第22話 まち針
お母さんの裁縫箱には、沢山の綺麗なまち針が入っている。
「どれが良い?」と、私に聞いてくる。
「この、蝶のついたやつ」
「そう、これね」
笑顔で私の左手に突き立てる。問題を間違えた罰なのだ。間違えるごとに一本ずつ。
でも、針を選ばせてくれるお母さんは優しいと思う。
お母さん、大好き。
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