第49話  押し入れにて

 深夜目が覚めた。鈍い音がする、なんだろう。

―お父さんがお母さんを殺していた。お母さんの頭は、半分ない。

とっさに押し入れの布団の間に隠れた。

お父さんの足音が遠ざかり、押し入れを少しだけ開けてみたら、今度は頭の潰れたお母さんが四つん這いで這い出していた。

神様助けて。この場合は何の神様なの。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る