第2話
人工都市ゲートルークス
一部の者は社会から弾き出された物が送り込まれ
ある一部の者は神に祈りを掲げに
ある一部の者は安全を求めて
ある一部の者は真理に追い求め
そんな混沌とした都市に集まる。そんな都市に一つの掟が存在する。
力を示した者こそが正義だと
そんなくだらない歴史が今の世の中を作った
誰が好き好んで戦ごっこをしなければならないだ。
俺は最愛の妹をを見ながら思う。
最愛の妹は生体認証番号が自体がFコードで作られており、術式に必要なFコードを掌握する権限を持っていた。妹の存在は今ある
そして今俺の最愛の妹を狙う輩は南方エリア03と04を支配している生体認証番号00004番だ。そいつは最愛の妹と同じ生体認証番号Eコードの権限を持つ存在を保持していた。
Eコードは解析に特化しており、新技術の発明や兵器開発によく利用されるがそれは人間にしか運用できないと言う欠点がある。
だがFコードはその欠点を抱えておらずこの都市に存在する限り常に狙われる立場となっている。
そしてこの都市は力をこそ全てだ。
たとえ女子供を殺して欲望を満たしたとしても、
たとえ危険生物兵器の実験をしたとしても
たとえ神獣を放ち世界を滅ぼそうとしても
力さえあれば許される場所なのだ。
だから俺はこの力を命をかけて最愛の妹を守ることに決めてある。
涙を流した俺は妹に近づき抱きしめて、胸に宿る憎しみを消し去って貰った。
癒しの象徴と呼ばれる炎蝶花の色素を漬け込ませたブレスレットをつけた最愛の妹はいきなり抱きついた俺に対してただ無言でごめんなさいと漏らした。
「謝る必要なんてない、俺はお前を必要としている。お互い様だ」
「おにぃはいつも私のために無理をする。
何もしないでまた家族を失うのはイヤだよ」
最愛の妹は俺に抱きつき目に涙を溜めた。
俺はそれを見てどうにかして安心させたいと思い一つの約束事を考えた。
「なぁ、知ってるか、大昔の外の世界は青い空が存在したそうなんだ」
「なにそれ」
「俺も聞いた時は驚いた。だって一度しか見た事ない外の世界の空はいつも赤く染まっているからな」
「私見たことない」
「そうだったな、ごめん、ごめん今のはなしだ。そうだなぁ」
俺は青い空を探しに行こうと言おうと思ったが最愛の妹が空を知らない事を失念しておりどうしようかと迷ってしまった。
妹はそんな俺を見かねたのか興奮気味に声を出してきた。
「私、外の世界を出でみたい」
「そんなんでいいのか」
「うん」
「じゃあ約束だな」
俺は最愛の妹にニコッと笑い昔先人が編み出した指切りげんまんをした。
最愛の妹は小指を絡めただ嬉しそうに笑った。
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フォードに着信が届き内容を確認した。
『エリア04抗争を確認。生体認証番号00003が介入。被害予想の拡大エリア09避難を推薦』
俺はその着信に驚き最愛の妹の顔を見てしまった。
「どうしたの」
「逃げるぞ」
俺は妹の手を取りエリア09から脱出を図る事にした。
どうやら大男はすでに準備を終えており移動型車機Eー056に乗り込んで俺たちを待っていたみたいだ。俺は最愛の妹を脇に掲げその場から靴に編み込まれている予め入力してあった術式を起動して飛躍して乗り込んだ。
[コード入力Fー018を確認。発動を許可します]
「はやくしろ」
逆の方角まで被害を拡大させる生体認証番号00003の化け物具合に恐怖を感じ大男に怒鳴り、フォードかざして移動型車機Eー056のロックを解除し、大男に飛ばしてもらった。
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エリア09を脱出し俺たちは第二拠点の北西方エリア12に来ていた。
そこは整備をされておらず戦闘型機械Gの個体が跋扈しており非常に危険なエリアとされている。
「クソ、移動型車機Eー056が壊された」
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