第45話 瓶
屋台で賑わう祭りの日。一件だけ、誰も客がいない。商品はリボンがかけてある空の瓶。
「お姉さん、この瓶何?」
店主らしき女性が振り返る。
「思い出の瓶ですよ」
へえ?と思いつつ赤い瓶を取る。
「それは...差し上げます」
家に帰って、瓶を開ける。
花の香りがした。
殺した女がつけていた香水の香りだった。
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