第23話 寒空

雲の切れ目から、弱い日差しがのぞく。


誰が想像しただろう。

寒空が広がるこんな冬場に、線状降水帯が一晩中居座った挙句、河が氾濫するなんて。


下を見たくない、いつまでも空を見上げていたい。


「おい、いくぞ」


声をかけられ、涙を拭って隊列に続く。

行方不明者の捜索隊に。

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