ツイストの起床

朝、 目が覚めるラビー。

顔を洗い、 お風呂に入って着替えをし、 店の準備をする。


「さてと・・・」


お店のドアを開けると昨日のしたツイストがでぶ妖精の上でスヤスヤと眠っている。


「ぬわぁ・・・吸盤がぁ・・・吸盤がぁ・・・」


謎の寝言を言うツイスト。


「・・・・・」


ツイストの下に敷かれているでぶ妖精が『早く如何にかして』と目で語りかける。

ラビーはそのまま店を開く事にしたのだった。







ツイストが起きたのは昼前頃だった。


「うぐ・・・何かむにゅむにゅする・・・」

「起きたなら退いてにょー」

「うん・・・でぶ妖精か・・・」


でぶ妖精の上から降りるツイスト。


「おはよう」

「!?」


ツイストが振り返るとそこには剣の騎士と勲章の騎士が立っていた。


「な、 何だ・・・? 生き物・・・か?」

「いきなり失礼だな・・・まぁ、 良い、 この森に何故入って来た人間?」

「何故って・・・この森に追放されたラビー・ストロングを娶りに来たんだが・・・」

「・・・・・失礼、 昨日、 捕まえたビア帝国の第10皇子殿下の縁者ですか?」


勲章の騎士が尋ねた。


「あ、 あぁそうだ

僕はビア帝国第11皇子ツイスト・ボウル・ビアだ!!

何者だ!? お前達は!?」

「我々はこの付近の守護を行っている騎士団です」

「騎士団!? 何処の騎士団だ!?」

「この付近の守護を行っている騎士団です」

「いや・・・そうじゃなくて・・・カラメル王国の騎士団?」

「いえ、 人間の国には属していません」

「あ・・・そう・・・」


ツイストが立ち上がる。


「御同行願えますか?」

「・・・・・」


ツイストは店の中に入る。カランコロン


「ラビー!! 何か頭が変な奴に一緒に来てくれって言われたんだが!?」

「殿下、 彼等は悪い人では無いので一緒に行くと良いでしょう」

「本当か!?」

「えぇ」

「・・・信じるからな!!」


ツイストは店の外に出た。


「・・・皇族としての待遇を求める!!」

「わ、 分かりました、 ではついて来て下さい」

「うむ!! あ、 そうだ、 顔大丈夫か? 変になって無いか?

鼻曲がってない?」

「・・・・・はい?」

「昨日顔を殴られたんだよ!! 変になって無いか!?」

「・・・特に問題は無い様に見えますが・・・」

「・・・・・」


自分の顔をぺたぺたと触るツイスト。


「問題無いみたいだな・・・分かった、 行こう」

「何なんだ・・・一体・・・」

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