「あたしたちもそれにしようかって…」


「すみません、早い者勝ちです。

僕と一緒なんて嫌でしょ」


「臨時パーティでよければ一緒に」


「ほ、ホントですか!」


「え、ええ」


そのパーティーは、戦士二人と魔法使い・僧侶の理想的なメンバーだった。


俺たちは一緒に西の村に向かう。


徒歩ならば大丈夫だろうと思ったのは甘かった。

イノシシに突進されるは、クマに襲われるはで、村に着いたのは昼になってしまった。


オークは南の畑に出るという言うことなので、畑に行くとオーク3頭と出くわした。


「よし、一人一頭だな。補助魔法を頼む」


「あっ、僕はいいです『攻撃力2倍・防御力2倍!』『身体強化!』

行きます!」


「あっ、こっちも早く」


オーク3頭程度なら一人でも楽勝だ。

一頭、二頭、三頭…、仕留めたところで肥溜めに落ちてしまった。


ゲヒッ 『クリーン!』


シャララン♪


3頭を収納に収めたところで、もう一頭でかいのが出てきた。

オークキングだ。


これも一撃で仕留める。


「すみません、連携に慣れていないので…」


「ああ、いや片付けられればそれでいいさ」


「キャッ」


「あっ、ヘビ!」


なんで俺にばっかり噛みつくのかな。


「毒があるといけないから『キュア!』『ヒール!』

これで大丈夫でしょ」


「ありがとうございます。やっぱり、パーティーっていいですね」


村長さんにサインをもらって町に帰ります。

帰りもやっぱりクマに出会います。


『攻撃力2倍・防御力2倍!』『身体強化!』

一撃で仕留めましたが、魔法使いの女性が驚いた拍子に足をくじいたようです。

戦士の一人が背負って帰りました。

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