でぶ妖精を舐めるなよ!!

でぶ妖精遺跡の奥に進むラビー達。

大量のでぶ妖精に行く手を阻まれSLKFまで出て来た。


「SLKFは私の障壁能力で無効化出来るな」

「SLKF・・・」


SLKFがぺたぺたと盾の騎士の障壁に触る。


「この障壁はどうにもできまい」

「SLK・・・F!!」

「何ッ!?」


SLKFがふにゅんと体を平べったくして障壁の下を潜り込んで来たのだった!!

危うし!!


「はい、 お汁粉」

「SLKFー」


ラビーの先制お汁粉によりSLKFは満足して立ち去った。


「危うかった・・・障壁を張っているからと侮っていた・・・」

「でぶ妖精遺跡、 意外と面倒ね・・・」

「そうだな、 荷物の中に隙あらば潜り込んで食料を漁ろうとしてくる」

「にょー」


荷物の中のでぶ妖精を取り出すカンテラ頭。


「兎も角先に進むか」


でぶ妖精が沢山居るので面倒だったが

最奥の大きなでぶ妖精が詰まっている場所にやって来た一行。

途中にも大きなでぶ妖精が詰まって通れない場所は多々有った。


「さてと・・・このでぶ妖精を退かさないとな」

「今度こそ障壁を使おう」


そう言って障壁を展開する盾の騎士。


「如何するつもりですか?」

「障壁を前に押してでぶ妖精を押し出す」

「なるほど、 その手があったか・・・」


盾の騎士は障壁を展開してぐいぐいと前に進んででぶ妖精を押し出す


「やめてにょー」


でぶ妖精が嫌がっている。


「ぷくー」

「おわっ!?」


でぶ妖精が膨らんで盾の騎士が押し出されてしまった。


「何と、 でぶ妖精にここまでの力が有ったとは・・・」

「驚きだな、 まぁ俺達が見て来たでぶ妖精は小さかったから仕方ないか」

「こうなったら仕方ない、 またやるしかないな、 おでぶちゃん

食べ物あげるからそこ退いてくれ」


トレジャーハンター達が荷物を下ろ


「じゃあ鴨葱が食べたいにょ」

「かもねぎ? 何だそれ?」

「鴨のお肉と葱を焼いた奴にょ」

「鴨肉とは贅沢な奴だなぁ・・・俺ですら食べた事無いぞ」

「料理人として恥ずべき事だが私も無いな、 店長は?」

「私は・・・一度だけ(前世で)

兎に角鴨肉を調達しなきゃ・・・」

「じゃあ一回戻るか」

「そうね」


ラビー達は一回戻る事にしたのだが・・・


「話は聞かせて貰ったにょ」


にゅ、 と別の通路を塞いでいたでぶ妖精が前に出た。


「な、 何よ」

「鴨肉、 あるにょ」

「それは嬉しいけど・・・何が狙いなの?」

「にょにょにょ、 話が早いにょー」


笑うでぶ妖精であった。

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